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夏休みの朝にしている、”できたら1日が濃厚になる”習慣

子どものころから寝るのが苦手。
夜ふかしも、短め睡眠もあまり苦にならないけれど、逆に早く布団に入るのはきらいだった。

それは、早く眠ったところで早起きできるわけじゃなくて、時間をむだにしている気がしていたから。

また、早く布団に入ると10時間ほど寝てしまうタイプで、しかも睡眠時間が長すぎると頭痛などの不調を感じやすい……というのも原因だったのだと思う。

1冊の本との出会いが「眠れる私」を作ってくれた

転機が訪れたのは、昨年1冊の本に出会ったときだった。

『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼さん著)だ。”心理学的なアプローチで読むだけで眠くなる本”という触れ込みに心惹かれて読んだ。その結果、すとんと眠りに落ちるようになった。

また、”眠ること”にも意味があると思えるようになり、早く寝るんだから早起きしなきゃ意味がない!という気持ちが薄れていったのも興味深かった。

「早起きできたら最高! でも眠ることにも意味がある」

そう考えるようになってから、寝過ごしてしまうとやはり多少の悔しい気持ちはあるものの、「やっぱり夜ふかししよう!」と思わず、布団に入れるようになった。

「考えなくても起きられる仕組み」をつくった

そんな日々が続いたあと、私にはひらめいたことがあった。
じつは私は家事を中心とした時間術の書籍やコラムを書いているのだけれど、そこで書いているような”技術”を組み込むことにしたのだった。

家事がはかどらない原因の”一つ”には、「その都度考える時間」がある。

私たちは日常生活の中で、毎日膨大な量の考え事をしている。
だから、たとえばルーティンが決まっていなかったり、毎日しなくてもいい家事をいつやるか決めていなかったりすると、「いつやるのか?」を考える時間が必要になってしまう。

些細なことに思えるかもしれないけれど、私たちはほんの1秒間の間にもものすごい量の情報を処理していると言われるので、「考える」「迷う」「調べる」といった時間を減らしていくだけでも、かなり楽になったのだった。

そしてこの考え方は、早起きにも適用することができた。

「朝起きよう」と思うのをやめるだけでよかった

私がしたことは、「朝起きよう」と思うのをやめることだった。

先ほどのように「起きられたらラッキー!」と考えるのとは意味が違う。

具体的に言うと「朝5時になったらスーパーに行こう」と決めた。この時間帯は、日の出時刻によってちょこちょこ変化するのだけれど、これを考えたのは去年の夏休みだったので、涼しく過ごせるのが日の出前後だけだったのだ。

ふだんは絶対に身じたくを整えてからじゃなければ人前にも出ないのだけれど、早朝営業しているスーパーを調べておき、起きたら簡素なワンピースに着替えて顔を洗ってすぐに家を飛び出す。

こんなふうに「早起きしたあとのこと」を具体的に決めたら、動けるようになった。

朝スーパーに行くだけで、1日が濃厚になった

毎日スーパーに行くようになったら、1回に買う量が少しになった。今日と明日を乗り切れる分だけ買うことで、使い切りやすくなった。

なにより、家に夫がいるので子どもたちを置いて行ける。
静かな朝のスーパーで、買いものメモもつくらず、子どもたちの騒がしさを申し訳なく思うこともなく、ゆっくり選ぶ時間が贅沢に思えた。

数日やってみたら、スーパー以外の楽しみも見つけてみたくなった。スーパーより営業開始時間は遅いけれど産直に足を運んでみたり、もっと遠い早朝営業スーパーに行ってみたり、スーパーの帰りにうどん屋さんに入ってみたりした。

充実感は、帰宅後も続く。家に着いてもまだ6時前。自分のためだけにゆっくり朝ごはんを作ったり、本を読んだり、収納改善をしてみたり。寝る前に片づけきれなかった子どもの散らかしも、朝のうちになんとかできるようになった。

そうしてようやく子どもたちが起きてくる。

24時間、自分の時間がない生活だったのに、すでに2、3時間の自分時間で英気を養ったあとなので、機嫌よく過ごすことができる。朝の余った時間でスケジュールやToDoリストを作っておくことで、やることを効率よく終わらせることもできた。

静かな自分だけの時間があることで、1日が驚くほど濃厚になったのだった。

少しハードルの低い目標も決めた

ところが、慣れてきたら、なぜかまた起きられなくなってしまった。
それは、早朝営業しているスーパーが軒並み遠く、面倒に感じられるからだった。

そこで、目標を少し軌道修正した。

「日の出前に、外に出る」というものだ。これなら、自転車に乗らなくても、マイバッグを持たなくても、財布を持たなくてもいい。できれば、美しい朝焼けの空の写真を撮ることも目標にしてみた。

これはとても効果的で、スーパーに行くのは体力や時間を考えると無理だな、と思ったときでも起きられるようになった。

私はもともとインドアな性格で、なにもなければ家にこもっているのが性に合っている……と思っていたのだけれど、単に外に出るための準備が面倒なのだとわかった。

コンタクトレンズを入れて、髪を巻き、1時間近くかけてメイクをしている。でも、早朝なら知人に会うこともないので、安心して”無加工”状態で外に出ることができたのだった。

そうして8月のほぼ1ヶ月間、朝活を楽しんだものの……。
2学期がはじまったら、また起きられなくなってしまった。

2学期がはじまったら、起きられなくなった理由

夏休みが終わる少し前のこと。いつもの時間に起きたら、まだ真っ暗だった。暑くて自転車を漕げなくなるから6時前には家に帰れるスケジュールを組んでいたけれど、外に出たら肌寒く、凍えるほどだ。

それまでのように、ワンピースに着替えてそのまま出発!ができなくなった。

子どもの学校がはじまっても、しばらくは早朝スーパーを続けていた。けれども、日の出がどんどん遅くなっていった。
7時半に送り出すことを考えると、7時前に朝食を食べさせなければいけない。明け方にスーパーに行くことができなくなってしまった。せいぜい、家の周りの散歩くらいだ。

そのうちに学びたいことができて、夜はがむしゃらに学ぶ生活に戻り、朝活は終わってしまったのだった──。

「サマータイム」だと考えてみる

子どもの夏休みがはじまった。今年はママ友が増えて、ほとんど毎日予定がぎっしり詰まっている。そんなわけで充実しているけれど、予定がない日はぽっかりと抜け殻のように過ごしていた。

早朝スーパーの快適さを思い出して、目覚ましをセットする。日の出が思ったより早くて、間に合わなかった。日の出時間を調べて、目覚ましを微調整する。

旅行当日だったので、とにかく散歩に出るだけにした。すごく気持ちがすっきりした。こうして私は「日の出前後に外に出る」習慣を再開させることができた。

たぶん、また2学期になったら続けることはむずかしくなるのだろうとわかっている。でも、毎年恒例の「サマータイム」だと考えてみたらどうだろう。

目的は1年間毎日続けることじゃなくて、静かに過ごせる穏やかな時間を確保することなのだから。

そう思えるようになってきた。

まとめ

・夏休みの朝は「サマータイム」をつくるだけで1日が濃厚になる
・そのために大切なのは「起きる時間」と「起きたらやること」をセットにしておくこと
・続けられないときは目標を微調整する

▼夜にやるこのアイディアと組み合わせると最強でした♪
https://note.com/rincasanjo/n/nf093fc6ae45c


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