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たとえば、『椿の庭』のような清潔感。

もっと若い頃は、定期的に通うサロンと言えば、ヘアサロン、ネイルサロン、脱毛サロン、その程度でしたが、年齢を重ねるごとに内面を磨くサロンや知識を身につけるための勉強会に参加することが増えています。

そのなかで、サロンも含めて私自身が通い続けたいと思う条件のひとつは、清潔感だと、最近、気づきました。

というのは、ときどき通っている場所があるのですが、ある時から汚れが気になるようになってしまったのです。入口の汚れ、化粧室の埃、整理整頓されていない空間……。ここでいう汚れとは、経年劣化の汚れではなく、単に掃除をしていないがゆえに生まれる汚れです。

一度気にしてしまうと、どうにもこうにも目をそらすことができなくなって、「嫌だな」という感覚も加わっていきます。その小さな違和感は、どんどん膨らんで、最終的には、客を迎え入れることをどう思っているんだろう?とか、だらしない人ばかりなのだろうか?とか、印象が随分と下がって、次第に足が遠のいていきました。

そんな小さなことを気にしていたらキリがないよ、という人もいるでしょう。しかしながら、決して安くはない金額にはそのサロンの場所代も含まれているはずです。と考えると、それなりの値段を設定しているのであれば、空間の手入れも怠ってはならない、と思うのです。

そこで思い出したのが、幼い頃の行きつけの病院でした。小さな町の病院で、院長先生と看護師さんと薬剤師さんの3人だけだったと記憶しています。病院の建物はとても古くて、こぢんまりとしていて、決して立派なものではなかったけれど、病院内のどこもかしこも掃除が行き届いていたのを、子供ながらよく覚えています。

受付や待合室には、いつも季節の花が一輪挿しに飾ってありました。「いつも綺麗なお花が飾ってあるね。いつ来ても丁寧にお掃除しているね」と母親が話していたのを思い出しました。

いま、その病院がどうなっているのかは分かりませんが、私の記憶のなかでは、たとえば、去年観た映画『椿の庭』に出てきた美しい日本家屋のようなイメージです。自分の家もそんなふうに清潔感のある家でありたいと思っています。だからこそ、自分自身を高めるために通うサロンも、そうあってほしいと願ってしまう。

掃除が行き届いていて、部屋に一輪の花があるだけで美しい。そういう清潔感ある品格を忘れずに生活したいものです。

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