【カコメンのみなさまへ】オンライン読書会の報告(第1回)

 オンライン読書会を開催しましたので、その報告をします。

 私は何度か「読書会」に参加したことがあり、私も読書会を開催してみたいと以前から思っていました。カコタムで、「やりたい」をカタチにする「カタチ化」を子どもと一緒に進めていく中で、私の「やりたい」もカタチにしよう、と思うようになり、私なりに準備を進め、いろいろな方の手助けもあって、何より年末のお忙しいときに参加してくださる方のおかげで、このたび開催することができました。本当に嬉しい!

 今回紹介された本について、私の目線からご紹介します。

りえ:横山誠『みんな水の中-「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』
 大人になってから発達障害と診断された著者が、自分の特性についてエスノグラフィーの手法を用いて観察し記述した本。「みんな水の中にいる」という言葉が強く心に残ったので、メンバーに紹介する本に選びました。

なおちゃん:伊藤計劃『虐殺器官』
 黒地に大きな「虐殺」の文字が目を引くこの本と、さわやかな雰囲気のなおちゃんの取り合わせにちょっとビックリ。9・11後の世界を描いた作品世界の状況に、今の現実が重なることがあるとのこと。冒頭の一部を朗読してくれたのですが、作品世界が立ち上がってくる美しい文章だと思いました。

はじめ:山久瀬洋二『言い返さない日本人』
 海外の方が感じる「日本人」とのコミュニケーションでの摩擦を、双方の視点に立って読み解いていて、英訳もあるので英語での言い回しは実践に役立ちます。はじめさんは海外生活が長く、今も仕事で海外の方と関わり英語を使うとのことで、現場に生きた本の読み方だと感じました。

かつみ:三宅和正『重い電子とは何か』
 かつみさんが自身の研究のために今読んでいる本。かつみさんは読書会を「みんなでそれぞれ読書をする時間」と思っていたらしく、私にはそれが面白くて今思い出しても少し笑ってしまう。失礼、私の周知が不十分でした。でも、大学で取り組んでいる研究の話が聞けて良かったです。

かおり:川上途行『ナースコール! こちら蓮田市リハビリテーション病院』
 理学療法士という仕事に興味がある子どもをきっかけに手に取った本。身体が回復する、治る過程を援助する理学療法士のお仕事に、カコタムでの活動を重ねていて、かおりさんの子どもとの関わり方を垣間見ました。

 みなさまの感想をうかがったら、「SFは思考のレッスン」でそういうところが好き、自分では手に取らないタイプの本を知ることが出来た、メンバーと話すと「こんなこと聞いたよ」と子どもとの関わりでも対応の幅が広がって自分に援軍が出来たみたい、など、読書会を楽しんでいただけたようです。

 本の紹介が終わった後は、一時間ほど雑談タイムで、私の学ボラでのお悩み相談や、カコタムの全体研修のこと、コロナで一変してしまった大学生活の話などしました。

 ほかの方が紹介した本を自分の仕事に引き寄せて興味津々であったり、文章を読むのが苦手なのにこれまで何とかやり繰りしてきたのかな、とか、全員カメラオフのオンライン授業で最初に手を挙げるエピソードなど、メンバーの「ひととなり」にワクワクしました。いい読書会になったと思います。私も全力で楽しかったです。

 カコタムメンバーのみなさま、定期的に開催しますので、お時間が合ったら是非オンライン読書会に参加してください。お待ちしています。