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オンラインでキックオフ!人材育成サービス「フィールドアカデミー」上期のテーマは「食品ロス」

地域・企業協働チームです!
2020年7月9日、いよいよ今年度の「フィールドアカデミー」が始まりました。フィールドアカデミーは、「事業を通じて社会課題を解決する人」を生み出すための人材育成プログラム。課題の現場を訪れ、当事者や解決に取り組むプレイヤーの声に耳を澄ませ、他業種合同のメンバーと協働しながら課題の真因を構造的に考えることで、解決に必要な本質的な課題設定の探究に取り組みます。今年度はZoomやSlackを使いながら、オンラインとオフラインを融合させるスタイルにバージョンアップしています。今回はそのキックオフミーティングの様子をご紹介します。

※2020/8/3タイトル含む一部更新しました。

オンラインとは思えない?!前のめりの空気感

オンライン研修というと、講師が一方的に話すウェビナースタイルのものを想像される方も多いのではないでしょうか。一方フィールドアカデミーは10人7社を2チームに分けて行う少人数スタイル。双方向のやり取りを重視し、感想共有はブレイクアウトルームを使ってグループディスカッションを行うなど、主体的な参加を促す設計になっています。加えて今回参加のみなさんは、オンラインで初対面にも関わらず最初の自己紹介から前のめり。日頃から重要とは思いつつ、深く考える時間が取れていない社会課題について、今回のプログラムでどっぷり浸かることへの大きな期待を語っていただきました。最近どの企業でも増えてきたWeb会議。空気の作り方掴み方をスキルとして持たれている方も増えてきたのかもしれません。おかげさまでオフラインと遜色ないスタートを切ることができました。

前半のトピックは、グランドルールの検討。事務局から提示したルールの他に、自分たちのチームだけのルールを考えてもらいます。ここで出てきたのは「答えを置きに行かない」という攻めのルール。これだけ見ても前のめり感がにじみ出ていますね。

そして今回のテーマは「食品ロス」にまつわる課題解決。キックオフの後、1stセッションからは、今回のパートナーであり最終提案を行う先でもある、食品リサイクル工場で課題解決に挑む日本フードエコロジーセンター髙橋さんに協力いただき、食品ロスのトップランナーから学んでいきます。
今回は事前課題としてリディラバジャーナルの関連記事を読むことが課されていたので、皆さん概要はつかめた上で本セッションに入っていきました。

経済合理性とのトレードオフ!?食品ロスにまつわる農水省のリアルとは

本セッションの最初は、農林水産省にリディラバメンバーが直接訪問!行政の取り組みと課題について、これもオンラインで伺いました。そこで見えてきたのは、経済活動と食品ロス削減の微妙な関係。生産から小売までの間で発生する食品ロスは、欠品による購買の機会損失を避けるために過剰に在庫することが原因の一つです。営利目的で事業を行う企業に対して「売上が下がるかもしれないけど、食品ロスは出すな」という強い規制はかけにくい、というのが行政のリアルなのでした。

食品ロスを出さないことは明らかに正しいことのはずなのに、規制だけではうまくいかない周辺環境。参加の皆さんからは「改めて話を伺うとめっちゃ難しいと感じた…」「企業活動を食品ロス削減に整合させるには、やはり経済合理性が必要。トレードオフの関係を乗り越えていくには…」「ロスを出さないのではなく、活用できる方向性の方が良さそう。」などの感想が出てきました。まだ解決できていない社会課題には、こういったトレードオフ構造が残っている事が多く、それに向き合わなければ本質的な課題設定ができません。まさに参加者の皆さんにはそのリアルが突きつけられたのでした。

昨年プログラム参加者が語る、アウトプットに必要な上位概念・ビジョンの在り方

続いてのセッションは昨年のプログラム参加者である、丸井グループの斉藤さんが登場。昨年の様子や、当時の気持ちなどをお話しいただきました。中でも、昨年ゲスト参加いただいたメルカリの小泉会長から受けた中間発表の評価が散々だったと語られているときには、「今年も厳しそう…」というチャットからの悲鳴が。今年の中間発表には、オイシックス・ラ・大地株式会社 代表取締役社長の高島さんにお越しいただくため、昨年同様生半可なアウトプットでは厳しい評価が下るのは目に見えているのです。ポイントは、社会課題の現場が、本音でどうなって欲しいかという大きなビジョン。社会課題に対して強い当事者意識を保ちながら、それをチームで意識合わせしていくことは非常に重要であることを指摘いただきました。この経験は会社での業務においても「自分は本当は何をやりたいのか。なぜここで働いているのか。」という内省にもつながったという斉藤さん。フィールドアカデミーが参加者のWILLの部分にも強く働きかけることもご紹介いただきました。

プログラムはその後、目標設定と共有を1時間かけて行って終了。夜は懇親会で盛り上がりました。オンラインセッションでチーム作りを行い、オフラインで現場を訪ねて重要な情報を得る今回のプログラム。総じて滑り出しは上々と言えそうです!

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