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生まれてきてくれてありがとう💝

三女の話。

私は人になじむのに時間がかかる。

長女の子育ては孤独だった。ママ友という世界があるということを初めて身をもって知った。仲良くベビーカーを押すお母さん同士をうらやましいと横目に見ながら、泣きそうな自分といつも葛藤していた。

旦那さんと結婚して女子の世界からは卒業できると思っていた。もう付き合う人は旦那さんだけでいいと思っていた。すべてから解放された気分だった。私はできるだけ、誰ともかかわりたくないと思っていた。晴れてその願いが叶い、家で一人のんびりいられることにこの上ない幸せを感じていた。

それが子供ができるということで、やはり女子の付き合いの世界からは逃れられないという現実を突きつけられた。ボスっぽい、仕切りや風のお母さん、ちょっと派手目なお母さん、などなど。学生時代、いろんな人たちの中で揺れ動きもがいてきた自分が呼び起された。子供ができるということは、この世界とまた向き合うということなのだ。

長女はとっても好奇心が旺盛でだれとでも遊びたがる子供で、私はそのたびに冷や冷やした。ママ友の冷たい洗礼がいつも怖かった。今思い返せば、まったく長女は悪くないのに、長女にいっぱい当たったことも数知れずあった。

自分みたいな娘じゃなくて良かった!と思った反面、どこにでも突っ込んでいく長女に言いようのないストレスを感じ続けた。

そんな私も少しずつ打ち解けられる友人が現れた。だいぶだいぶ時間はかかったけど、今でも続いて家族ぐるみで付き合える友人もできた。

二人目ができた時も恐怖心いっぱいだった。一人目通じての知り合いの、二人目を見た時の反応におびえていた。みんながみんな心からおめでとうって言ってくれる人たちばかりじゃなかった。

三人目が生まれた時、二人目通じてのママ友ができて、おめでとう!って言ってくれる人に安心して出会えるのがうれしかった。

そして三女が1か月検診を終えた時、近所の人たちがお祝いのパーティを開いてくれた。

ホールのケーキには「〇〇ちゃん、生まれてきてくれてありがとう!」と書かれたチョコレート板が乗っていた。

泣きそうなくらいうれしかった。

つたない言葉で何とか伝わればいいと思ってスタンドFM で配信してみた。

なんでもゆっくりペース、人との関係構築も、本当に時間がかかる。そんな私には3人子供が授からなければ見えない世界があった。

心の中にいっぱい沈殿している過去の思い出。

子育てに関する自分の後悔。

こうしてあげればよかった、ああしてあげればよかった。私がこうだったら、あんなふうにしなかったのに、もっとこうしてあげればよかった。いっぱいいっぱい、泣きたくなって、我慢して、爆発して、消化したつもりでも消化しきれない自分が沈殿している。

こうして文章化することで、自分が楽になっていく。

私はこんなことを思っていた。

その時、その時、最善だと思う方法を選んだつもりでも、振り返れば、こうしてあげればよかったと思うことがいっぱいいっぱいある。

だけど、やっぱり自分にちゃんと言ってあげたい。

あなたは、心の底から、子供たちを愛して、子供たちに良かれと思って、行動したと。

過去を振り返っても、自分を責める材料にしない。

過去がそうだったなら、今をどうするかを大事にする。


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