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【読書感想】定価のビールを買ってもらえる人間に、私もなりたい。

書籍:「感性」のマーケティング
著者:小阪裕司

初版発行2006年の本です。上司の勧めで読んでみました。その感想です。
すでに世の中に浸透していまや当たり前となっていることかもしれませんが、今一度原点に立ち返る意味でも読んで良かった一冊です。

細かなテクニックもたくさん載っていますが、特に印象に残った点を抜粋します。

売上が作れず悩んでいる人へ

売れない=商品が悪い、立地が悪い、値段が高い、は関係ない
人間に「買う」という行動を起こしてもらえれば売上は作れる

具体的にはどうやって??

人間は「快」と感じることに行動するので、「快」を作れば良い。
快には「生理的な快・不快」、「心理的な快・不快」があるが、
生理的快よりも心理的快を意識すること。
生理的に不快なことでも、心理的快が上回れば欲しくなるものだ。

【私の生理的不快 < 心理的快】
・結膜炎でゴロゴロ痛くてもカラコンなしでは外出できない(そんな生活がすでに15年強…)


6つの要点

①提供すべきサービス
人生における新たな目的を提示し、それを実現しようとするお客様を支援するマスター型のサービス。

✕:ウエッジウッドセール開催!
○:ヨーロッパの高級紅茶カップで毎朝紅茶を飲む習慣を持つと人生変わりますよ
②商品力
機能、品質、コストパフォーマンスは当然として、それプラス、無性に欲しくなる、これじゃなきゃダメなんだ、となるもの
③企業力
伝えたものに共感し、購入してもらい、利用し続けてもらい、新しい人生観を定着させる。

高級紅茶カップで毎朝紅茶を飲むことが習慣化される

「朝の気分に合わせてカップを変えるもの楽しいですよ」と提案

共感し、お客様が自発的に別のカップを集め始める
④顧客とのかかわり
説得・交渉ではなく、いかに共感を生み出すか。
お客様は自ら共感して行動してくれる。
⑤顧客の選択基準
関係性(誰から買うと嬉しいか。人、企業、ブランド等)

【例】
小さな酒屋。近くにディスカウントストアがあり同じビールが安く売っているにも関わらず、定価でビールが売れる。

何故か?「彼から買うと嬉しいから。」
その嬉しさのためなら差額は許容範囲。
⑥企業の収益力の基盤
酒屋と客のように直接の強い結びつきはなくても、メーカーでも顧客と精神的な絆でつながることは可能。
いわゆる信者になってもらえると盤石な収益の基盤につながる。


具体的な取り組み

人間的なコミュニケーションを行い、顧客コミュニティを育成する

【例】
・誕生日カード
・災害のあと「○○様のご自宅のほうは大丈夫でしたか?」と心配する電話
・社長の名前でお手紙
・会話の中でさりげなく会社の設立記念日を聞き出し、お花を贈る(BtoB)

信頼と好感が育まれる。顧客との絆が生まれる

BtoBの場合、商談期間が半年空いたら関係性が元に戻る。
月1など定期的にメールを出して自己開示しておくと、次回の商談でも親近感が持続する。

冒頭でも触れましたが、この他にも重要な取り組み方法は載っています。
あくまで私の印象に残った人間的コミュニケーションのみに焦点を当てました。

結局、最後は人間性だよな、と。
無意識にやっていることもあるし、意識しないとできないこともある。
日頃から人間的なコミュニケーションを意識して、同じ条件で競ったとき、あと一歩の差を自身の人柄・人間性でリードできたらそれはステキなことだなぁ、と、コミュニケーションと正反対の位置にいる自分は思いました。
本当に、すごく苦手なのですけど。

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