a very merry unbirthday to you

小さな頃はディズニーはあまり見なかった。

ディズニーランドも「弟が大きくなってから行こうね」と言い聞かせられてきた。

弟が私のお下がりの園服を来た日、「一体こいつがどこまで大きくなればディズニーランドとやらにいけるのだろうか」と思った。

弟は自分より背が伸びて、社会人をやるまでに"大きく"なった。

アトラクションの年齢制限でいえば今や父親が引っかかってしまうだろう程に時は進んだ。面白い。

ディズニープリンセスの色々を知る事なく生きていた私は大学に入ってからクラシックなディズニープリンセスの作品を一気見して、そのファンタジーに心躍らせたわけなのだが、そんな私でも、子供の頃に唯一お母さんが見せてくれたディズニーのビデオがある。不思議の国のアリスだ。

お母さん的曰く、めっちゃ可愛いから見せようと思ったらしい。

夢見がちで、受動的な、女性性を全面に押し出したプリンセス物語を子供に見せない当たり私の母親らしい。(私の母は昔から、子供の癖に愛だの恋だの言ってると後悔するだけだからやめときなさいと教えてくれた)

弟と2人、アリスの好きなシーンが同じだ。

それは三月うさぎとイカれ帽子屋のお茶会でのシーン。

通りすがりの白いうさぎさんが持っていた大事な懐中時計にバターやジャム、白砂糖をパンパンに詰めて、バターナイフで強引に元に戻す。あのシーンが大っ好きだ。理由は分からない。

今でも良く眠れない日はyoutubeでアリスを流す。昔は日本語吹き替えで見ていた(とはいえ難聴で聞き取れていなかった)が、今は日本語字幕。たまに英語の字幕で見ている。

大好きなお茶会シーン。

なんでもない日 おめーでとーーーーーう 

の本家は

A very merry unbirthday to youuuuuuuuuu  

である。

unbirthdayなんて響きだと、今の私には違う意味を持たせてしまう。

もしいろんな事が少しづつ違えば再来月中旬には大事な誕生日だったんだろうか?

最近心の中にしっかり留まってくれている大事な魂は、unbirthdayをmerryと形容しても受け入れてくれるのだろうか?

いつも通り苦しいのですが、だーれも分かっちゃくれない。

もちろん話せば建前で同情はしてくれるのだろうけど、差別の対象になる。

もっと終わっていってくれ、自分。




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