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カスタマーサクセスの時間を捻出しようとしてサポート対応を効率化したとあるCSの奮闘記

こんにちはもしくはこんばんは。人によってはおはようございます。
健康管理SaaSのCarelyのカスタマーサクセスを担当しております、りんたろうです。2020年12月頃からSMB企業のオンボーディングを専任で担当しています。

この記事は私がカスタマーサポートに時間が取られすぎていてカスタマーサクセスする時間が取れていない。そんな状況をどうにかできないかと思い立った3ヶ月の行動記録です。

始まりの2021年2月

毎月1日は新規でCarelyをご契約いただいた企業様の利用開始日です。
ここ数ヶ月、多くの企業様に導入の意思決定をいただき、同時並行で十数件の企業様を同時にオンボーディングしています。ありがとうございます。

時はまだダウンジャケットが手放せない、2021年2月に戻ります。

「またこのお問い合わせかーーーーー!!!!」

私は怒りとも諦めともつかない、微妙な気持ちでお問い合わせに対応をしていました。
なぜならCarelyのマニュアルサイトに掲載している内容についてお問い合わせを数多くいただいていたからです。

「うぅ...みんな...マニュアルサイト見てよ...書いてあるよ...」

心の涙を堪えながら、丁寧に丁寧に、メールを返したり電話したりしていました。
中にはあまりにも同じお問い合わせが続いたので、回答しやすいよう、Slackにコピペ用のメモして回答の使い回しもしていました。

そんなわけで月初はカスタマーサクセスというよりもカスタマーサポートに時間を取られていました。

「いや、このままではカスタマーサクセスとしてあかんて。これはカスタマーサポートや」

そんな危機感から、とりあえず現状把握と思い、2月の一定期間のお問い合わせをひたすらスプシに転記してお問い合わせ仕分けをしました。
(あくまで私の個人アドレスとチームの共通アドレスに届いて履歴を追えたものを残しました。他のメンバーにもお問い合わせ来ていたかもしれませんがカウントはしていません。また電話でいただいたご質問も残していたわけではないので、カウントから外れています。)

仕分けの結果、なんと新規ご契約企業様からのお問い合わせのうち、57.1%のお問い合わせがすでにマニュアルサイトに掲載してある内容でした。(残りは運用の相談など、テクニカルなご相談が多く、これこそカスタマーサクセスやん...なお問い合わせでした。)

「この57%を減らして、残りの相談の割合を増やしていくのがカスタマーサクセスでは...!!」

そんな直感がした私は2021年3月、どうしたらマニュアルサイトを見てくれるのかを模索することにしたのです。

模索の2021年3月

なんでマニュアルサイトを見てくれないのか。その心はなぜか。
理由の一つにすぐたどり着きました。

Carelyのマニュアルは全てGoogleスライドで作成されています。
開発のスピードが早く、大小問わず新機能やアップデート、UI変更などがほぼ毎週のように行われるため、マニュアルへの反映を楽に、誰でもできるようにという観点でGoogle スライドを利用しております。
そしてマニュアルサイトのリンクは全て、Googleスライドに遷移する作りにしています。

Googleスライド利用はCarelyの開発スピードとの親和性がよいが故に、WEBページとして作成していないため、他SaaS企業様のFAQサイトで見かけるような「検索窓があって、ワードを入力すると探している内容を検索することができない」という課題がありました。

マーケやデザイナーの方に相談しても、Googleスライドを使っている以上、検索窓を単純に追加しても、他社のFAQサイトのように検索はできない...との結論に絶望をしつつも、お客様が探している情報にたどり着かせたい!(本心:私のお問い合わせ対応の時間を削減したい!)そんな思いでネットの海を回遊しておりました。

大いなる海を回遊した結果、私がたどり着いた答えはノーコードのサイト作成ツールでした。

tayoriとの出会い

元々、2020年夏くらいにtayoriは個人的に知ることがあり、私自身の業務ノウハウのメモ帳代わりに個人利用をしていたものを、Carelyの公式FAQサイトとして作るぞ!となったのです。

tayori以外の候補として、弊社ではZendeskを契約しているのでZendeskの機能を使えないかと調べたところ、FAQサイトの作成機能(検索窓付き←大事!)はあるのですが、

・任意のFAQカテゴリごとにFAQをまとまりにして表示するする機能がある(Zendeskで任意のカテゴライズをするにはプランの変更必要あり)
・検索タグをつけられる(タグで検索できる)
・質問の類似する質問を表示させることができる

そして何より、無料プランで一定の機能が使えるメリットから、tayoriがいい!とマネージャーに相談し、利用許可を得ることができました。

Let's施策のトライ

元々Carelyのマニュアルサイトには、機能を細かく目次のように羅列し、詳しい操作や機能説明のGoogleスライドに遷移するというページが存在していました。

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(この目次一つ一つの遷移先が該当の説明スライドに遷移する)

「このページをベースに、目次と遷移先のGoogleスライドリンクを1コンテンツとしてtayoriに移行できれば、検索もできるし、お問い合わせが減るのでは!?」

突然ひらめいたアイディア。
考えてから動くのではなく、考えながら動く私は、羅列された目次ページの内容をtayoriに移行し、ついでに2月に蓄積したお問い合わせを掲載するという気の遠くなるような作業を始めたのでした。

3月、ひたすらにコンテンツ内容を転記し、お問い合わせがあれば、回答ページを作る。そんな日々を送っていました。

そして、2021年3月21日。

Carelyの機能や操作が記載されたGoogleスライドに検索でたどり着けるサイトが完成したのです。

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(完成したときは感動して心で泣いた!!!)

結果の2021年4月

2021年4月開始の企業様は、たどり着きたい情報にたどり着けるはず。
もう「またこのお問い合わせかーーーーー!」なんて叫ばない。

さてさて結果はと言いますと...

無題のプレゼンテーション

新規契約開始企業が増えたことでお問い合わせ自体の件数は増えたのですが、ヘルプセンターに記載済みの質問数は横ばいの結果となり、カスタマーサクセスチックなお問い合わせを増やすことには成功したと言える結果になりました!!

もしかしたらご契約企業様の属性の違いに起因するものかもしれません。
お問い合わせの件数や内容を引き続き追って、効果の検証は続けたいと思います。
また、マーケの皆様のお力を借りてGoogle アナリティクスで色々見れるように設定もしてもらえまして、何が検索されている内容なのかもっと細かい数字で追っていけたらなって思います。

今回はtayoriというツールを使って解決できましたが、今後他の良いものがあればまた試すかもしれないです。(ステマじゃないです)


以上奮闘3ヶ月の記録でした。


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