見出し画像

山塚りきまるの『なんかメロウなやつ聴きたい』第六十七回 泉まくらやラブサマちゃん好きにおすすめのキュートなポップス特集part2


はいどうも。



以前、泉まくらやラブサマちゃん好きにおすすめのキュートなポップス特集と題して特集記事を組んだことがあったのですが、読み返してみるに選曲がいささかキュート寄りすぎたというか、泉まくらさんやラブリーサマーちゃんさんが持つ“ヒリヒリ感”や“イマっぽさ”をあんまり汲めていなかったなぁ。と思いましたんで、今回再び選曲させていただいた次第です。

というワケで、山塚りきまるの『なんかメロウなやつ聴きたい』第六十七回は“泉まくらやラブサマちゃん好きにおすすめのキュートなポップス特集part2”と題して、泉まくらやラブサマちゃん好きにオススメの楽曲を皆さんと共に耳を傾けていきたいと思います。みんな、ついてきてね!!



一曲めは、SaToAで『Light』。



2014年より活動されている、東京のガールズ・スリーピース・バンド、SaToA(サトア)です。イントロからもう最高ですねーこれ。

ご本人達もインタヴューなどでおっしゃられている通り、ものすごい音楽が好きで、いろんな音楽を聴き、楽理やリズムの研究をやった末にバンドをやっている。というのではなくて、センスとか雰囲気でバンドをやっている方々だと思うんですよね。めっちゃくちゃに無意識。だからこそ余裕を感じるし、シンプルなギターフレーズやコーラスワークも眩い輝きに満ちているし、スキマ感も絶妙だし、飄々としている。泉まくらさんやラブリーサマーちゃんさんもそうですが、テクニカルやアカデミカルを是としていたらこんな音楽は出来ないと思います。

べつに服飾マニアとかじゃないし、そんなにお金もかけてないんだけど、なんとなーくさりげなーくおしゃれな人っているじゃないですか。あーゆー感じの親しみやすさとセンスの良さを感じます。

『懐かしさに負ける新しさならいらない』とは松本人志氏の名言ですが、80年代のネオアコと10年代のインディー・ロックがミックスされたような楽曲は、懐かしさと新しさがほどよく混じり合っていて、とても聴き心地が良いです。あと僕のマイメンであるCAR10のファンだというのも何だか嬉しいですね(何様だよ)。



二曲めは、mei eharaで『蓋なしの彼』。


2017年にカクバリズムからデヴューした女性SSW・mei eharaさんです。坂本慎太郎氏に通ずる、スカスカのファンクネスに満ちた名曲ですね。ここで素晴らしいギタープレイを披露しているのはキセル辻村豪文さんで、このアルバムではプロデュースも手がけています。

あのー、歌声が『ブンガク』な人っているじゃないですか。けものさんとか、寺尾紗穂さんとか、山崎ゆかりさんとか、青葉市子さんとか、声にちょっと翳りがあって、エレガントで、心にすっと入ってくるような、青みがかった歌声のひと。このひとは紛れもなくその系譜のひとですね。声が『ブンガク』している。そのブンガク的な歌声が、音数の少ないアレンジにバッチリはまっています。このアルバム本当に良いです。



三曲めは、木下美紗都で『とんだボール』。


木下美紗都さんです。このひとは天才ですねー。坂本龍一氏に見出されてデヴューを果たしたひとで、映画音楽とかもやってて、ソロアルバムも3枚リリースされているんですけれども、この2ndは大変な傑作ですね。

ジャズ、ヒップホップ、フォーク、シティ・ポップ、エレクトロ、ボサノヴァ、あらゆる音楽形態が混ぜ合わさって、何にも似ていない、けれど何度も聴きたくなるような雑食性と中毒性を持ち合わせた不可思議な日本語ポップが詰め込まれています。

作詞、作曲、編曲、演奏、録音、ミックスまで手がけた木下さんの類いまれなる才能には脱帽するばかりです。中でもこの『とんだボール』は、現代詩とエレクトロ・ヒップホップとニュー・チャプター・ジャズの語法を持った生ドラムによる三者が見事に結実したキラー・チューンだと思います。ちなみに素晴らしいドラムを披露しているのはJimanicaさんです。




四曲めは、Minuanoで『ペーパー・ムーン』。



ほっとんどライヴやんないでひたすら音源を作り込み続けている、異色かつ至高のポップ・バンド、Lampのヴォーカル・榊原香保里さんをフィーチャーしたバンドです。リーダーは長年Lampのサポートに携わっているパーカッショニスト・尾方伯郎さん。

これまで3枚のアルバムをリリースしているのですが、ブラジル音楽やモダン・ジャズ、シティ・ポップや60〜70年代のソフト・ロックをモチーフにしたその音楽性はとても芳醇で、知性に溢れています。コーラスワークやバッキング一つ取っても職人技が冴え渡っておりますね。日本のスタジオ・ミュージシャンのレヴェルが最も高かったとされる80年代〜アーリー90年代のポップスに近いテイストを感じます。一見ポップでツルッと聴けちゃうんだけど、よく聴いたらもうものすごいセンスとテクニックによって構築されているんだというね。

柔らかなグルーヴと甘いメロディーラインがひたすら心地良いです。

Lampのファンはもちろん、キリンジとかセラニポージ好きなひとにも聴いて欲しいですね。ササキトモコさんと歌声似てますよね、ちょっと。



五曲めは、アザミと雨で『芯』。


鳥取のスリーピース・バンド、アザミと雨です。ベースレスで、ギターと鍵盤奏者の女の子がツイン・ヴォーカルを取ってます。歌も演奏も下手なんだけど、とにかくメロディが良いですね。青くて、ヒリヒリしてて、疾走感に満ちてます。2015年にアルバム1枚と7インチ1枚出したっきりなんですけど、解散しちゃったのかなぁ? これすごく好きですね。





はい、というワケでいかがでしたでしょうか、山塚りきまるの『なんかメロウなやつ聴きたい』第六十七回 泉まくらやラブサマちゃん好きにおすすめのキュートなポップス特集part2、そろそろお別れのお時間となりました。次回もよろしくお願いします。痛いとイタいは紙一重、でもどう思われようがやるんだ、私は私の世界を歌うんだという強い意識を持った人に僕は強く惹かれますね。歌ってのは、唇という人体で最も柔らかく、そして思考や感覚と直結している部位から出てくるものであります。歌はあらゆる芸術と比べてもはるかに儚く、軽く、曖昧なものであり、それは誰にでもできるけれども、あなたの歌はあなたしか歌えない。あなたはあなたの歌をうたってください。そのことに何より価値がある。それではまた。


愛してるぜベイベーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

中華一番のdancer、作家、作詞家、DJ。第1回ジャンプ恋愛小説大賞で銅賞。集英社ノベルアプリTanZakで『真夏の午後のインベーダー』掲載中。爆弾ジョニー『キミハキミドリ』『アッチ向いて⭐︎恋っ!』等作詞。お仕事依頼は→yamatsukarikimaru@gmail.com