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1週間の君

「レズかバイの友達いない?」
 出会って初めて話した言葉がこれだ。君を見たとき、年下に見えて失礼なことを言ってしまった。男性にずっと恋できていなかった私は童顔な君に心を預けることなんてないと思ってた。片手で数えるほどしか会ってない君を好きかはっきり言って分からない。でも、君をもっと知りたいと思ってしまった。ずっと恋できなかった私はこれが好きという感情なのか分からない。会ってすぐ、君のことを知らないのに好きという感情は失礼な気がする。何も知らないけど、君の優しさに心が落ち着いた。嫌だったタバコの匂いはいい匂いに変わり、男性の影響でタバコを吸いたくないって思ってた私も吸って見たくなってしまった。吸ってるときの落ち着いた顔。吸い込まれるし一緒に吸いたいと思ってしまう。初めて会った時に貰ったCDを聞き紅茶を飲み、タバコの匂いを思い出す。
ボーカルの声は何回も聞いてられる。彼女が認めるメンバーの君。全く知らない世界。もっと教えてよ。1週間の君はどこへ行ったの。

「やっぱりバカ」

 君に言われた言葉は切なく、その言葉から1週間の君はいなくなった。くるくるした頭、全身真っ黒な服、コロナが終わったら、あの1週間から時は流れるのかな。やっと出会えた私の天使。君に会えたらバカな私でも君を逃がさない。何ヶ月も会ってない君と恥ずかしくてzoomなんてできなかった。君から誘ってくれて嬉しかったのに、できなかった。今日の顔浮腫んでるしなって嫌だなって。やっぱり直接会いたいよ。君の気持ちは分からないけど、私は会いたいし、もっと知りたいの。

私の天使は君なの。闇から救ってくれたのは君なの。弱ってる私を強くしてくれたのは君なの。君には私は必要ないかもしれないけど、私は君といたい。

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