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文系女医の書いて、思うこと【プロフェッショナル】

「文系女医の書いて、思うこと【プロフェッショナル】」はわたしが書くすべての記事を読みたいという方、定期購読で応援してくださる方向けです。執筆の舞台裏エピソードや医療関係者向けの特… もっと読む
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#HPV

伸び悩む接種率、つづく子宮頸がん(HPV)ワクチン集団訴訟

8月17日で、信州大学の元教授で現在も同大学の名誉教授の池田修一氏に訴えられてから7年の月日が流れました。 わたしにとってこの裁判はもう過去の話ですが、国と子宮頸がん(HPV)ワクチンの製造元を相手取った集団訴訟はまだ続いています。 今日は原告側の証人第1号として、その池田氏が尋問を行いました。 鈴木エイトさんの5月18日付のツイッターによれば と相変わらずの状況の中、勧奨が再開し、9価ワクチンが定期導入となっているのは皆さんのご尽力のお陰です。 原告は半減、でも接

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2022年「国際女性デー」に寄せて、子宮頸がんワクチンのこと

「守れる命を守る会」は4年前の今日、国際女性デーに記者会見を開きいて「子宮頸がん予防HPVワクチン接種の積極的勧奨再開に関する声明」と「子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るための 科学的な言論活動を支援する声明」の2つの声明を発表しました。 関係者の努力が実り、来月から8年10か月ぶりに子宮頸がんワクチンの勧奨が再開します。接種の機会を逃した女性に対するキャッチアップ接種(定期接種年齢の小6から高1を過ぎていても無料で接種できること)も行われます。 今年の国際女性デー

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控訴審裁判記録公開、子宮頸がんワクチンの記事をめぐる裁判で

科学的な言論を守るための団体「守れる命を守る会」のウェブサイトに、子宮頸がんワクチンを接種したマウスの脳に異常が起きた、と発表した元大学教授から起こされている名誉毀損裁判控訴審の裁判記録が「守れる命を守る会」のウェブサイトに公開されました。わたしの主張書面だけでなく、元教授の反論書面も掲載されています。ぜひクリックして読んでみてください。 原審では、裁判官の理解を十分に得ることができず、マウス1匹でも起きているから(データ等の)捏造にはあたらない、また取材が不十分なので、「

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本庶佑氏の意見書を提出、子宮頸がんワクチンをめぐる裁判の控訴審で

今日は、子宮頸がんワクチンがマウス実験で脳障害を起こしたと発表した元教授からの裁判の控訴審第1回口頭弁論期日でした。 口頭弁論は1回で終わり、判決は10月30日に言い渡されるとのことです。 控訴審に際し、2018年にノーベル医学賞を受賞した京都大学特別教授の本庶佑氏に、本質をつく専門家意見書をいただくことができたので、ポイントをご紹介します。 本庶佑氏の意見書の趣旨は以下のとおりです。 ① 生命科学の研究結果を発表するにあたっては、研究者は何回も反復し、この数が統計的

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Der große Umbruch Teil 2 at WDR/ 2019年5月7日、ドイツ公共放送WDRに出演しました。

I will appeared on German TV programme "Der große Umbruch Teil 2 (Big Change: Part 2)" hosted by Ranga Yogeshwar on Tuesday, 7th May from 21.00 at WDR. My story was introduced as the real tragedy caused by the fake news and fake science reg

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子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るための 科学的な言論活動を支援する声明

こちらも「守れる命を守る会」が、2018年3月8日国際女性デーに出した声明です。「科学不正を暴くスクープ記事を書けば訴えられる」という状況に対し、科学界だけでなくメディアはもっと危機感を感じていい。一審の判決は 3 月 26 日 (東京地裁、13:15-~527 号法廷)です。 2016 年 3 月 16 日、科学的・倫理的に問題の多い厚生労働科学研究班の主任研究者であ る池田修一信州大学元教授が、「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけに脳に異常な抗体 が沈着して、海馬の機

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「国際女性デー2019」 子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るために医療者たちからのメッセージ

国際女性デーに際し、日本医師会会長の横倉義武氏、日本産婦人科医会会長の木下勝之氏をはじめとする日本の医療界を代表する方々より、子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るためのメッセージが多数寄せられました。2018年ノーベル医学賞受賞の本庶佑氏が、ストックホルムでの記者会見や横倉先生との対談で発表したメッセージ等も紹介されました。 石渡 勇 (産婦人科医・日本産婦人科医会副会長) 池田修一氏は、村中璃子氏の主張を否定するのであれば、科学的に学会の場で反証すべきである。法廷は科

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子宮頸がん予防 HPV ワクチン接種の積極的勧奨再開に関する声明

「守れる命を守る会」が、2018年3月8日国際女性デーに出した2つの声明の1つをご紹介します。多くの方に読んでいただきたい大事な内容です。この声明はメディアでも広く報じられました。もう1つの声明「子宮頸がんから日本人女性の命と健康を守るための 科学的な言論活動を支援する声明」はこちらからどうぞ。 2013 年 6 月に日本政府から子宮頸がんを予防する HPV ワクチンの接種勧奨 の一時的差控えが出され、はや5年が経過しました。HPV ワクチンは現在でも定期接種(公費負担)で

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『メディア・バイアスの正体を明かす』と朝日新聞の記者の質問

正しい情報の発信が続けられるよう、購読・サポートで応援してください 昨年6月に毎日新聞を退職した、小島正美さんの新刊『メディア・バイアアスの正体を明かす』(エネルギーフォーラム新書)を読んだ。冒頭から3分の1は子宮頸がんワクチンをめぐる報道について。 小島さんは1974年から44年間新聞記者として働き、食の安全や医療・健康に関する数多くのテーマを扱ってきた。その長い記者人生の中で、「新聞が死んだ」ことを感じた瞬間が2度あったが、その2度ともが子宮頸がんワクチンをめぐる報道

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「反ワクチン運動家と闘う医師――そして大多数の医師は口をつぐんだ」シュピーゲル誌掲載インタビュー翻訳

いま世界では日本の反子宮頸がんワクチン運動に対する警戒感が高まっています。欧州でもっとも発行部数の多い、独「シュピーゲル(Der Spiegel)」誌の許可を得て、2019年2月15日号掲載の私のインタビュー記事「反ワクチン運動家と闘う医師――そして大多数の医師は口をつぐんだ」の翻訳を公開できることになりました。わたし自身には「闘っているという」意識は全くないのですが、海外メディアはこういうタイトルをつけられます。引用の際には、翻訳であっても出典を「シュピーゲル(Spiege

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子宮頸がんワクチンの「男子だけ全員接種」のこと

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2回目接種で副反応を経験。子宮頸がんワクチン、それでも心配な人たちへ。【接種できる施設のリスト付】

2019年8月8日、日本より一足先に新学期を迎えるアメリカでは、全米対がん協会が、文房具や宿題の確認などと同じ「新学期の準備」の1つとして、子宮頸がんワクチンの接種をリマインドしました。 実を言うと、夏休みは子宮頸がんワクチンの初回接種に絶好の機会。夏休みに1回目を打つと2回目が冬休み、3回目が春休みと、接種がスムーズにいくんです。 この記事は「子宮頸がんワクチンの3回接種は本当に必要?あなたに必要な接種スケジュールを考える」「子宮頸がんワクチン打ちました。今まで接種表明

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オランダの新聞”de Volkskrant"にインタビュー掲載。ニッポンよ、いつまで他山の石でいる?

「100人に1人。日本で子宮頸がんワクチンを受けている少女の数だ」 こんな衝撃的な書き出し始まるオランダの新聞”de Volkskrant"に掲載された私のインタビュー記事のタイトルは、「映像に煽られた日本のワクチン不安とオランダがそこから学べること」。 日本では踏み込んだインタビュー記事が掲載されることはありませんでしたが、丁寧にまとめてくれた私のコメントと海外から見た日本の異常事態への評価をぜひ読んでいただければ嬉しいです。 以下、筆者のJop de Vrieze氏

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本庶佑氏、日医会長との新春特別対談でも子宮頸がんワクチン問題に警鐘

あけましておめでとうございます。 オプジーボや子宮頸がん(HPV)ワクチンなど、人類は「がん撲滅」への切符を次々と手に入れつつあります。 昨年は、京都大学の本庶佑氏が免疫チェックポイントのPD-1を発見し、がん免疫療法を確立した功績が評価され、ノーベル医学生理学賞受賞を受賞しました。2019年はがん免疫療法の研究が加速することはもとより、子宮頸がんワクチン問題の解決、研究者をめぐる環境の改善など、良き1年となることを祈ってやみません。 新春号の日本医師会「日医ニュー

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