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商業出版する方法#11〜本を出すのが先か、有名になるのが先か

出版を希望する起業家・経営者の方たちのなかには、「本を出すことで認知を高めたい」「権威性をつけて集客力をつけたい」というお考えの方も多いです。
それはある意味において真っ当な「本(ビジネス・実用書)への期待」であると思います。

しかし、受け入れる出版社側の経営的視点からいうと「売れる本」「売れるコンテンツ」「売れる著者」がやっぱり欲しいもの。

売れるといっても、500冊や1000冊売れればいいみたいなことではありません。

最低でも1万〜15000は売り抜いていく必要があります。

それをなし得る「ステイタス」か「コンテンツ」を持っている著者を探しているのが本音。

そうなると「本を出すのが先」ということが本当に言えるでしょうか?


まったく無名でゼロの段階から商業出版で成功できるのは1割

何もない状態でいきなり「アイデア」「企画」だけで商業出版できて、ベストセラーになるというのは「奇跡中の奇跡」というしかないです。

よほど世の中に対して大きなインパクトを与えるようなご経験やエピソードをもっているのなら別として、多くの起業家・経営者ではほぼ皆無といっていいでしょう。

その意味では、やはり起業家・経営者としての「経営努力」を行って、”ある一定の知名度””社会的信頼度”を上げていただくことが大切ではないかと思います。

個人事業主よりも「法人」「協会」の名を冠して社会活動できているか。

個人事業主であっても、世の中や人から注目してもらえたり、重宝してもらえるビジネスを行って活躍できているか。
本になる「コンテンツ」を構築できているか?

・・・などが大切になってきます。

クライアントも数十人〜数百人レベルではなく、「万」を超えるような支持を受けていると「影響力の大きさ」を出版社サイドにアピールすることもできると思います。

その意味でも、まったくの無名でただアイデアや企画がいいから!というだけで商業出版できて売れる本を作れる可能性は希少であるといってもよいでしょう。


ビジネスパーソンとしての上昇思考を失ってはいけない。

数年前から「SNS」を活用したマーケティングにより、多くの起業家・経営者・個人事業主の活躍がめざましくなっています。

この傾向は非常によいことであると思います。社会的にも多様化が発展している表れでもあるので、新たな経済・資源・技術・富を産んでいくからです。

しかしいっぽうで、SNS起業や副業が浸透したことで、それなりの「小金持ち」さんが多く輩出されるようになったことも事実。

事業家として「突き抜けることへの抵抗感」・「上昇志向への嫌悪」が生まれ「ありのままの自分」を尊重するがあまり、世の中への影響力がほとんどない状態のまま商業出版を目指す傾向も増えています。

この傾向が顕著にあらわれているのが「SNS起業女子」といわれる人々でしょうか。

もちろんなかには法人化も行い、事業もスケールし、クライアントの数も増え続け影響力の高いビジネス脳バリバリの女性たちも多いです。

しかしながら「そこまでいってない」、「なんちゃって起業」「こじんまりとした事業体」で終わっているような方達も多いことは否めません。

そういった方々は実績がとても「半端」になりがちで、事業家としてのレベル的にも「半端」な段階で商業出版を目指そうとします。

でもこの「半端さ」が命取り

半端であることで、本にするための「コンテンツ」も「半端」になりやすく、出版社が受け入れがたい企画になりやすいです。

まさに一番出版できないゾーンにいるのが、こうした「小金持ち起業家」ともいえるでしょう。

商業出版は「小金持ち起業家」よりも「圧倒的な存在の起業家」ほうがスピーディーです。

その意味でも「上昇志向」をもたないまま事業を行い、「出版社さんに出版してもらおう」という意識で活動すると、まさに一番出版ができないゾーンでもたもたとしてしまうでしょう。

むろん男性でも別の意味で、「うーん、これは」と思える方達もいます。
それが「儲かる系」の人たち。

一見自分もクライアントも稼がせたりして、良いビジネスは行っているのだろうし、良い生活もしているのでしょう。

しかし「本にコンテンツ」や「ネタ」が見えない。
本として世に出したい!企画が全く浮かばない、、タイプの人も多いですね。
男性の場合は完全に「ブランディング」や「集客」目的でしょう。
確かにビジネス書はもともと「名刺がわり」として士業やコンサルタントの人を中心に出版がなされてきた経緯があるので、その考えを否定はしません。

でも商業本は、あなたのエゴだけで出版化は叶わない。金儲けの道具にしようと考え動いた瞬間から、その思いはすぐに企画書に現れ、それこそ「出版社にとって儲けにならない」形となり、なかなかうまくいかない人も多いのが実情です。

商業出版は、読者=著者=出版社の「三方よし」で成り立ちますので、ぜひ世の読者や出版社のことも考えて動いていただきたいと思います。

その業界で「ナンバー1」のシェアをもっていたり、一目おかれる事業家として成長していくと商業出版は最短で可能になる

商業出版を最短で叶えたいのであれば、先に「事業家」「経営者」としての知名度を上げることは大事です。

その意味でSNSの活用はたいへん有効です。

最近はありとあらゆるSNSがでており「無料」で知名度を高める媒体として起業家・経営者にとって最適なツールといえます。

実際SNSで知名度をたかめ、コンテンツがウケてフォロワー数が増幅することで出版があっさり決定しヒット作やベストセラー、著作をもとにしてのビジネスステージアップをはかっている著者はたくさんいらっしゃいます。

また、SNS以外でも法人や協会化し、事業を拡大・成長させていくことで、社会活動の幅を広げ知名度をあげ、その中で出版にいきついている人も多数です。

その意味でも、「出版しないと有名になれない」という発想以上にやれることはたくさんあります。

雑誌に出る・テレビに出る・ラジオに出る。

出版よりも易くメディアリレーションできる方法はいろいろあると思います。

売り上げを上げてビジネスを拡大することで、より多くの人に知ってもらったり、あなたが属する業界やその筋で「一目おかれる」ビジネスパーソンになる。

ブログをはじめとしたSNSでの発信も行いながら、本にする「コンテンツ」を醸成させる。

上昇志向を下げない。

商業出版を行ううえであなたが自分で行える「仕込み」は多数あります。

その意味でも、「とにかく本をださなくては」以上に「経営を安定させ上昇させるために何ができるか」を先に考えていただき、そのビジネス努力も行いながら商業出版を目指すことが最善の策であると思います。


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