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蒸す

梅雨入りと同時に気温が急上昇していて、ひどく蒸し蒸しする。ちょっと気分が悪いくらいだ。友だちから「蒸すね」とメールが来た。

「蒸す」といえば、わたしは日常的に「蒸し器」を使う。わが家には電子レンジがないからだ。10年くらい前に壊れてしまって、「買わねばならんな」とオットが言ったが、わたしは「いらない」と断った。「なくてもなんとかなる」ような気がしたからだ。結論として、なんとかなっているのは、冷やごはんや野菜を「蒸す」ことでカバーできる部分で、「焼く」ことは魚焼きグリルで頑張ってはみたものの、ケーキやクッキーはできなかった。ちなみに、炊飯ジャーもないので、『炊飯器で簡単!スポンジケーキ』みたいなレシピは、見なかったことにしている。「レンチンで時短料理!冷凍食品を賢く使おう!」などの見出しは、はいはい、とスルーする。

今日はとうもろこしを蒸した。ムスメもオットも大好きなおやつ。「焼きトウモロコシの季節だな。そろそろ阿蘇山に行かねば」などと、オットは風物詩のように言うが、実際に行ったことはない。阿蘇山のドライブコースでは、かわいいお姉さんたちが手を振って焼きトウモロコシを売っているのだそうだ。

話が逸れたので、このままどんどん逸らしていくことにする。とうもろこしといえば、子どもの頃、近所の軒下にぶら下がっていた。細い竹の竿が軒下に渡してあり、そこに黄色いとうもろこしがオブジェのように並んでいた。かわいいな、と思ったけれど、それが食べられるものだとは当時は思っていなかった。保存食だったのだと思うのだが、どのようにして食べていたのかは、全く知らない。

気になるのでググってみたら、「水かお湯で戻す」タイプのレシピと、「ポップコーン」の2種類がヒットした。えー、ポップコーンって、軒下にぶら下がっているヤツでできるのか。スーパーの棚に並んでいるものしか知らなかった。これはまあ、なんというか、「魚を切り身でしか見たことがない」のと同じかもしれない。

蒸す、からずいぶん離れたところに来てしまったが、とにかく今日は蒸す。夕食は、冷たいそうめんでも食べようかと思う。



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