貸家をゴミ屋敷にされた挙句家賃滞納された話~その3

頭をくらくらさせながら帰って何をしなければならないのかを調べて、まず内容証明を書かなければいけないと思い、準備をはじめました。

不動産の賃貸は賃借人の権利が強く、契約外の退去にはよほどの理由がないといけませんが今回は3か月以上の家賃滞納およびごみ屋敷にされた事でこちらとしては十分な理由であったと思います。
しかし4月で1年の契約更新をして、この退去勧告は契約外であったため、内容証明で退去理由と期限を明確に伝える必要があったのです。
もし期限までに何も動きがないとどうなるか。
司法に強制執行してもらうしかありません。
しかしこちらとしてもそれは避けたいので、ぜひとも半年の間に綺麗に出て行ってほしいわけです。

ほんとうはすぐにでも出て行ってほしい、強制退去には十分すぎる理由があると自分としては思いましたが、とりあえず半年の期限をつけて、ご本人と保証人に送らなければなりません。
あと契約を仲介した業者にも送らなければならないか確認したところ、こっちにはいりませんのでそっちでやってくださいとのことでした。
それも無責任な言い分ですが仲介なのでまあ責任はないんですね。
それでも更新料など取っているんですよね。
腑に落ちない思いを抱えつつ、業者には半年を期限に契約解除したい旨を伝え、ネットで調べながらGW休みで内容証明を何とか準備してようやく発送できたのは5月も半ばでした。
貴重な休みがほぼこれでつぶれてしまったのです。人生最悪のGWでした。

ちなみに内容証明とは郵便局がこの内容の手紙をこの人にたしかに渡しました、という記録を保管して、いざとなったら証明してくれるサービスです。配達記録は届けましたという記録を取ってくれるものですが、内容証明はそれに加えて文書の中身の控えを郵便局で保管してくれるのです。二者間で言った言わないのトラブルを避けるために第三者が立ち会ってくれるようなものですがいざとなったら裁判でも使えます。
文字数や形式に一定の決まりごとがあり厳格に窓口でチェックされ、お値段もそこそこしますがそれなりの価値のあるかなり強力な証明です。

でも人生で内容証明を書くような事がない方がいいに決まってます。
もう二度と書きたくないし今思い出すのも真顔になるし、noteで書いてて一旦保存するときに「続きがたのしみです。」とか言われても、やかましいわ!となるばかりです。自分で書いておいて。

さらに余談になりますが、以前何かの記事で、家賃滞納して内容証明が送られてきたのにびびって連絡もせずに引きこもっていたら強制退去させられたという話を読んだのですが、こういう場合の内容証明は執行を宣言するものではありません。このまま対処しないとこうなるよという予告でしかないので、ぜひともあまり怯えずにとりあえずは連絡をしてみてください。
内容証明はあくまでも事実を正確に伝える為の書式なので、どうしても言葉が固くなります。受け取ってしまった人はその文面にびっくりして不必要に固くなってしまうかもしれませんが、別に怒ってるわけでも脅かしたいわけでもない事だけは覚えていてほしいです。
まあ怒ってはいますが、それを伝えるのが目的ではないので。
家主も人間なので、泣きながらこれを書いていると想像していただけるといいかなと思います。

そんなわけで、後日郵便局から配達証明が届き、ご本人と保証人に無事渡ったことを知りました。5月16日付だったので、どんなに長くても11月16日までに出て行ってもらうことになります。それまで私ができることはあまりなく、とりあえず待つしかありません。

しかしそれまで家賃はちゃんと振り込まれるのか、半端でない量と質(ほぼ産業廃棄物といっていいものもあった)のあのゴミは本当に片付くのか、出て行ってくれたとしても自分が片付けることも覚悟しなければならないと暗澹たる思いでした。

続きます。
できることはあまりないと言いながらこの後もかなりな修羅場です。

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