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つくおき

晩ごはん作りたくない病を脱出するために、何かいい方法はないものかと思っていたら、「つくおきするといいよ」と言われた。そうだよね。わかっちゃいるんだけど、作り置きのつもりで何か作っても、その日のうちに食べ尽くされてしまってガッカリ、の繰り返しなので諦めておるのだよ。

ま、言い訳ばかりしていても前に進めないので、今回は煮込みハンバーグを作ってみた。ハンバーグが好きじゃない、という話はずっと前に書いたと思うが、作ってみると意外に楽しかった。何かを作ることはだいたい楽しいものだ。包丁で野菜を切るとか、調味料を揃えて分量を測るとか、そういうことを一切やりたくないと思っていたのに、えいやと始めてみたら、なんとかなった。

楽しかった一因に「レシピ通りに作る」という条件があった。わたしは料理はテキトーでいい、材料と調味料さえわかれば分量は目分量とか、気分でいいと思っていたのだ。だから、これまでのハンバーグは全部テキトーに作ってきたので、その日によって緩かったり固かったり味気なかったりした。

しかし待てよ、と考えた。なにゆえレシピ本やお料理番組があるのか。それは「おいしいものはこうやって作るんだよ」と誰かに教えてもらうためではないか。ということは、教えてくれる人に素直に従ってみればいいんじゃないのか?

そんな初歩の初歩、基本のきをこの歳になってようやく受け入れたのだった。

そんなわけで、大小合わせて12個のハンバーグができた。煮込みのソースもレシピ通りに白ワインも入れて作った。やればできる子なのね、わたしって、と自画自賛しながら、不格好なハンバーグを保存容器に詰めた。これで3日間くらいは、お弁当や夕食のおかずに使える。そして、次の「つくおき料理」を作っておけばいいのだ。毎日一品ずつ作り足していけば、少しずつおかずに変化を持たせながら、「あるものでテキトーに急いで作る」という晩ごはんも、ちょびっとだけ余裕が生まれるだろう。

ハンバーグの残りはすでに4つになっている。

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