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ドイツの小学校や保育園で、日本人の〇〇意識の高さを実感。

皆さんこんにちは、ベルリンのひと、イドアモンです。

早いものでこの夏、上の子が小学2年生になりました。
ドイツの小学校は、夏休み明けに新学期が始まります。 息子の学校の入学式では、2年生が新入生に歌を歌ったり、詩を披露したりするので、うちの子も担当になった詩の部分を暗記していました。式から帰ってくると、「楽しかった!何回でもやりたい!」とニコニコ顔で報告してくれました。

子供がドイツの小学校に入って、驚いたことが幾つかありましたが、私の中でのナンバーワンは、小学校にお菓子を持って行っていいことです。

「小学校にお菓子なんてあり得ない!」

と、入学当初、私は憤っておりました。

平日、朝起きると、私はまず子供のお弁当をつくります。これは昼食ではなく、朝ごはんとおやつになります。というのも、一時間目と二時間目の授業の間に、朝ごはんを食べる、朝ごはんタ〜イムがあるのです。
息子は家で朝ごはんを食べて行っていますが、育ち盛りなので、いくらでも入るみたいです。

そのお弁当は、放課後、学童保育中のおやつの時間にも食べます。何をもっていくかは自由です。うちは切った野菜とサンドイッチを持たせていますが、 大抵の子供は、お菓子も持参します。驚いたことに、学童保育の先生も、子供にお菓子をあげます。

「よくやったね!」

と、ご褒美にグミをあげたりするのです。
正直、私は「やめてくれ、、」と心の中では思っていました。 虫歯になったらどうするんだよ、肥満への悪い習慣つけないでくれよ、と、もやもやしていました。
けれど学童保育の先生はとてもいい先生で、息子の一番好きな先生でもあり、この先生があげているということは、きっと他の先生もあげているんだろう、、と思い、特に苦情を言っていません。

ドイツの普通が、私の普通じゃなかっただけさ。

なんせ蓋を開けたら、りんごとチップスがドーンと入っているお弁当を持って来ている子もいるわけなので。というかお菓子しか持ってこない子もいるそうで。子供達は、持ってきたお菓子を、お友達にあげて楽しんでいるみたいです。

私が「健康に悪いんじゃ。。」とか何か言っても、「食べたいものを食べる事の、何が悪いんだい?子供にも、食べたいものを食べる権利があるぜ。」とか言われそうです。実際にこれを言っていたのは、私の保育園の同僚ですが。

ところで1つだけ、学校に持って行ってはいけないものがあります。
それはチョコレート。理由は歯に悪いからではありません。ベチャベチャ手について汚れるからです。

日本人て、健康意識が全体的に高いと思うんです。姿勢が違うんです。もちろん日本食は健康で有名ですが、そもそも日本では、健康への基本知識を持ち、関心があり、健康情報をキャッチするアンテナを、大抵の人は持っているよな、と思います。

ドイツには色々な国から来ている人がいるので、一概にドイツ人は、と言い難いですが、見た目が健康的でない人、はっきり言って肥満の人が多いです。身長もあるので、あんなに前後左右に広がったら、歳を取るほど、長い足がもたなくなりそうです。

今年の夏日本に帰って、改めて感心してしまいました。おじさんも含め、みんな小綺麗な格好をして、スリムな人達ばかりだなと。

ちなみに保育園では、お菓子の持ち込みは禁止です。小学校から、自由権を与えられるわけです。そういえば、保育園にとても可愛らしい3歳の女の子がおりまして、その子はいつも大人しくて、あまり話さないのですが、ある日歌を歌っていたんです。

「ハッピーバースデーテューウー」

たどたどしいところも可愛いなあと思って見ていたら、目が釘付けになりました。下の歯の断面が真っ黒、その隣の歯も黒い。

「なんでこの子の親は歯医者に連れて行かないんだ?」

私は目が点になりました。
そのことを話すと同僚は、

「ああ、あそこの家族は貧しい国から来た移民の家族だから、そういう知識がないんじゃないかな。」

と言っていてました。

そんなことってある!?
ドイツの手厚い社会保障は、そのためにあるんじゃないの??
この子が小学校に行って、好きなだけお菓子を食べ始めたら、歯が溶けて、全部無くなっちゃうんじゃないかしら。。

その子のお母さんに「お宅のお嬢さん、歯がヤバいですよ!」と話しかけたい衝動に駆られましたが、いきなりそんなことを言うのは失礼だと制されました。

人様の子供の心配をしても埒が明かないので、とりあえず、自分の子供の歯を一生懸命磨くしかない。

歯を磨くことは大事だけれど、そもそも甘いものを食べない方がいいという事を分かってくれる人は、この国に一体どのくらいいるだろう。

とほほ。


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