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『女帝小池百合子』ー壊れた自己愛は、他人を喰らい続けることで増殖していくのかーなんか鬼滅の鬼みたいだよ。百合子って…。


『女帝小池百合子』石井妙子著 文藝春秋刊
400頁の長い本。2日くらいで一気読み。昨日、読み終わったら深夜1時だった…。後半の希望の党からの展開は、既知のものですが、それにしたってなあ…もしもこれから政治家になりたいと希望をもってる若い人が読んだらどんな気持ちになるんだろうな…。

大ボラ吹きで見栄っ張り、お金を使いまくり、借金しまくるような父のと「女でも自分の力で生きていけるようにしなさい」と突き放す母の元で育った。生まれつき頬に赤いアザがあり、「女の子なのに」「女の顔なのに」と、もの心着く前から言われ続けた。

小さい頃から化粧して、アザを隠していた。現状の虚飾の女王、小池百合子の出発点と終着点は、すべてここからなんだな…と嘆息する。

百合子は、自分自身を肯定したことが、おそらく生まれて一度もない。
「女」としての自己評価も低い。若い時に結婚しているが、即離婚。その後も恋愛や男遍歴は多々あるようだが、誰かを愛し愛された痕跡は、かけらもない。親しい友達もいない。

日本新党、細川総理大臣のときに、韓国との国交が一時的に回復する。細川さんは、日本の戦争を「侵略」と規定し「徴用」を「強制連行」と変更し、韓国に対して謝罪したー(と全然記憶にありませんでした)
このとき細川の愛人のごとく振る舞い、第一の側近だった百合子は、細川をほめそやし、韓国との親和を称えている。

東京都知事となって、関東大震災朝鮮人虐殺への追悼儀式に歴代都知事として、初めて追悼文を出さず、今年にいたっては式の開催すらできないように妨害している小池百合子と同一人物だなんて。通常の思考回路では、理解できない。

でも、そんなこたあ、彼女にとっては、本当にどうでもよいことなのだろう。他人や世の中の現実など、何の関心もない。真っ黒な空洞を抱えて、亡霊のように生きてるーそのあり様に限っては、互いに嫌いあっている安倍晋三とそっくりだ。そっくりだから嫌いなのか。

鏡に映った自分を見るのは、きっと二人とも大嫌いだろう。
百合子が見ているのは、いつも化粧してアザの消えた顔であり、その顔こそが真実ー「わたしの顔」でなければならない。

嘘ばかりつく人間の心は、計り知れない。想像を絶してて、わたしには、よくわからない。でも世の中には、嘘を作り出すことでしか生きていかれない人間がいて、そして意外と世の中の大半の人は、「人は嘘をつかないものだ」と信じ切って生きてるから。騙される人もまた尽きないんだなって、思いました。

この小池百合子の生き方は、しかし百合子だけでもないんだろう。日本の政治って実は、ずっとこういう虚構の上にあったんじゃないのか。少なくとも今の政権では、そうだよね…。

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