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あえて数字からおりる働き方 要約と所感

尾原和哲 著

オンラインサロン が人気の尾原さんの本。読みやすいのさらっと読めます。心に残ったポイントだけ纏めてみようと思います。

信頼を得るための「ギブ」

世の中の流れとして、肩書きよりも個人への信頼が重要視させる時代になっていっている。この流れの中では、「ギブ」を積み重ねることで信頼関係を構築していくことが重要。(この本好きだと思うよーとか、相手の好きなことについてこんなニュースあるよー、とかでいい)信頼がベースにあると相手のことを疑わなくてもいいので、ビジネスを加速させるメリットがある。これをビジネスに応用されている好事例が、メルカリでは同じ出品者から購入する人が増えているという点。この人が出品する服なら自分にサイズもあうしセンスもいい信頼があれば、比較検討することなくこの人から買うようになる。

「ギブ」することの効能

ギブをすることで自分にもメリットはある。本書でのギブは相手の視点にたって相手が求めていることをあげる行為なので、ギブすることで自分の視野を広げることができる。そしてギブを繰り返すことで、誰かにとっての何者かなれる。
相手が求めていることを探す際、その人が論理型か感情型、新しいもの好きかブランド力のあるものが好きか、など分類して考える。それに沿って伝え方も工夫できるので、伝わりやすくなる。相手の反応を見ながら、微調整していって信頼を勝ち取っていく。

これからは地頭の良さが大事。今求められているのはメモの魔力で紹介されているように、目の前の事象をメモして抽象化して他に応用する、という力。例えばプリンターはトナーで儲けるビジネスモデル、これを応用して、コーヒーメーカーを提供してコーヒーで稼ぐネスプレッソというモデルが生まれた。

新しい着想を得るためには自分からより遠いものを掛け合わせることが重要。そのためには相手の視点にたってギブするのがやっぱり大事。
他人の視点を持って情報収集し、その情報をギブする。そしてフィードバックを得ることで、ビジネスチャンスに繋がったり、頭が良くなっていく。

他人の視点に立つことが有益ということは、他人の視点にたった見方をギブすることは相手にとってもいいこと。質問するときに、自分ならではの視点で質問してあげると、ギブになるし、自分のアピールにもなる。

信用を貯めよう

今後はそうして得た信用がモノを言う時代になる。自分のを信用している人がその人の友達に自分を紹介してくれたり、と得た信用から複利的に自分へのリターンが増幅されてく。

ギブすることへの不安は、①有益な情報を他人にシェすることへの抵抗感(自分だけで保持した方が競争力を保てるのではないか)と、②無視されたり嫌がられたらどうしよう。①はもはやこの時代に情報に価値なんてないんだから、積極的にギブして自分の株をあげることに使った方がいい。②はメール送るくらい大丈夫。著者も20通送って返事は3通くらいだそう。
オンラインで「好き」を軸に発信していれば同じ「好き」を持っている人と繋がれる。人を頼るときは、相手が仕方ないなと腕まくりして取り組むような頼み方をする。要するにリスペクトを伝えてお願いする。会社以外での取り組みで自分の価値を測っていく活動をしていくのがいい。

【所感】

内容的には最初の100ページくらいがメインメッセージで、後は尾原さんが普段実践していること紹介みたいな感じかなと思います。「ギブ」することの大事さを語っている点はGIVE & TAKEと共通している内容でした。私の勝手な解釈ですが、端的にいうと本書のメッセージは、「積極的にギブしましょう。そうすれば信用や影響力を勝ち取れるだけでなく、自分の地頭も鍛えられるよ。それはこれからの未来を生き抜くには必須スキルだよ。」ということだと思います。(端的じゃなかった・・・)

書かれてある通り、今後、今まで以上に信用や影響力が大事になっていったときに、「ギブ」を意識的にすることは必要になってくるんだろうなーとは思いますし、そういう生き方、働き方を選ぶ人は増えてくるのかなと思います。自分もそういう習慣をつけていかなきゃなと思う反面、このギブの精神をみんなが持ち始めたら、それはそれで息苦しそう社会だなと思いました。

あと、本書の最後にSHOWROOMの前田祐二さんとの対談が載ってますが、これが面白いです。前田さんの表現や整理の仕方がとても美しくてこういうのが、尾原さんが本書で紹介している地頭力なのかなと思います。


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