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商業出版する方法#63〜類書がないけど、出版できました。という背景にあるもの


元KADOKAWAの編集者でビジネス・実用書出版コンサルタントの渡邉理香です。

時々、類書なんかないけど出版できましたよ。てなことをSNSで発信している人、いますが、そのケースは出版社や編集者もチャレンジグアイテムとして位置付けていることがあります。 


考えられる点ととしては以下。
1)著者(著者候補)の”実績”を買っている 

2)社会的背景や状況として、そのテーマやジャンルが「追い風」「上り調子」状態、あるいはブームに”なりつつ”ある。その兆しがあることを編集者が掴んでいる 

3)完璧な類書とまではいかないけど、売れ筋本が別にやっぱりあってそのテーマやコンセプトに上手に寄せつつも、オリジナリティを立たせている 

4)出版企画が、「読者の意外なニーズ」であることを盛り込んで建てられていた。

4)編集者の「勘」。なんか久々にこの企画はイケるんじゃないか!と「ピンときた」。

5)編集者が「何だか気になって、担当したい!」案件だった。あまりないんですが、時々こういう「何となく」理由で、企画がタイミングよく通過する時があります。ただこれは再現性が極めて乏しいので、あまりこういう感じで出版した著者の話を鵜呑みにしすぎるとよくないかな・・と思います。


他にもいろんな理由があると思います。
出版はその時の社会情勢や時代の空気、みたいなのに左右されることも多いので、綿密なマーケ調査をやってはいないけど「イケるんじゃないか」ぽい感覚で、本になることもある。
そして売れちゃうこともあるので、予測が難しいことも多いのですが、何はともあれ胸に留め置いて欲しいのは 


>半歩先を狙う


ことです。
3歩先は行き過ぎ。
半歩先である方が、読者の購入につながりやすいので、いかに半歩先の企画を立てるかが勝負になるでしょう。

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