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毎日が病みあがり

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2021年3月の記事一覧

おれんち

ドラマ『俺の家の話』は、めちゃくちゃ良かった。あざといくらい有りがちなお家騒動を展開しつつ、結末は予想とは全く違った形で着地した。能とプロレスの組み合わせも素晴らしかった。介護の現場にズルい人がいなかったのも好感が持てた。みんな真面目に生きていた。不真面目そうに見えても、そこには当事者としての理由があったから、敵に回すことがなかった。全ての伏線を回収する見事なストーリーに唸った。能舞台の美しさを損

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ぐるぐる

ぐるぐる

ここのところ、ユーミンの『翳りゆく部屋』のフレーズが頭の中をぐるぐるとリフレインし続けている。

この詩を14歳で書いたとは。オットと一緒にソファに寝転んで、マンガを読みながらゲラゲラ笑っているムスメは15歳だ。なんだこれ。ユーミンすげぇな、としみじみ感じ入る。

うちのムスメとそんなに変わらない歳で、絶妙な難解さも含みつつ、アリアリと別れの場面を書き込むなんてことは、そうとうな感受性だったんだな

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わすれる

わすれる

人間は、忘れることができるから長く生きていける、と聞いたことがある。だが、実際にあったことをなかったことにするわけにはいかない。

このドラマは面白そうだけれど、ちょっと怖い。見ようかどうしようか、迷っている。

自分は忘れても、許されたわけではない。ああ怖い。

ちゃのみ

ちゃのみ

実家に帰ると、トレイが極端に近くなる。寒さのせいかと思っていたが、どうやらそれは「お茶を飲む」ことが原因だとわかった。

居間に座ってテレビを見ていると、お茶を入れてくれる。おやつに甘納豆なんかをつまんでいると、お茶のおかわりを入れてくれる。あの家はエンドレスでお茶が出てくるのだ。そして、いい茶葉を使ってるのか、とてもおいしい。ついつい、飲んでしまう。実家は茶飲み家族なのだ。

お茶といえば、小学

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みとめる

みとめる

心配だ、とずっと思っている。ムスメが入学したあと、勉強についていけるか心配。オットの会社がたおれやしないかと心配。電話をかけても出ない母が、一人で倒れていやしないかと心配。自分の健康が心配。友だちの病状が心配。でも、どれも本気かどうか、自分でもわからないし、心配しながらも何も行動しない自分が嫌い。

そんなことを友だちに打ち明けたら、ふふふと笑いながら「それが安心なんだねえ」と言った。「今、あなた

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おえかき

おえかき

サークル「夜に絵を描く」のお絵かき会。今日だということをすっかり忘れていて、開始直前に気づいたので、描くものを用意する時間がなかった。手元にあったミスしたコピー用紙と、その辺にあったボールペンだ。時間制限がある。お題を決めるのは、それぞれのメンバーだ。

5分で描いたもの。お題は「制服」

最近、ムスメが入学するために準備したのだが、とにかくスラックスのサイズが合わない。ウエストはガボガボなのに、

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ろうそく

伯母が亡くなった。正確には、亡くなっていた。今日、いとこから連絡があった。父が亡くなってわずか4日後に亡くなって、すでにお別れの会を済ませ、火葬も終わっているということだった。父が亡くなった時、最期を看取ることはできなかったが、たとえ冷たくなっても父が寝ているそばにいて、父の存在をかみしめることができた。伯母はもう、形がなくなってしまったのだ。わたしは急に、全身の力が抜けた。

父が亡くなった時、

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きりかえ

きりかえ

年度末が近づいている。日本の学校というところは、1月1日よりも、4月1日の方が「心機一転」感が強い。新入学、新学期の切り替えは、本当にキッパリと環境を変えていく。新しい学校、学年、先生、クラスメイト。すべてがリニュアルする。

子どもが学校に通っていることもあって、スケジュール手帳はここ10年ほど『4月始まり』を使っている。重ねて、職場が学校だということもあって、わたしの中でも4月スタート感はより

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ねぼうだ

ねぼうだ

春眠暁を覚えず。完全な徹夜とはいかないが、このところ2時より前に眠れたためしがない。なぜこんなにやることが山積みなのだろう。今朝は8時に目が覚めた。職場の遅刻は免れたが、家事が一切できなかった。

明日、ムスメはクラス編成のための実力テストを受ける。家を7時半に出ると言っている。まずいなあ。まだ仕事は山積みだ。寝たいのに寝られない。

まさかの

まさかの

実家で母に頼まれた。不祝儀袋に「お布施」と書いて欲しい。相わかったと引き受けたのだが、ペンがない。
「そこの引き出しに青い筆ペンが入っとるやろ」。え?青のインクじゃダメだよ、と言ったら「ペンの色は青でも、インクは黒だから!」と眉間にシワを寄せた。
へー、青い軸の筆ペンなんて珍しいなぁと、引き出しを開けたら、そこにはまさかのステッドラーのデザインペンがあった。

たしかにペン先はグニュっとするから、

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がいはく

がいはく

今夜は家族でホテルに宿泊。目的は「泊まる」こと。明日の朝、実家に帰る。家事をせずに済む。サンキュー、オット。

たしかに

たしかに

ムスメが公立高校に合格した。身近な人も、まだ会ったことのないネットの人も、たくさんの人が応援してくれたおかげだと思う。わたしが心配しすぎて、頭がおかしくなりそうだったのをnoteではずいぶん励ましていただいた。ありがとう、と一言のお礼で済むとは思えないほど、助けてもらったのだ。心からありがとうございます、とお伝えしたい。もちろん、合格したからといってその先が安泰とは限らないのはわかっているが、ひと

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ギリギリ

ギリギリ

帰りの快速も、座ることができた。続きはまた明日。

かいそく

かいそく

実家まで片道2時間の距離、というのは乗り物に乗っている時間で、そのうち30分はバスだから、残りの90分が快速電車の中にいることになる。

朝の通勤電車に座ることは無理だろう。この足腰で90分も立っていられるか、ちょっと心配ではあった。ところが、意外にも平日8時台の快速電車は、スカスカに空いていた。

わたしは4人がけの座席に1人で座ると、駅で買ったパンをもぐもぐたべ、ファミマで買った温かい玄米茶を

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