記憶力を高める方法②

◯記憶力を高めるための三原則

記憶しやすくするためには、脳の海馬のはたらきが大切であることはご理解頂けたと思います。したがって、人間の脳の仕組みに基づき、次のような基本原則を踏まえると、効率良く記憶することができます。

⑴記憶は回数

「別に覚えよう」とは思っていないのに、何度も耳にしたCMソングを口ずさんでいた。こんな経験はありませんか?海馬が情報の必要・不必要を判別する際には、いくつかの判断材料がありますが、その中でも特に大きなウェイトを占めるのが、回数です。同じ情報が何度も繰り返し入ってくると、海馬が「必要である」と認識しやすく、「長期記憶」に変わりやすいのです。ですから、とにかく反復する事が大事ということですね。

⑵睡眠が大事

「寝たら忘れるから徹夜でテストに向かう」と言う中学生は多いようです。しかし、これは大いなる間違い。絶対に避けるべきです。「短期記憶」が「長期記憶」変わるためには、睡眠が必要不可欠です。睡眠中に情報をセレクトし、必要なものだけを「長期記憶」に変えるわけです。ですから、寝ないと忘れてしまうのです。充分な睡眠をとる必要があります。また、暗記ものは寝る前が最も効果的といえます。寝る前の30分から1時間は「暗記ものの勉強タイム」と決めて習慣化するのがおすすめです。

⑶声に出す&耳に残す、手で書く&目で見る

「この漢字、どう書くかははっきり覚えていなかったけど、鉛筆を持ったら書けた」「かけ算九九なんて何年も使ってないけど、試しに口にしたら言えた」
こんな経験もあるでしょう。たとえるなら、漢字は「手が覚えている」わけですし、かけ算九九は「口が覚えている」わけです。聞くことや見ることは覚えるためには必要ですが、それだけでは不充分です。自分で口に出すことや書くことで、“記憶の糸口”が増え、忘れにくくなるのです。ですから、実際に体を使って覚えるのが効果的です。努力は必ず実ります。記憶については、まずは量です。しかし、努力の方法を間違えては、どんなに量を重ねても成果は出にくいのです。適切な方法で量をこなしていけば、必ず努力は実を結ぶはずです。

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