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日本一周親子旅:佐久編

親子日本一周旅、長野編は佐久市にお邪魔してきました。

きっかけは、おもしろいnoteを発見したところから

今年の夏に書かれたnoteなのですが、「ワーケーションブームの今にこの投稿されるのって勇気があるな」と拝見しつつ、その理念に共感したのがきっかけです。筆者の江原政文さんには本当にお世話になりました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

このあたりの内容に触れると長くなるので、割愛しますが、「砂浜でPC開いてなんとなく画面眺めるのがワーケーションじゃないんですよ!!!」という点で非常に盛り上がったとだけ書いておきます。

今回は緊急事態宣言の延長でリスケがかさなり、さらに関東の地震の影響で滞在日程が1泊2日に縮まるというハプニングの連続。スーパー弾丸日程でしたが、たくさんの人と出逢い、たくさん学んだ滞在でした。

1泊2日ごときでなにがわかるの?と言われてしまえばそれまでなのですが、純粋に楽しかったし、少なくとも私はたくさんのエネルギーをもらってきたので紹介させてください。

佐久ってどこ?

佐久市HPより

長野県です。軽井沢の隣です。新幹線が停まります。
長野県の東側、群馬の県境に位置します。標高 700m の佐久平駅を中心に市街地が発達し、人口 10 万人弱の自然と利便性を兼ね備えた地域です。

佐久と聞いて、日本初のイエナプランを導入したことで有名な「大日向小学校」を思いつく方もいるかもしれません。しかし残念ながら、大日向小があるのは隣の佐久穂町なので要注意です。(佐久市から通学は可能)

北に浅間山、南に蓼科山、八ヶ岳が望める抜群のロケーションで野菜がおいしいし住みやすい土地、と覚えておけば、まず間違いありません。(特色を書き出すと長くなるので別の記事にします)

いざ、到着

東京駅から新幹線一本、わずか1時間20分ほどで佐久平駅に到着しました。やはり新幹線は快適ですね。利便性の高さから佐久平駅周辺に移住してくる人が多いと聞きますが、これは納得。

なんと今回は、例の記事の筆者である江原さんが直々にご案内くださることになりました。初日からなんと贅沢なことでしょう。駅に到着後、そのまま江原さんの車に拾っていただき目的地へ向かいます。

佐久滞在が終わった後、いったん東京に戻るので荷物は少なめ。

地元コミュニティから巻き起こる風

途中、地元のおいしいパン屋さんでパンを調達し、向かったのはJR中込駅前の商店街。かつては活気にあふれ、佐久の上海(!)と呼ばれたほどだったそうですが、店主の高齢化や後継者不足により空洞化が進んでいました。

駅前広場の実証実験

​この中込商店街に活気を取り戻すべく、官民でさまざまな取り組みが進んでいます。私が滞在した期間中も社会実験が行われていました。実験と聞くと構えてしまいますが、要は「駅前広場に芝生を敷いたりテントを設置したりして、人の流れを検証」していたわけです。​

写真には映っていませんが、すぐそばの建物に簡易図書館や子供の遊び場が設けられています。

平日の日中ということもあり人数こそ少なかったですが、小さな子ども連れのご家族がのんびりとくつろがれていました。土日はキッチンカーが営業をしたり、演奏会が行われたりとイベントが催されるそうです。そちらの様子も見てみたかったですね。

「ローカルだから土地もあるし、みんな好きに集まるんじゃない?」と思っていましたが、そう甘くはなかった。欲しいところに人を呼びたければ、それなりに環境を整えなければなりません。

こうした空間の余白をうまく繋いで、人の流れを生み出すって大事だなと実感。今は空き店舗が並んでいますが、ポジティブにみればこの余白があるからこそ、新しい風が巻き起こりやすいというもの。

佐久にはバイタリティと才能が溢れる人材がたくさんいるので、面白い商店街になりそうです。

共用アトリエ付きシェアハウス柏屋

中込商店街では、柏屋さんもご紹介いただきました。入口は柏屋”旅館”と書かれていますが「共用アトリエ付きシェアハウス」です。2018年1月に元々旅館だった建物を建築士でもある現オーナーの柳澤さんが引き受け、今のスタイルとして再建。ゲストハウスとしても営業しているので、短期の宿泊客も受け入れています。

1Fはカフェやコミュニティスペースとしても使われている

商店街も現状をそのままにしているわけではなく、空店舗と自分のお店を持ちたい方のマッチングを進めています。しかし、どうしても問題に上がるのが、起業に伴うリスク。いきなり賃貸すると起業にかかる資金が大きく、後戻りできない状況になりますよね。柏屋では、すこしでもそのハードルを下げるべく「共用アトリエ付きシェアハウス」という形で起業したい方のサポートを始めたのです。

実際に起業を控えた人や、クリエイターなど、多様な人が利用しています。そうした才能たちと、地元商店街の住人、さらに旅人が出会い化学反応が起きる場。そうした場所からクリエイティブなアイディアが生まれますよね。

地域のかかわりしろワークテラス佐久

一通りまちをご案内いただいた後、江原さんがコンシェルジュを務めるワークテラス佐久に到着しました。広い敷地にさまざまなタイプの座席が用意されているし、なんなら子連れOKのワークスペースもあるし、ここはフリーランスの天国か。

こんな素晴らしい環境を見て、いつか、佐久で親子コワーケーションするイベントが開きたいなぁ、などとぼんやりと思ったわけです。

広大で私の知っているコワーキングスペースと違うぞ!

ワークテラス佐久では常に面白いイベントが開催されています。地域内だけでなく、佐久✗都市部の人間が積極的に関わり合って化学反応が起こせるような仕組みが出来ているんですよね。「コ」ワーキングというくらいだから、ただデスクワークするだけでなく、そこからアイデアやつながりが続々と生まれていく場所なのです。

面白いと思ったのが、この取り組み。

一角の部屋は、積極的にお話してOKの人が集うお部屋。ここで交流が生まれる。

どんどん会話してOK! のコワーキングエリアが設けられています。これいい! 普通のワーキングスペースだと、話しかけづらいから無言でキーボード叩いて終了、となりがちだけど、これなら声をかけやすく交流が生まれやすいと思います。自宅の近所に欲しいぞ!

ワークテラス佐久が素敵なのは「とにかくやってみよう」という空気感。なんでも誰でもウエルカムだし、他者の意見を否定しない、というオーラがバシバシでているんです。コンシェルジュの江原さんのお人柄が滲み出ているんでしょうね。そして、関わるみなさんもクリエイティブでクレバーで、時にクレイジーにもなれる素敵な人達。

この空気こそが本当の「コワーキング」ってやつなんだなと勉強になりました。(都内で時々コワーキングスペース使いますけど、名ばかりコワーキングが多い印象で、他者との交流って少ないんですよね……)

佐久の本気はこれからだった

江原さんのもてなし力は計り知れない…… なんと佐久にお住まいの皆さんと交流の場を設けてくださいました。会食の場はこの日私が宿泊する「野澤館」さん。子連れなので、移動がないのはありがたかったです。

しかもメンバーがみな佐久に移住してきた方なので、移住のリアルが聞ける心づくしフルマックスなセッティング!! こういう場を作るセンスを見習いたい。

集まったみなさんはライターだったり、会社員だったり、多様なバックグラウンドの方がいらっしゃいました。

(個人的に、みんな住んでいる場所の標高がバラバラなのが面白かった。これが佐久流か……!笑 自己紹介で住まいの標高を説明するってインパクト強いですよね)

夜は洋食のコース。野澤館の食事が好きでリピートされる方がいるんだとか。納得!

宿泊先の野澤館についてもたくさん書きたいことがあります! とにかく女将さんのホスピタリティが素晴らしくて、野澤館ネタだけで2,000字超えていしまいました。別の記事にしますね。私、どれだけ佐久市のこと好きなんでしょう。

ということで、「次々と人が吸い込まれる?!野澤館の秘密に迫る!」の記事を近日公開予定です(笑)

つながりも育てるコミュニティ農園

2日もまた江原さんに迎えに来ていただき、コミュニティ農園をご案内いただきました。

地方暮らしをするなら、できるだけ自然と触れ合う生活がしたいですよね。老後の趣味も兼ねてちょっと土いじりもしてみたいかも……なんて、安易に考えたりしますが、とにかくハードルが高い。そもそもサボって枯らしちゃいそう……。

みんなで育てる会員制農園

そんな問題を解決してくれそうなのが「うちやまコミュニティ農園」です。先ほど紹介した江原さんが代表のコワーキングiitoco!!と、つながり自然農園の共同運営しているこの農園は、みんなで一緒の作物を作るという取り組みをされています。

農業って一人で挑戦するとハードルが高すぎますが、仲間と取り組むなら頑張れそうじゃないですか? 仲間と一緒だったらサボらないですよね!(笑)

うちやまコミュニティ農園は、土地探しから土づくりまで全て自分たちで行われたそうです。現在は米作りもされていますが、稲作に適した農地を作り上げるまでに紆余曲折あったとか。

今年の収穫は終わって袈裟がけになっていた。

うまくいかない面も含めて、みんなで解決していく。いいことも悪いこともともにすることによって絆が深くなりますよね。このあたりの取り組みについて、もっと詳しく知りたかったので、また次に佐久へお邪魔したときに伺いたいと思います。

なぜかタンポポの綿毛を配る息子(笑)人見知りは一切ない

▼コミュニティ農園に関するエピソードなどはぜひこちらもご覧ください。

野菜の底力を知る

農園帰りにランチでお邪魔したのは地産地消を大切にしたカフェ、maru cafeさん。

素人が撮っても画になるワンプレート

maru cafeのランチは一見量が少なく見えて十分なボリューム。野菜がたっぷりで自然の恵みが一皿にまとめられています。
彩り要員で添えられた葉物野菜ですら美味しい! 全くえぐみがなく、聞くまで小松菜だと全く気づきませんでした。小松菜を生で食べているのに?!と驚くと、農薬を使っていないから独特のえぐみがでないのだとか。

いやぁ……お恥ずかしながら、この歳になってはじめて「素材の味の違い」というのを実感しました。

Instagramも素敵なのでぜひのぞいてみてください!

ランチの後は、道の駅に立ち寄り、また佐久平駅まで送っていただいて解散となりました。みなさん、お忙しい中時間を割いてくださりありがとうございました! わずかな時間しかお会いできませんでしたが、あの出会いで色々刺激をいただいております。次に佐久を訪れるときには、私も佐久になにかいい風が吹かせられる存在になりたいもんです。まだまだ修行が足りないけども。

エネルギーをもらえるまち、佐久

1泊2日の超弾丸ツアーでしたが、非常に刺激が多く、収穫が多い旅でした。とにかくたくさん笑ったし、たくさんワクワクしましたね!才能あふれる方々が集まるのは、もはや土地の特色といってもいいでしょう。
ちょっと挑戦してみたいけど、東京から離れるのは怖いな……という方にはぜひ佐久市をお勧めしたいです。具体的に行動に起こさなくてもいい。いくだけで刺激を受けますよ。
滞在は大満足だったのですが、映える写真があまり撮れなかったのが心残り(笑) でも、大丈夫。佐久は「また戻っておいで」と暖かく迎えてくれる土地だから、また戻ってきます!


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