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ロンドンのラーメン店に学ぶ、ブランディング

ロンドンの人気ラーメン店に入ると、なぜか和太鼓をドドン、と叩き、”Irashaimasay”と英語訛りで迎えられる。壁には、和風テイストだが完全に日本語がおかしいナゾの掛け軸が飾られている。これらの店の多くは、イギリス人系オーナー。生粋の日本人経営のお店もあり、普通に美味しいのだが、現地経営系のお店に比べると、なんというか、「プレゼン力」で圧倒的にインパクトに欠けてしまうのだ。日本では、本質やサービスが重要視され、「わざわざ大げさに言わなくても分かるでしょ?」的なおごそかな価値観がある。しかしイギリスでは、プレゼンとパフォーマンスが全て。

ラーメンという日本文化を発信するブランディング&プロモーション力が、日本人よりも欧米人の方が高いというのは皮肉なことだ。しかし人気店の秘訣を分析すると、お店のコンセプトがとてもわかりやすい。それらのポイントは、音楽の宣伝に応用して考えてみる。

まずはじめに目につくのが、看板。わかりやすいアイコンで、キャチーなビジュアル。音楽でも、自分だけの”ロゴ”を作って統一してみるのはどうだそうか。そして内装とインテリアも、イギリスのこだわりとセンスは日本よりかなりうわてだ。

では実際の味は?イギリス人シェフがやっているお店では、豚骨の安定のフレーバーがありつつ、味は濃厚、西洋の胃に適している感じ。
音楽でも、個性とインパクトを強めに、現地のトレンドを取り入れることが大事なのかもしれない。クリエイティブさとは、馴染みのあるもののリメイクなのだ。

ただ、コスパは日本を超える国はどこにもない。イギリスでは値段は一杯1500〜2000円ぐらいで、それにサービス料 15〜20%だから、日本の3倍はする。
気軽なファストフードというよりは、少し特別感があるのかもしれない。
音楽でも、安売りしすぎず自分の価値を高めることも大事なのかもしれない。パフォーマンス力を磨き、価値の高いアーティストのイメージを打ち出すことが、ラーメン店から学べるヒント。


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