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今の話、これからの話

こんにちは、noteではご無沙汰しております。林檎酢です。

前回のnote更新から早一年、先日無事こどもひろばアカシアの一周年も迎えることができました。
ここまでの道のり、なんかめっちゃ色々あったしお仕事に追われてたり毎日泣いたり想い描いた理想と現実のギャップに打ちひしがれたり、色々忙しくしておりました。
それでもなんとか挫けず諦めず想いを捨てずに来れたのは、本当に本当に、応援して支えてくださった皆さんのおかげです。

ありがとうございました。

久しぶりにnoteを更新しようと思った理由なのですが、日々たくさんのことを考えてると、自分が本当に何をしたかったのか、見失いそうになることがありまして…
仕方ないなぜなら私は元々そんなに賢いタイプの人間ではない。
だからこそ言語化し続けよう、と思い至りました。

今までのこと

私は現在、株式会社アカシアという会社を設立し、子育て支援施設を経営する代表取締役社長として日々子どもとその周りの大人の人たちのために何ができるのかを考えながらお仕事をしております。
0歳〜未就園のお子さんがいる保護者さんが、くつろいだり、お友達を作ったり、保育士さんとお話しできたりする、居場所になれる場所を作ろうと思い設立した施設で、今では毎日何組もの親子さんに来ていただけるようになりました。
また、夕方からは学童保育という小学生さんの預かり事業を行う施設になり、小学校が終わってからの時間を安全に有意義に過ごせる場所として開所し、今も毎日小学生さんたちが学校終わりに帰ってきてくれます。
他にも習い事であったり、イベント企画だったり、コンテンツ制作だったり、つい最近ではイベント出張託児事業なんかをやりたいと思って動いていたりもします。

ただ、私は元々独立心や野心があり起業を目指していたなんていうことはなく、ごくごく普通の保育園で働くパートのおばちゃんでした。

私がどうして会社設立に至ったかというと、保育園を自分で作りたいという夢があったからです。現場の人間が上に立つことで、子どもたちにとっても保護者さんにとっても保育士さんにとっても、もっといい居場所を作れるんじゃないかと、理想を抱いていたのです。


起業し一年経った今、それがどれほど浅はかな考えであったかがよく分かります。
もちろん保育園を作りたいという夢がついえたわけではないですし、今の私ではまだ無理だというのなら、これから何を学びどう行動すればいいかを考えることができるようになったのは進歩だと思いますが、
少なくともあのとき想い描いていたことはずいぶん解像度の低い理想だったんだなと思います。

ともかく当時は、保育園を作るという夢を持って日々過ごす中で、大変幸運なことに、小規模保育園をフランチャイズで開業できる企業さんとご縁があり、契約をさせていただくことになりました。

そこで言われたのです。「法人格は株式会社じゃなければ契約できない」と

当時解像度の低い視界しか持ち合わせていなかった私は「私が社長…ってコト!?」くらいにしか考えていないまま、株式会社を設立、無事保育園を開園、
とはいきませんでした。

コロナ禍がちょうどスタートしたタイミングで、保育園の新規オープンがほぼ不可能な状態になってしまったのです。これに関しては、本当に運が悪かったとしか言いようがない状況でした。
企業さんともたくさん相談し、結果契約を一度白紙に戻し、タイミングをみて再スタートしましょうということになりました。

しかし株式会社アカシアは、すでに誕生していました。
私は、自分のやりたいことは何も保育園を作るということではない、と。
保育園を作るということはあくまで手段であって、本当の目的は子どもたちと保護者さんの居場所作りなんだという想いを胸に、こどもひろばアカシアを開室することにしました。
クラウドファンディングで応援してくださった皆さん、内装工事関係のお手伝いをして下さった皆さん、声援を送ってくれた皆さん、暖かく見守って下さった皆さん、
みなさんのおかげで、本当に、とっても素晴らしい場所を作ることができました。

そしてそれと同時に、私は自分がいかにたくさんのことを知らずに生きてきたかを知りました。

株式会社は売上を上げることが必要で、つまりお客さんにどんな価値を提供して、どうやってお金を頂戴することができるか、広告のことや、サービスの価値を高めることを日々考える必要があるということを、そのコトの重大さを、ここにきてようやく真に理解するに至りました。

私は、子どもがどうしたら幸せに過ごせるかだけを考えて、勉強して、研究していくだけでいいと思ってたんです。
でも私の仕事は子どものことを研究することではなかった。

子どもがどうしたら幸せに生きられるか、その仕組みを作ること。
仕組みを作るためには何をしたらいいのかを考えること。
そのために必要なお金をどうやって集めたらいいのかを考えることが仕事でした。
子どものことを研究することは、あくまで子どもが幸せに生きる方法を作るために必要なことの一つであって、
それを前提として、「社会の仕組みを変えていくこと」が仕事だったんです。
私はそんなことも理解できていなかったんですね。



でもはじめは、売上のことを考えないといけない時間が長くて、子どもの幸せを考えるための時間を奪われている、という感覚になってしまうこともありました。
実際家族と過ごす時間はどうしても減ってしまうし、自分の時間も取りずらいのでメンタル、体調が崩れてしまう日もありました。
精神的に不安定になり、家族や同僚、友人など周りの方には多大なご迷惑をお掛けしてしまうこともありました。
ひとえに自分自身の考えの甘さ故です。

それであっても今、ここにこうして折れずに立てているのは、どうしてもやりたいことがあって止まるわけにはいかないという意地があったのと、
支え、励まし、慰めてくださった皆さんがいたからです。

私の想いに共感してくださった方たちの「素晴らしい取り組みだからどうか負けないで」という言葉
お店に来て下さったお客さんたちの「本当に素晴らしい場所に出会えました」という言葉
墨田区の議員さんにも来て頂いて、一緒に頑張りましょうと言っていただきました。
見てくれている人がいて、必要としてくれている人がいるという気持ちが生まれました。
ぐちゃぐちゃだった頭がすっきりして、私がやりたいこともそりゃ大事だろうけど、誰かの役に立てているということが何より一番価値があると、今はそのために学んでいるのだと、ようやく理解できました。

そして現在、
経営の勉強はとってもしんどいけど、
5年後に臨床発達心理士の資格を取るために発達関係の大学院にいくことを目標にすることで、今は経営を学ぶタイミングなんだ!と張り切って勉強することができるようになりました。

ただ、理念というか、軸というか、これだけは自分の人生をかけて叶えたいということだけはぶらさないように、
私が経営者として利益を上げるために日々勉強したり営業したりするのは、本当にやりたいこと、叶えたい世の中のためなのだと、それを忘れないようにしたいと思っています。

本当にやりたいこと

経営をするとなると、利益を考えなくてはいけなくて、利益を出すにはお金を払ってくれる人、つまり保護者さんが中心軸になることが多くなります。

もちろん私自身子どもを育てる母で、私自身が産後鬱になった経験もあるからこそ保護者さんたちを支えたいという思いが強くあるのは紛れもない本音です。

ただ同時に、保育士として、そして「困っている子ども」だった当事者として、保護者さんを支えることは何よりも子どもたちのため、だと考えています。

私の根っこ、本当のやりたいことは、子どもが幸せなままで大人になる、です。

これは自分の話しなのですが、私は子ども時代ずいぶん「困っていた」と記憶しています。

・母子家庭世帯
・子どもの貧困世帯
・多動性、衝動性の強い子ども当事者
・性に関する問題
・アニメや漫画、ゲームなど、好きなことが社会から容認されない

ざっとあげると困っていた要因はこんな感じで、一つ一つは話すと長くなるので機会が来たらまたどこかでお話しするかと思うのですが、
とにかく自分が子どもの頃に失ったこと、得ることができなかったとこ、不快だったことが、私の子どもたち、その周りの子どもたち、そして全ての子どもたちにどうか降りかからないように、と願っているのです。

今、母になって保育士になって、勉強したり経験値が上がったり、子どもに対する解像度が上がることで、自分に何ができるのかを理解できるようになりました。
そして、自分にできることを形にできる環境を作ることもできました。
はじめに考えていたことと少し違ったのは、この世界は基本的に大人への支援が主軸だということです。
もちろんそれもすごく正解だと思っています。

でも、子どものために、子どもの幸せのために、もっと辛い場所にいる子どものために、こう考えた時、それはもはや福祉の領域なんだなぁと思いました。

これからのこと

これから先、大人も子どももどっちも幸せにするために私の人生をかけていきたいと思っています。
今は大人が幸せに生きる時間を取り戻すことで、子どもが最大限幸せに生きられるようになる仕組みを考えていきます。

いずれは子どもたちにもっと直接的な支援をできるようになっていきたい、具体的にはNPO法人なんかを会社とは別で設立できたらと思っています。

もっともっと将来的には、社会福祉法人だったらより公益性の高い福祉的な活動も行えるとかそういうのもありますが、それにはまだまだ自分がちっぽけすぎるので一旦置いておくとして。

国や自治体に協力していただく仕組みを作って活動できるような枠組みを作っていきたい。子育ては一人でするものではなく、国や自治体、社会全体で協力していくことが本来の姿だと思っているのです。

子どもが生まれた両親が、一人の人間として好きを諦めないで生きていくこと、子どもとの関わりがもっと楽しくてワクワクできる環境を作っていくことと同時に
子ども自身が生きづらさを感じることがなくなるように、子どもにとっての安全基地になれるように、なにより楽しいに満ち溢れた人生を生きていけるように、
将来的には大人支援と子ども支援の両立ができるようになっていきたいと思っています。

想いばかりがどんどん湧いてきて頭がパンクしそう!
それでも、なんとか理想を叶えるために動いていこうと思います。
会社の理念として掲げた「大人の子どもの好きをつなげる」「好きを表現する」これは今も想いとしては変わらないのですが、一年を経てブラッシュアップされていたり、もっと膨らんでいたりするのを、ここからまた一年でどう形にしていけるか、一生懸命考えていきたいなと思っています。

ただ、今の私はマジでなんも力がない、ということもまた、ここ一年で体験してきました。
これから先もたくさんたくさん勉強していきたいと思います。
そして、また何か皆さんの力をお借りしたいと、言う時が来るかもしれません。
その時はどうかまた、応援していただけたらとっても嬉しいです。

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