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インソール商品企画② (メーカー探し、融資、3Dプリンター試作の難門)

インソールを作ろう!と決め、試作を重ねて形状まではできたものの、次どうしよう…と。
今回はメーカーさん探し、お金について、周辺用品について綴ります。

前回はコチラ


■ メーカーさん探し

さぁ、形状はできた!
で、どこにお願いできるのだろう…?
幾らかかるのだろう…?
全く予測がつかないまま、とりあえずネットでメーカー探しが始まりました。

質問事項をまとめたものをゴム工場の問い合わせホームから送付。
実際に送付したものがこちらです。

インソール問い合わせ

最小ロット&価格が幾らになるか、ここが一番気になりました。
個人だと返信してくれない工場もありましたが、大半の工場が丁寧な返信と大方の見積もりを教えてくれました。


工場によって価格がかなり変わるので、数社に見積もりをお願いしてよかったです。
同じような商品でも2倍近く価格も変われば、最低ロット1000個単位の工場もあり、様々でした。

いくつかの工場の中から1型100個のロットで丁寧に対応してくれる工場に決めました。
東京近郊の工場なので直接打ち合わせに伺えるのも決め手!


そして金型代がかなりのお値段になることを知りました…
サイズ展開5型で型代だけでも100万超え!
どうしよう、お金……



■ 融資について

お金を借りる!?私が!
クレカ分割払いでさえしたことのない「借金怖い病」の自分がお金を借りるなんて!

「手元のお金でなんとかする」という選択肢もありましたが、借りることにしました。
個人作家時に在庫作りでお金を使い切り、次の入金まで資金がギリギリになってしまっていた経験から手元にお金がない苦しさを実感していました。
手元のお金を使うのではなく、低金利で借り入れをすることを選択。

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地元の商工会議所に相談に行き、低金利の融資を紹介してもらいました。
例えば商工会議所の「マル経融資」なら、担保も保証人も必要なく、金利1%台で国からお金が借りることができます。


その他にも東京都産業労働局に色々な融資があります。
こちらも利率〜2%台でお金を借りることができます。

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東京都中小企業制度融資案内 より


大きなお金を借りる勇気はないけれど、手元にあるお金と同額ぐらいのお金を借りることにしました。
これで手元にお金を置いときつつ、メーカーさんに製造を依頼することができる!



■ 商品試作開発に使える補助金

事前に調べればよかった、と後悔しているのに「国の補助金」があります。
今回の製造はすべて自己資金で行ったのですが、商品の試作開発にあてることのできる国の補助金あります。
審査が通れば自己負担額が半額以下になる補助金がずらり…
金型代だけでも補助金を使いたかったー!

個人にとって製品作りはそれなり金額が必要になりますので、積極的に補助金活用して行きたいですね!



■ 3Dプリンター試作の最大の難門

3Dプリンターで試作して商品化!
すんなりいけると思っていたのですが、最大の難問がありました。

工場へのデータ納品はSTL形式ではなくCAD形式なこと!!!

玄人さんにとって常識なのかもしれませんが、素人の私には衝撃でした。
えっ!
3Dプリンターで試作してデータ渡して製品化ってできないの!?

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工場の社長さんに丁寧にご説明頂きました。
すいません…素人すぎて…
具体的には私の手元にあるデータはSTL形式で、工場への納品データはSTEP形式で欲しいと伝えられました。


通常の3Dプリンターに使用するデータはSTLやOBJデータが多いと思います。
STLデータというのは表面だけのデータで、身がつまっていないサーフェスデータ。
STEPデータというと中身が詰まったソリッドデータ。

なのでSTLデータよりもSTEPデータが上位テータなので、変換が難しいのです。

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ネット上を探して色々な方法を試してみたのですが、形式上はSTEPにできるのですが、実際には中身がない使用不可なSTEPデータにしかできませんでした。


しかも私の使用しているのはMac。
3Dモデリング系のソフトはWindowsが主流なんですね。
MacにWindowsを入れているのですが、試してみたくても動かないソフトが多かったです。
モデリング考えているならパソコンはWindows一択です!

あと、3DモデリングはメモリとCPUを増し増しにしないと動作が遅くなったりフリーズしますので、この辺のパソコンスペックも要注意です。


今回は奇跡のように変換に協力してくれる方が現れて、無事にSTEP形式に変換できました。
使用したソフトを教えてもらうとGeomagic Designというソフト。

全体をいくつかのメッシュグループに分割し、それぞれを近似のパラメトリック面で表現し、そして各々を結合して…という方法で変換してくれたらしいです。素人には???です。
何より約250万のソフト…

今回はたまたまラッキーだったけど、次回からはここをどう乗り越えるか!
商品化を考えての3Dプリンター試作の最大の難門!
それは工場への納品CADデータへの変換ですっ!!


次回は「部分指示・カタログ箱作り」に続きます。


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