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2020.11.11 FC町田ゼルビア vs レノファ山口FC

6戦勝ちなしの状況で臨んだ山口戦。相手は最下位だが、このシチュエーションで愛媛に負けているので、油断などは無かっただろう。むしろここまで勝てないと「勝たないといけない」というプレッシャーに押しつぶされそうになっているのではないか。

一方の山口は最下位に沈み、チームとしての方向性は何となく定まっているが、選手たちの経験の無さに起因するメンタルコントロール、質のところに問題があるところはゼルビアと重なる部分は多い。この試合に勝てばシーズンダブルで、山口にダブルはしたことなかったみたい。

そんな感じで今回も感想文スタイルで短めにまとめます。


受けに回った前半

システムは数字であって、それに選手を当てはめるのではなく、選手を活かすものであるべきだ。みたいなことをパナマ戦の解説で風間さんが言ってた。別にこの話とは全く関係ないけど個人的に残しておきたいからここに書く。

ゼルビアが4-4-2で山口が4-3-3で、噛み合わせ上浮いてしまう山口のアンカーの高をどう監視するか、抑えるかが鍵であることは戦前からわかっていたことではある。今季の山口において高はキープレイヤーだ。最終ラインに入ってビルドアップを助けたと思えば、ゾーン3の大外でボールを触っていたりする。運動量は豊富だし、きっと今季の山口で最もボールタッチ数が多い選手だと思う。だからこそ、高を抑えれば山口を抑えたも同然なのである。

けれど、前半はステファン-中島の2トップは2人の間、背中に高を置き、パスコースを消すという守り方を採用していた。山口のセンターバックは運べないからこれでいいだろうというか、ピッチ内の何となくの雰囲気でこれは決まった感があった。だから田中陸が降りてきたり、高が2トップの脇から降りてくると対応できていなかった感じがした。やはりステファンのプレッシングに対する信頼性が欠けているからこうなるのだろうか。ステファンが出ている時はこうなりがち。

そして山口はプレス耐性の無いゼルビアのセンターバックに対して、池上が出てくる形で2トップ形成。髙江と平戸のどちらかが降りてくるが、後ろが重たくなり地上戦は互角といった形だった。そのため、深津から前線へのロングボールや相手にミスを誘ってカウンターくらいしか前進する手段がなかった。

ゾーン3に入ってもパスがズレることが多く、そこからカウンターを食らいそうになるが、相手のミスで一命をとりとめるという感じでミスが多くて面白みに欠ける前半だった。


調整が成功したとは言い切れない後半

ハーフタイムにステファン→井上を交代。スタートから井上を出すことも考えたみたいだが、井上のゲーム体力のことを考えての途中出場らしい。これも今季特有の悩みだな。

井上がCHに入って、平戸がSTに入る。こうしたことで、中島が1stプレス役に専念できるようになったため、中島がボールを持つCBへプレス。平戸が高を監視する形に変更。そうすることで、山口のCBに蹴らせたり余裕のある判断をさせないことに成功した。前から積極的に行くことで相手のペースを乱し、その勢いでボールを奪いゴールに結びつけるしか今のゼルビアにはないんだ!と言わんばかりの岡田のゴール、吠え。震えた。

ただ、山口の攻撃を受けるシーンもあり、佐野海舟というボール奪取に長けたプレイヤーがいないことで、中盤で相手の攻撃を食い止めることができず、簡単にゾーン3に持ち込まれるシーンも多数。海舟頼みの守備であったことがよくわかる試合だった。これで海舟と奥山が同時にいない試合があったらどうなるのだろうか。不安。

後半は左サイドからのニアへのアーリークロスが増えたのが気になる。多分練習でやっている形だからなのだろうが、個人的にはファーに誰もいないのが気になった。中央に相手ディフェンダーを集中させることになるし、ファーにおいておくことも必要だと思うけど。

まあとにかく勝てて良かった。けれど、リソースで何とか勝てた感もあり、個人的には納得ができない勝ち方。勝てれば最高だけど、線で見ていきたい自分からすると、勝とうが負けようがプロセスを評価したい。だけど、監督はいつも「運が足りない」「若いチームだから仕方ない」などの言い訳の連続。ちょっと納得いかない。何かに祈る前にもっとやることはあるだろと思うが、コンディションの回復が最優先だもんな。仕方ないと思うしかないのか。ははは。

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