栗原沙和子|リネン合同会社 CEO 兼 デザイン担当
思考が変われば感情が変わる、感情が変われば行動が変わる
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思考が変われば感情が変わる、感情が変われば行動が変わる

栗原沙和子|リネン合同会社 CEO 兼 デザイン担当

みなさんこんにちは。
リネン合同会社CEO、クリエイティブディレクターの栗原沙和子(くりはらさわこ)です。

仕事をする上で肩書きをなんと名乗るか、ここ数年迷っていた時期がありました。
5年前「webデザイナー」と名乗って始めた仕事だったのですが、年々その言葉とリンクしづらいお仕事も受けるように。
そのひとつである、国の相談機関で経営相談員のお仕事を始めた時に「名乗った方がいい」と言われて肩書きに入れるようになったのが「認定心理士」でした。

今日はわたしが学んでいた心理学で、印象に残っているものについて書いてみたいと思います。

※これを書くにあたり、10年以上前の知識を脳内から引っぱり出してきています。
文献も調べながら、間違ったことは書かないように気をつけていますが、ニュアンスの違い等ありましたらすみません。

『思考が変われば感情が変わる、感情が変われば行動が変わる』とは

これは大学(臨床心理学を専攻してました)で「認知行動療法」を学んだ時に知った考え方です。
先日弊社のラジオで私栗原の紹介回を放送したのですが、その時にわたしは「心理学はある意味当たり前のことばかり言っている。でもそれを学問として体系化されているところが面白い」といったようなことを言いました。
(興味があれば聞いてもらえると嬉しいです)

今日の話はこの発言をした経緯をまさに表したものかもしれません。

認知行動療法ってなに?

認知行動療法とは、臨床の現場で使われているカウンセリング手法のひとつです。
Wikipediaさんによるとこんな説明です。


認知行動療法(にんちこうどうりょうほう、英:Cognitive behavioral therapy:CBT)は、従来の行動に焦点をあてた行動療法から、アルバート・エリスの論理療法や、アーロン・ベックの認知療法の登場によって、思考など認知に焦点をあてることで発展してきた心理療法の技法の総称である。
(中略)
不適切な反応の原因である、思考の論理上の誤りに修正を加えることを目的としており、認知、感情、行動は密接に関係しているとされる。

おムズですね。

簡単に説明すると、こんな感じです。

何か事象が起きた時に、人は怒ったり落ち込んだりといった負の感情になることがありますよね。
そしてその「負の感情を呼び起こした原因はその事象自体にあると思ってしまいがち」です。
でもそれってもしかして違うのでは〜〜??

これが認知行動療法の考え方です。(栗原意訳)

では認知行動療法の言う真の原因ってなんでしょうか。
それは「事象が起きた時に感じた自分の認知・思考」なのです。

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もっと分かりやすいように例を出してみます。

【例題】
Aさんは仲の良い同僚に朝挨拶をしましたが、返事をされず、その後1日悲しい気持ちで過ごしました。
さて、なぜAさんは悲しい気持ちになったのでしょうか?

【答え】
さきほどのわたしの意訳と照らし合わせてみます。
>「負の感情を呼び起こした原因はその事象自体にあると思ってしまいがち」ですが、真の原因は「事象が起きた時に感じた自分の認知・思考」です

つまり、認知行動療法的な考え方では「挨拶を返されなかった(事象)ことが原因で、悲しい気持ち(負の感情)で過ごした」のではないということです。

ではこの場合の真の原因とは?
挨拶を返されなかったこと自体ではなく、そのことでAさんが「無視をされた」という認知をし、「自分のことを嫌いになったのではないか」といった思考になったことです。
その認知や思考が「悲しい」という感情を生み出しているのです。

Aさんの場合は悲しい気持ちになりましたが、もしかしたら「どんな事情があれ他人が挨拶してるのに無視するなんて!」と怒りを感じる人もいるかもしれませんし、また人によっては「なにかあったのかな」と相手を心配したり、「自分の声が小さくて聞こえなかったのかな〜」と気に止めない場合もあるでしょう。
同じ「挨拶を返されない」という事象でも、そこから引き起こされる感情は人によって全く違うのです。
つまり、認知・思考は自分の身に起こった事象とは全く別の話だということを知る必要があります。

カウンセリングでの使われ方

認知行動療法はその名の通り療法ですので、冒頭にも書いた通りカウンセリングの手法のひとつとして用いられています。
人間心理におけるこの流れを理解して、事象と感情の間にある「思考(認知)」を変えることで負の感情、その中でも自分に悪影響を与える不適切(という表現は好きではないですが)な感情、歪んだ感情が起こらないようにしよう、というアプローチをします。

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さらに感情の先にはその感情に基づいた行動があります。
当然負の感情は負の行動を引き起こします。

さきほどの例で言うと、怒りの感情になればその後同僚に話しかけられた時にはこちらも冷たく対応する、といった行動をとるかもしれません。
相手を心配する感情になれば、同僚に「なにかあった?朝元気なさそうだったけど」と声を掛ける行動を起こしたりするでしょう。

タイトルの
『思考が変われば感情が変わる、感情が変われば行動が変わる』
は、そういった心理のメカニズムの中で、同じ事象でも、自分の受け取り方次第で感情や行動は変えることができるという意味を表しています。

そしてもう1点、この認知・感情・行動を変化させる作用は一方通行ではなく、どんな方向からでも成立するというところが当時のわたしにすごく刺さったポイントでした。
つまり「行動を変えれば、感情を変えることも思考を変えることもできる」というようなことです。

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ピンと来づらいかもしれませんが、さきほどの例で考えると、無視されて悲しみの感情になってしまうのは、そういう思考の癖がついていると自分で意識する前にほぼ自動的に感情が湧いてしまいますよね。
なのでそういう自分の思考の癖がある場合は、意識的に「まずは行動を変えてみる」という変化を起こしてみると良いよ〜ということになります。

Aさんは「無視された」「嫌われたかも」と思っているけれど、あえて「なにかあった?朝元気なさそうだったけど」と声を掛ける行動をしてみる。
そうすると「全然声掛けられたの気づいてなかったー」とか「実は今日会議で発表しなきゃいけないことがあってさ…」なんて答えが返ってきたりします。
それは最初に自分が自動的に導き出していた負の認知・思考とは違うものなので、そこで修正され、思考や感情が変化するわけです。

いきなり自分の認知や思考、そこから導き出された感情を変えるのは難しいですが、こういったことからだったら自分を少しづつ変えることができるかも、と思いませんか?

過去は変えられない、未来は変えられる

わたしはこの考え方を知ったことがすごく印象に残っていて、あれから10数年、この言葉をたびたび思い出します。

自分なりの解釈としては、負の認知や思考、負の感情を持つことが悪いことだとは思っていません。
ただ対人関係においては事実と異なる負の認知、それによって引き起こされる負の感情から、相手を誤解したり、相手へ負の行動を起こしてしまう危険性は考えなければいけないと思います。
こういったコミュニケーションの不全は誰にとっても良い結果を生まないからです。

そしてもう1点、自分の負の感情の原因を正しく捉えることはとても大切だと思っています。

人は自分に都合の悪いことが見えにくいようにできています。
他人への嫉妬心、自分の能力の無さ、自己矛盾……こういったものに気づかないように無意識のうちに自分に嘘をついています。
その結果、相手のせいや環境のせいにして自分を守ってしまうのです。

でもそれで人は成長できるでしょうか。
今の自分を正しく知らずに、未来の自分をもっと良くするなんて、そんな夢みたいなことはないと思っています。

なぜこんな感情になってしまったのか、その原因を探っていくと、自分の知らない自分の姿に気づく時があります。
それは自分にとって知りたくない姿の場合もあります。
でもそこに気づいて修正できる人、自分の中で認め昇華できる人だけが、人として成長できると思うのです。

例えばいつも誰かに、何かに怒っている人。
本当に怒られて然るべきなダメな人ばかりが周りにいるのでしょうか。
そんなにひどい出来事ばかり起きているでしょうか。

自分の認知や思考が歪んでいないか、無意識のうちに自分の何かを守るために自己防衛をしていないか。
そんなことを考えてみると新しい気づきが生まれるかもしれません。

起きてしまった出来事は変えられないし、過去にやってしまった負の行動も変えられない。
でも起きた出来事に対して思考や感情や行動を変えることはできるし、自分を見直せば、同じような負の行動は繰り返さない未来を作ることもできると思います。

冒頭に戻って

「心理学はある意味当たり前のことばかり言っている。でもそれを学問として体系化されているところが面白い」

そう思いませんでしたでしょうか?笑

人間のことって、他人のことも自分のことも、わかっているようでわかっていないことがすごく多いです。
だからこそコミュニケーションは難しく、時間と手間をかけたり、努力が必要だと感じます。
でも同時に、そこから得られるものは自身の成長も含めて、すごく価値のある大きな財産になるとも思っています。

リネン合同会社では「共感の連鎖」というキーワードを主軸に掲げ、わたしたちとお客さま、お客さまとその先のお客さま、というコミュニケーションを特に大切にして仕事をしています。
その難しくて時間と手間と努力が必要なものを超えた先に、会社のミッション(使命)である「人が成長する出会い」があるとわたしは信じています。

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喜びの里🎍
栗原沙和子|リネン合同会社 CEO 兼 デザイン担当
リネン合同会社で中小企業の想い(理念)を言葉とデザインで表現するお仕事をしています。認定心理士、クリエイティブディレクター、webデザイナーです。 このnoteでは気持ちを伝えるコミュケーション方法や、思考整理についての気づきを発信しています。