情報発信の価値と広告収益の関係

2030年のメディア予測、「社会的価値」が広告収益を代替する日
(ビジネス+IT)

東京経済大 佐々木裕一さん曰く、
たとえば2000年代の学生に「なぜ人はインターネットに投稿するか」と聞くと、「ほかの人のためになるから」「自分が何か表現したいから」という答えが返ってきていました。それが2010年代の半ばぐらいなると、「広告やアフィリエイトで稼ぎたいから」「有名になりたいから」というお金に関連する目的を答えとしてよく聞くようになりました。

 その流れが最近また変わってきたように感じています。学生たちは、一部の投稿者は「金のためだけにやっているのではない」と認識するようになってきたという見立てです。だからこそ、その人たちを経済的に応援したいという気持ちが生まれ、ゆえに“投げ銭”文化が支持を得ているように見えるのです。 

だから、あるメディアが数千人のファンに支えられて、サステイナブルに続いていく可能性があるのかな、と。1万人で月2000円だと年商2億円強ですけど、小さいグループの中で経済を回していくことの難易度は、10年後にはさらに下がっているかもしれません。

要は、ブログやyou tubeへの投稿は、昔は社会的価値を得ることが目的だったのが、稼げるからという動機にかわってきたという事のよう。

ただし、金の為だけではなく、他社の応援もしたいという気持ちもあるという。クラウドファンディングも経済的に応援したいという気持ちの現れなのだろう。

そこには、応援しあって、お互いを高めあっていくことを意味していると思われる。

今後ますます価値観が多様化してくるなかで、小さいグループの中で同じような価値観でもって、経済を回して行くような形態が主流になるのかもしれない。それはおそらく現在の会社という形態ではなくなってるのかも。


インターネット自体は、金ではなく社会的な価値を得るためのオープンなコミュニティをもとにこれまで築かれてきた。インターネットを活用した、広告ビジネスやSNSマーケティングビジネスと呼ばれるビジネスによって莫大な富を得た人達がいるなかで、インターネットのコアな部分を作っている人たちは今も相変わらず存在する。

自分の作るものが本当に世の中のためになっているのか
佐々木氏:とにかく自身が作ったものに社会的な価値があるか常に自問してほしいと思います。もう少し分かりやすい言い方でいうと、「これを私は作ったんです。こんな仕事をしています」と自分の子供に言えるものを作ってほしい、ということですね。

これからますます、個人の情報発信が多くなっていくなかで、とても大切な言葉だと思うので、自分自身の為にも書き留めておく。


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