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大人も浴衣を着てみたら

浴衣の変遷

浴衣(ゆかた)は、もともと素肌に着るものであり、そのま外出するものではなかった。

平安時代、貴族が蒸し風呂に入る際に着用した湯帷子がその原型(サウナウェア)

やがて裸で湯船に浸かるようになると、湯上がりに着用するものとなる
(バスローブ)

さらに、家の中で着るもの、寝間着として定着する(ルームウェア・パジャマ)

病気で入院するときには、ガーゼの浴衣を準備して持って行ったものだ
(看護や介護がしやすい)

お祭り、盆踊り、花火大会、大人も子どもも浴衣を着た(もともとは、家から半径1km以内のこと)

ホテルでは、大浴場への行き帰り以外は浴衣のまま、部屋を出るのはNG

旅館は、くつろぎ着として、浴衣を着たままレストランで食事もとれる。外湯のある温泉地では、浴衣のまま外出も。

歌舞伎や日舞では稽古着。

お相撲さんは、稽古の後の湯上がりであり、リラックスウェアであり、寝間着でもある

令和の現代

浴衣はおしゃれ着として定着してカラフルでモダンな既製品、上質な素材でできたプレタものなどデパートやショッピングモールで特設売り場が期間限定で開設されたりして、着物業界、真夏の一大商戦。

あるいはレンタルショップでその時の気分で好みの浴衣をレンタルして、ヘアセットもきちんとして、最上級におしゃれして出かける人、カップルで浴衣を着る人も。

40代以上の大人女子は

浴衣を持っていない人が多いし、買う予定もないし、着ようと思う人もさほど多くない現実

ですが、きものを着てみたい女子の、一番簡単な入口として、あるいはきもの好き女子が真夏にもきものを着てみたい、いい方法として、浴衣は超おすすめのアイテムなのです。

前回、真夏に着るきものとして、浴衣にも触れたのですが

今日はゆかたを浴衣として着る、というおすすめです。

タイトル画像は、綿コーマ(平織り)の地染め中形。昔からある代表的な浴衣ですね。地白のものは、涼しげではあるのですが、なんか寝間着っぽくなるので、まずはこちらがおすすめ。

本当は素肌に着るものなのですが、下着はやっぱり着た方が良いです。特に下半身は、ショーツなどが透けて見えるのは絶対に避けたいし、綿の生地というのは、滑りが悪く、歩きにくいので、キュプラなどでできた裾除けか、ステテコを着るのが良いと思われます。

衿はつけず、素肌に着ているように見せて、帯は半幅帯(ここはやはり、博多帯でしょう)帯結びは矢の字か、カルタ結びか、笹結びなど、背中かぺったんこになるのが楽だし、カッコイイ。

帯留めや帯飾りなどは、つけたとしても小さな蜻蛉玉程度にして、涼しげに。足元は上等な下駄を素足で履きたいもの。

他にも、有松絞りや雪花絞りの浴衣などもこの着方をしたいもの。上等な浴衣をカジュアルに、さらっと着こなしてみたいものです。背中にうちわを挿したり、前帯に扇子を挿したりしてもいいね

ただし、とてもカジュアルな着方であるので、この姿でどんなところでも行けるわけではありません。要注意。

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