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生産性を上げても仕事は減らなかった

最近あれもこれもと仕事の範囲がどんどん増え手に負えなくなってきたので、一度タスク管理や時間の使い方を見直してみたのですが、結局仕事は減るどころか増え、もっと辛くなったので、教訓をシェアします。

結論: 効率を上げるだけでは、こなした仕事量に比例して新たな仕事が増えるため、何をやらないかを明確にする必要がある

やってみたこと

やっても減らないどころか増えていくToDoリストに嫌気がさし、解決法を探していると、下記の書籍にたどり着きました。当時の自分の問題を最も解決してくれそうだったので、まずは従ってみることにしました。

主な施策は下記の3つです。

WiiDoリスト
その日に「するつもり」のToDoリストは結局今日どこまでやればよいのかが曖昧で、仮に「優先度付け」を行うと、いつも同じ仕事が後回しになり、結局常に優先度を高い仕事をいつもやることになるので無意味である、その代わりに、その日に「やるときめた」WillDoリスト(チェックリスト)を作り、それを好きな順番でこなしていけばよい、とありました。これを踏まえ、ToDoリストから次の日に行うと決めた仕事をWillDoリストに移すようにしたところ、毎日その日だけでは到底終わらないToDoリストを何度も見るストレスが減り、また割り込みタスクに惑わされることなくWiiDoリストを消化することに集中することができました。

ファーストタスク
WillDoリストの中で、1つだけその日一番最初にやるタスクを"ファーストタスク"と指定し、まずそれに手を付けるというものです。これは、前日どうしても終わらなかったタスクや、後回しにしがちな「重要だが緊急ではない」タスクを着実にこなす為の方法です。「朝一番にカエルを食べろ」に似たコンセプトです。

ダッシュ法
あるタスクに対し、5分間時間を測って行い、5分経ったら止める、次は10分にして同様に行う、これを15分、20分…と増やしていくというやり方です。ポイントは時間が来たら必ず一度ストップするということです。試してみると意外と効果的で、短い時間から始めることで、やりたくないタスクも「始めることに焦点が当たる」ことで抵抗感を減らせますし、さらに常に締め切り効果を利用して集中した状態を保つことができました。

これらを2週間試し、結果としては、一日にこなせる仕事量はかなり向上しました

しかし破綻した

しかし、効率は上がったものの、このやり方で私の仕事が減っていくことはありませんでした。なぜなら、一日で減るタスクの量が増えるのに比例して、一日で増えるタスクの量も増えたからです。具体的には、生産性が上がることで生まれた余白に、誰かがやった方がよいが、皆が忙しくて手が出せてなかった仕事が流れ込んできたのです。

その結果、結局こなす仕事以上に新しい仕事が増え、慢性的な残業は改善せず、結局ToDoリストに優先度を付けていたころと変わらない、「何とか締め切りに向けて仕事をこなし続ける状態」に戻ってしまいました。

やらないことが明確でなかった

では、何が足りなかったのか、実は上記の書籍に既に答えがありました。それは、ビジョンを明確にした上で、やらないことを明確にすること、でした。どれだけ仕事を効率的に処理できても、明確な線引きがなく、何でも引き受けていると、必ず破綻します。7つの習慣の、終わりを思い描き、最優先事項を優先する、というのも同じことですね。

上司が負荷をコントロールしつつ仕事を振ってくれている状態であれば、効率化することで何とかなりますが、負荷も含めて自分でコントロールしなければならなくなると、どこに集中するか、何をやらないかをはっきりさせないと、慢性的な残業状態から抜け出すことは難しいと思われます。

よく言われる基本的なことですが、ちゃんと実践するのは難しいと痛感したので、教訓として残します。以上です。

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