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変化に強くなる、変化で強くなる。

ダーウィンの有名な名言として、『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』という言葉がある。

これは進化論の文脈で語られたものだけど、そのまんまビジネスの世界でも当てはまるものだと思う。

テクノロジーの進歩が目覚ましい現在社会だからこそ、昔以上に「適者生存」の重要性が増している。

硬直してしまった大企業が没落してしまうのも、変化に対応できなくなったことが原因のケースが大半なんじゃないだろうか。

個人に目を向けると、うまく環境に適応していく能力というのは、先天性というかセンスによる部分も少なからずあるとは思うけれど、後天的に仕事を通じて、会得していくものでもあって、実践の機会を日々のビジネスライフにたくさん見出すことができる。

例えば、営業先の担当者が変わったり、直属の上司が突然変わったり、異動で働く場所が変わったり、部署が変わったり、役職が変わったり、担当プロジェクトが変わったり、M&Aなどで会社自体が変わったり、競争環境が変わったり、枚挙にいとまがないほどに、改めて俯瞰してみると、ビジネスの世界がいかに変化の連続で成り立っているかに気付かされる。

若いうちからコンスタントに成果を上げていく上で、自分なりの勝ちパターンや、得意な型、やりやすい環境などを作っていくことはとても大切で、重要なのは間違いないけれど、物事や状況に過度に固執したり、執着したり、依存したりしていると、上述したような「変化」に対応できなくなり、負のスパイラルにハマっていきかねない。

ビジネスは短距離走というよりは、長距離走的な要素が多いので、やはり変化に対応していくためにも、勝ちパターンに「+α 」を持たらせる「遊び」や「余裕」の部分が必要だ。

そういった意味で、こだわりや想いの強さはかけがえのないものだけれど、せっかくの一度しかない人生なのだから、時には自分の世界からはみ出してみて、苦手なことや一見興味がもてないこと、どう考えても自分には向いていないことにも挑戦していくといい。

そうすることでしか見えない景色もまたあるはずだ。

無理して苦手な物事を得意なことにするために、過度に労力を使うのは考えものだけれど、苦手なものすら、それはそれとして受容できるようになることで、いざという時の自分の引き出しが増えていく

それに、偏見や思い込みで苦手だと決めつけていたものも、腹を括って取り組み始めると、思いのほか大きな成果を上げることができることもある。自分で自分の可能性を狭めていたということに、そうやって初めて気付けるのだ。

とは言っても人間なんだから、思いも寄らない変化に直面すると、気が滅入ってしまったり、自暴自棄になってしまいそうになる時もあると思う。だけど、そういう時にこそ、一歩踏ん張って、その変化を思い切って受容してみる。素直に真正面から受け止めてみる。

もちろん、しばらくは苦い想いをするだろう。

だけど、自分の身に起きてしまった変化こそを学びの機会にしてやるくらいの気持ちで開き直って凌いでいるうちに、また更なる変化が訪れる。

そうなった時にこそ、自分の元々の長所や勝ちパターンに、以前にはなかったスパイスが加味されて、以前にはなかった深みや広がりが生まれるものなんだと思う。

ビジネスの世界では、いつも以上に変化の多いこの4月を、新たな季節、未来に向けての布石にできるかどうか。変化をどう受け止めるかは、自分自身の捉え方次第。

望んだものであれ、望んでないものであれ、変化自体をなかったことにすることはできないのだから、変化の波をうまく活かして、新しい可能性を広げていこうじゃないか。

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