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前例のない披露宴 ご両親へ結婚式をプレゼント その④

披露宴当日の演出 ご両親へ結婚式をプレゼント!!その③の続きです。


さて、メインテ-ブル前にみんな揃いました。
入場から大きな拍手で迎えられました。
しかも拍手が鳴りやみません。

そして
ご両親のケ-キが登場します。
ご両親のケ-キは若い新郎新婦が用意されたもの。
ウエディングケ-キではありませんでしたが、お二人がこの日のために
大好きなケ-キ屋さんのデコレ-ションケ-キをチョイス。
メインテーブル前、ご両家分、二つのケ-キが並びました。
私は、「ご両家のご両親にケ-キのご入刀をお願いしましょう」とアナウンスしました。




ご両親たちは、何があったのかわらないまま キャプテンの誘導でケ-キ前へ進みました。
いよいよ入刀です。
私の「ケ-キのご入刀です。どうぞ」
何が何だかわからないまま、ケーキにナイフを入れたご両家ご両親。
「笑顔のプレゼントを皆様にどうぞ」の一言も添えたのも、言うまでもありません。
そしてファーストバイトも行っていただきました。
その頃には、御両家ご両親も、笑顔になって、その場を楽しんでいただきました。
ここに若いお二人の念願かなって、ご両親のケ-キご入刀のセレモニ-が完成しました。


セレモニ-の時間はほんの10分ほどだったと思います。
ご両親の緊張の面持ちが 晴れやかな笑顔になった瞬間は最高に嬉しかったです。

さて、その後御両家ご両親を皆様の拍手で送り、退場の運びになりました。私たちがほっとした瞬間でもありました。
こうして無事結びとなったのですが、今回このセレモニーを行うのに、私たちスタッフはある覚悟を決めていました。

それは何かといえば
お客様から前例のない事だからと非難、クレ-ムを言われるのではないかという懸念があったのです。
一番大切にしたかったこと、優先したのは若い新郎新婦の想い。
そして、ご両親にも結婚の証を、同時に叶えたい。
勇気を持って行うことが、今回は何よりも大切なのだと思った結果なのです。
それはお客様の気持ちを大切にすること。
それが私たちの情熱なのだと思います。

御両家のご両親は、若いわけではありません。
まして、今更何もこのようなことを行う必要があるのかと、思われる方もいらっしゃって当然です。
しかし、新郎新婦が、なぜここで行いたかったのか。
日頃、ご覧になっているご両親お互いを大切にし、思い遣っている姿を見ていたから。
そして、結婚したことを、しっかり思い出にしたいと思ったから。
大切な人との時間は、こう言う形で残して欲しいと、心から願ったからなのだと思っています。


結果は、クレ-ムなど一切なし。
むしろ、よくやった、いい披露宴でしたと御開き後にゲストの皆様から私たちへ、言葉をかけていただきました。

それが何よりも嬉しかったことです。


幾つになっても結婚式というセレモニーは
あっていいものだなと。

この時私の心にしっかりと残りました。


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