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261 「生きる目的」はない

 生きる目的を、他人に教えてもらう必要はありません。

 我々の人生が、成功ばかりといったことはあり得ません。人生には失敗も必ずあります。そんなときは本当に疲れ切って、誰もが、「私は何をやっているのか」という気分になります。そんなとき、生きる目的は何かと懸命に探しますが、弱ったときは気をつけておかないといけません。

 世間は、人の弱みをうまく利用して商売をします。「生きる目的は何か」と求める人がいるから、汝は斯々(かくかく)の目的で、然々(しかじか)の神に創造された、などと言い寄ってもくるのです。間違っても、そのような話は聞かないでください。そのようなことで、生きる目的がわかるはずがありません。

 生きる目的も、生きる意義も、本当はないのです。

 「生きる目的」は探しても探しても見つかりません。だから、すべての人間にとっての問題になっているのです。

『一分で読むブッダの教え』第5章 仏教が教える「生きること」の本質《生きることは苦》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【自立への道 ブッダはひとりだちを応援します p135】

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