ロシアのフェイクアカウントについて　その㊶：実例15（アジア記者クラブ（APC）@2018_apc）

2022年10月25日 20:16

【概要】

アジア記者クラブという団体自体は、1990年代くらいから存在するようです。近年主張が顕著に中国共産党擁護に偏っており、「おかしい」と指摘する声が挙がっています。

中国共産党は中国の人民による選挙で選ばれた集団ではありませんし、共産主義を追求する集団でもありません。支配者たろうとする集団であり、警戒心が必要です。

今回は、ウクライナ侵略に関するロシア擁護ツイートに関してチェックします。

【プロフィール】

①ジャーナリズムの本質に関わる考えをRTでつぶやくのだそうです。

②Followersをチェックします。赤い四角で囲ったアカウントは、謎の親露派集団です。

【ジャーナリズムの本質】

①ロシアは国際法に違反して隣国を軍事侵略し、女性や子供を殺害する恐怖戦術を採用しています。非武装市民を標的にした攻撃は国際法に違反しており、意図も行動も被害も事実上のテロです。しかし、アジア記者クラブに表現させると「ロシア軍はウクライナ市民に対して悪魔祓いをしている」ということになるのだそうです。

②2022年01月28日の投稿。ウクライナ危機の核心はNATOの東方拡大にあるそうです。その後ロシア軍はウクライナを侵略して、殺人／都市破壊／地雷埋設／窃盗／脱糞等を繰り返したのち、ウクライナ軍の反撃を受けて打撃を受け、占領地を失いつつあります。

アジア記者クラブの中では「これら一連のロシア軍の行動については、NATOに責任がある」ということになっているのかも知れませんね。

③プーチンは「キーウ政権はネオナチだから非ナチ化する」と主張して軍事侵略を開始しましたが、反撃を受けて敗退を続けています。

アジア記者クラブもキーウ政権をネオナチと呼んでいます。アジア記者クラブがこの発言を訂正する日は来るでしょうか？それとも、黙って世間から消えてゆくでしょうか？

④2014年のマイダン革命について、プーチンは「ネオコンやジョージ・ソロスが裏で糸を引いていた」と言い張っています。この革命により、ヤヌコーヴィチ前大統領はロシアに亡命しました。ロシアの傀儡政権が倒されたので、プーチンは怒り狂ったのでしょう。

一方、ウクライナ側から言えばこの革命は民主主義の目覚めであり、ロシアの過干渉の排除です。

ついでに言うとクーデターではなく、ヤヌコーヴィチ前大統領の職務放棄による政権交代です。アジア記者クラブの理解力はこの程度です。

⑤2014年のマイダン革命についてプーチンが作製したプロパガンダ映画「ウクライナ・オン・ファイヤー」を紹介しています。この映画、プーチンが出演しています。

隣国の政権交代を解説する映画を作ったり、隣国の非ナチ化を目指して軍事侵攻して大打撃を被ったり。この一連の出来事は要するに「プーチンが暴れて周囲に迷惑を掛けている」という話です。早く檻に入ってほしいですね。

世界中の多くの劇場が「ウクライナ・オン・ファイヤー」を上映しません。しかし、アジア記者クラブはこの映画を「非常に説得力がある」と評価しています。

⑥「アメリカがウクライナで生物兵器研究所を運営している」というQアノン系のデマを拡散させています。嘘です。

⑦キーウ政権がドンバスで8年間ジェノサイドを行っていたというデマを拡散させています。嘘です。

⑧アジア記者クラブは「プーチンがサマルカンドでホテルのスタッフに挨拶して喝采を浴びた」と主張しています。

プーチンがウクライナで実施した異常な暴力と幼稚な嘘は、歴史に残ります。アジア記者クラブは歴史的な戦争犯罪者を称賛しています。

⑨アジア記者クラブは「以下4点をウクライナが受け入れれば、戦争は起きなかった」と主張しています。
　　・NATO非加盟
　　・国内における一部地域の独立
　　・非軍事化
　　・公用語の扱い
独立国が独立国に要求してよい内容ではありません。殺人を正当化する理由にもなりません。

⑩「ミンスク合意をウクライナが履行しなかった」と主張するプーチンの嘘をそのまま垂れ流します。ミンスク合意を履行しなかったのはプーチンです。

⑪「ウクライナでロシア語話者が虐殺されている」というプーチンの主張を拡散させています。嘘です。

⑫「ブチャの虐殺はウクライナの自作自演」というプーチンの主張を拡散させています。嘘です。

⑬アジア記者クラブは東部4州における住民投票によるロシア併合を認めています。このプーチンの自作自演は国際的に認められていません。

⑭戦史に残ると言われるハルキウ反攻(9月6日開始)について言及。敗北を認めません。

⑮「ザポリージャ原発に砲撃を加えているのはウクライナ」と主張しています。IAEAの査察では、ロシアの担当者が嘘をついていました。

⑯プーチン政権の周辺で、ジャーナリスト／反体制派／反戦派の人々の暗殺や不審死が多数報道されています。アジア記者クラブは「西側が作った虚像」と主張しています。

【侮辱的な言動】

①ジャーナリストの志葉氏をツイッターで侮辱しています。更に取り巻きが「サタン」と追撃のリプライを加えています。工作員アカウントのやり口は、こんな調子です。

②「日本の記者は基礎知識がない」と言い張っています。アカウント・アジア記者クラブの中の人が名乗りを挙げて自分の実績を公開した上で主張してくれないことには、読者は主張の妥当性を判断できません。

③軍事オタクを「有象無象」と表現しています。実際には、世間には良いオタクと悪いオタクが存在します。

【リツイートの傾向】

①アジア記者クラブは露骨な親露派アカウントのツイートをリツイートします。次の画像では、親露派アカウント・もんみをリツイートしています。

②親露派アカウント・もんみは馬淵睦夫信者です。

③次の画像では、親露派アカウント・マーシャをリツイートしています。

④親露派アカウント・マーシャはマイダン革命には正当性がないと批判しています。

⑤次の画像では、親露派アカウント・SouthernCrossをリツイートしています。SouthernCrossについてはこちらのnoteで紹介しています。

⑥次の画像では、親露派アカウント・タマホイをリツイートしています。タマホイについてはこちらのnoteで紹介しています。

⑦Small Cat2289をリツイートしています。

⑧Small Cat2289は親露派アカウントです。

⑨性悪なプーチン・プロパガンディストАкичка。

⑩元々工作員だったアカウントと、親露派に誘導されたアカウントの2パターンがあると思います。

後者についてですが、Qアノン系のデマ集団に触れる機会のあるアカウントは影響を受けてロシアを擁護する主張をツイートすることがあります。そういうアカウントにイイねをつけたりリツイートしたりして、好意的な反応を返してゆくことによって親露派アカウントに育てているのだと思います。

【まとめ】

昔はまともなジャーナリスト集団だったのかもしれませんが、現時点ではロシアのウクライナ侵略を擁護するプロパガンダ・アカウントです。

プーチン政権自体が嘘の塊であるため、そのプロパガンダ・アカウントであるアジア記者クラブのツイートも嘘ばかりとなっています。

アジア記者クラブはプーチンのプロパガンディストです。誰からも信頼されなくなるでしょう。