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アイデアの作り方 ジェームス・W・ヤング

⒈アイデアの原理

まず、ここでいうアイデアは広告、もっと言うと広告コピーについてのアイデアであるとします。
アイデアの原理は二つあります。
一つは、既存の要素の新しい組み合わせであるということ。
二つ目は、新しい組み合わせを見つけるのは、事実の関連性を見つけ出す能力に依存するということ。一つ目の原理については、なるほどという感じですが、二つ目に関しては、この能力がなければもうどうしようもない気がします。

⒉アイデアを生み出すのに必要な能力を伸ばすためには?

事実の関連性を見つだす能力をもう少し具体的に解釈します。物事にはそれぞれがもつ意味や機能があります。どんな意味を見出すかや、どんな機能を欲するのかは人それぞれです。一つの商品にしてもそれを作る側と、買う側では全く感じ方は違います。僕が買うのか、あなたが買うのかでも違います。つまり事実の関連性を見つけ出す能力は、いろんな人の感じ方を理解することです。(自分なりの解釈なので間違ってる気がします。)

それで、この能力を身に着けるためには社会科学の勉強をするのがいいらしいです。行動経済学とか、心理学、社会学に当たります。人間の行動を理解するために、その原理を知る学問です。いまいちピンとこないのですが、何冊か本を読んでみようと思います。

⒊アイデアを作る方法

原理を理解したら、つぎは実際にアイデアを作ります。その手順は5段階に分かれます。和訳された文章ということもあって少しわかりにくかったので自分なりに解釈して、広告運用の業務に照らし合わせてみたいと思います。

1段階は「資料を収集する」です。この資料には2種類あって、1つが特殊資料です。特殊資料は広告する製品と、それを売りたいと想定する人々についての資料です。要するに製品情報とユーザーについてですね。これは広告運用でいうと、最初の競合調査にあたると思います。
もう1つの資料が一般資料です。これは一般教養とかです。製品とはまったく関係ないような歴史とか哲学とかアートとかの知識です。
この2種類の資料を集める理由は、先に述べた原理つまりアイデアとは要素の新しい組み合わせであるということに絡んできます。いかに特殊資料と一般資料を掛け合わせられるかです。特殊資料は必要な時にガッと集めて、一般資料は常日頃から集めておくのがいいかなと思います。

2段階は「集めた資料を咀嚼する」です。意味わからんです。それぞれの資料をいろんな角度から眺めてみてみるということかなと思います。広告運用で言うと、競合調査を眺めながらX mindを使ってアカウント構築や広告文のアイデアを出す作業だと思います。

3段階は「自分の想像力や感情を刺激する」です。集めた資料をいろんな角度から分析したら、その事は一旦全て放棄して、映画館に足を運んだり、小説を読んだりしてみる。そうする事で自分の中のクリエイティブな部分を刺激します。僕は映画が好きなので映画館に行ったり、あとは古着屋を巡ったりします。

4段階は「常にそれを考えていること」です。クリエイティブを刺激して、活性化させました。その活性化した脳で、第3段階で放棄したものを再び回収して、思考しまくる段階です。アイデアが浮かんでくるのはシャワーを浴びているときかもしれないし、ご飯を食べているときかもしれません。常に考えていることが大事です。
広告運用だと、アカウントのキャンペーンや広告グループ、広告文をもっとよくできないか考える段階だと思います。

5段階は「言語化してアウトプットする」です。本書には、思いついたアイデアを具体化させ、展開させる段階であると書いてありました。僕の中では、具体化→言語化、展開→アウトプットと解釈しました。アウトプットすることの利点は、アイデアに対する意見をもらえ、それを材料にまたアイデアをブラッシュアップさせていくことが出来るということです。この過程をを「現実の有用性に合致させる」と本書では記しています。広告運用だと、一般的なコピーライトやCMと違うのは一度出稿しても修正出来るということです。なので、5段階では運用型広告を出稿して、PDCAを回していくことが言語化しアウトプットすることとイコールだと解釈します。そこで自分の仮説が間違っていれば、4段階に戻りアイデアを出す、ということの繰り返しかなと思います。

4.まとめ

まず、アイデアとは既存の要素の組み合わせであるということです。そしてそれは事実の関連性を見つけ出す能力に依存します。
その能力を身につけるのに有効な手段が、社会科学を勉強することです。
そうして、アイデアをつくりだす基礎体力が出来上がったらあとは実践です。
資料を集め、集めた資料を咀嚼して、自分のクリエイティブを刺激した状態で、さらに思考を重ね、生まれたものを言語化しアウトプットすることで、アイデアを形にしていきます。

この本を読んでわかったことがあります。以前の僕は、アイデアをつくるという行動はアウトプットのような気がしていました。しかし、実際には膨大な量のインプットが重要だということです。アイデアをつくるための基礎体力となる社会科学のインプットしかり、資料集めしかり、インプットを怠ってはいけないなと感じました。


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