ロシアのフェイクアカウントについて その⑳:NPT(核拡散防止条約)

【状況①】

ロシアによるウクライナ侵略に関して言えば、ロシア軍は民間人を標的にした砲撃、ミサイル攻撃、虐殺、拷問、暴行等、やりたい放題をやっています。一方、ロシア人の富裕層はクリミアでバカンスを楽しんでいます。

ウクライナは、武器支援を受けるアメリカからロシア国内を攻撃することを自制するように求められています。

核兵器保有国と核兵器非保有国が戦争しているため、こういう不公平な条件になっています。

【状況②】

ロシアは、ウクライナ侵略に関連して何度か核の脅しととれる発言を行っています。

2022年02月24日の段階では「現代のロシアはソビエトが崩壊したあとも最強の核保有国のひとつだ。」などと発言していました。また2022年02月27日には、自軍に対して核戦力を「特別態勢」に移すよう命じています。

アメリカは、当初は武器支援を防衛用装備に限って支援を抑制していました。その後に段々と攻撃用装備を送るようになっていますが、ロシア国内を攻撃することはウクライナに対して自制を求めています。

事実上、核の脅しがある程度の効果を発揮していることになります。

【NPTの概要】

NPTは以下の内容になっているそうです。
 ・5か国は核兵器を保有してよいが、軍縮交渉を行う義務がある
 ・他の国は核兵器を保有してはイケナイ

この内容であれば、例え明示的に書かれていなくても当然「核保有国は核非保有国に対して核攻撃を行わないし、核攻撃を示唆した脅しもしない」という了解が含まれていることになります。

今回のロシアの「核の脅し」はNPTに対する挑戦です。

【国際社会が取るべき対応】

このままプーチンがなんの罰も受けないままで済まされるのであれば、どの国も核保有を目指すようになると思います。

多くの国が核武装してお互いの緊張が高まった状況は危険です。そこでフェイク・ニュースや偽旗作戦で攪乱されたら、どうなるでしょう?第一次世界大戦は、要人暗殺事件から連鎖的に戦闘が拡大してゆき世界大戦に発展しています。これを核武装国同士でやったら、世界は破滅します。

国際社会が一致団結してロシアに経済制裁を加える状況を作れなければ、NPTの信頼性が揺らぎ、人類の未来が危うくなります。

NPTに署名していない国もありますが、無制限に核保有国が増加してゆく状況は誰しも懸念するところであると思います。NPTに署名していない国を含めて経済制裁への協力を取り付けてゆくことは、外交の力だと思います。

日本の外務省は、頑張っているでしょうか。

【各国市民が取るべき対応】

各国の市民が当事者意識を持って抗議行動に参加することは、大切だと思います。

ロシア国民に対して「ロシアがウクライナでやっていることを認めない」という意思を示すことは、重要です。そして自国政府に対して、経済制裁強化/外交圧力強化を求めてゆくことも、大切です。

核の脅しを伴って隣国を侵略して人道の罪を重ねたのだから、プーチンは檻に入るべきです。そしてこれは、国際社会が団結してやるべきです。国際社会が団結してプーチンを檻に入れるところまでやり切ることにより、NPTへの信頼が維持されると思います。

【補足1:核不拡散条約の行方】

①核不拡散のタガが外れつつあります(こちら)。

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