THE GUILD勉強会 #04「攻めるメディア!」レポート 中編
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THE GUILD勉強会 #04「攻めるメディア!」レポート 中編

第二部、THE GUILDの深津さんがモデレートするディスカッションの中編になります。

レポート前編
・レポート中編(当記事)
レポート後編


フェイクニュースはメディアにとって一番の障害


深津:災害へのインターネット上での取り組みも攻める大きなポイントですね。各社の取り組みをお聞かせてください。


武市:(日経電子版では)災害速報などはあまりやっていないが、例えば地震が起きた際には、地震のメカニズムを解説する記事コンテンツへの流入が増える。


:Twitterであれば、速報が強く拡散力がある。AbemaTVでも、責任ある人が人力で速報ライブのテキストを作り、映像と並行で届けている。
元NHKの堀潤さんは「オーダーメイド取材」というものをやっている。Twitterに現場の方から災害映像を送ってもらい、堀さんが発信する。被災中の方は映像をたくさん撮れるが、それを拡散されやすいように加工することはなかなか出来ない。そこを堀さんがテキストを加え動画編集し、拡散する。


深津:その「オーダーメイド取材」には、色々なヒントがありそう。IT、メディアの一般的な話としては、速報情報は今後価値が減っていく。なぜかといえば、一般の人がツイートできるしコピーが出来るから。メディア全体としての価値は、ストーリーだとか、誰がどう考えるかや、解説へ大きく価値が寄っていくのが今後の流れ。災害周りの速報に限れば、みんなの声をどうやって集め、拡声器に乗せるかといったまだ十分に掘られていないメディアの仕事はありそう。


池田:難しいのは、フェイクニュース。あたかも現場で起きたような映像や写真を、どう検証するのか。ケースによってはプロでも騙される。どこまで信憑性が高ければ展開すべきなのか?という点に関しては悩ましい。

深津:フェイクニュースは、「過剰すぎるポリティカルコレクトネス」と並び「攻めるメディア」にとっての一番大きな障害の1つですね。各社どうフェイクニュースと戦っていくのでしょうか?


:テレビ朝日では、フェイクかどうかをAIに判別させる取り組みを行なっている。AIにデータを与え学習させており、実績としては、過去の災害動画を使ったフェイクニュースを見破っている。過去の膨大なデータからフェイクかどうかを判断するのはAIに任せた方が良いのでは。 

 
NHK災害担当(参加者):NHKでは基本、全て取材を行なっている。Twitterで流れている写真を使うこともあるが、そこも撮影された方に取材を行い、その後放送する。


深津:メディアは、拡散されつつあるフェイクニュースを食い止める役割もあるかと思う。国家間での情報戦や、AIによって作成された存在しない動画やそれを拡散させる架空フォロワーといった未来が来るかもしれない。メディアはどう立ち向かっていけば良いか?


登壇者
:沈黙…


歪んだKPIや間違ったKPIとどう戦っていくか


深津:今後、縦長動画が流行るのかが気になる。


池田
:個人的な願望としては、スクエアが発展して欲しい。スマホの縦画面と16:9のTV、同時に活用できる映像を撮ろうとすると、スクエアが最適。


武市
:動画のKPIはどう設定されていますか?再生して欲しいのか流入して欲しいのか?


:AbemaTVでは、3年前まではクリックしてもらう事が動画のKPIだった。途中から5分以上の視聴している人数をKPIに設定し直した。現在は、瞬間視聴者数といった、よりTV的な指標に変わってきつつある。


池田:ミッションは、TVを観られない状況にある方や普段TV報道を観ない方にニュースを届ける事。それが実現出来ているかがKPIとなるので、視聴者属性や視聴時間の変化をKPIとしている。

深津:歪んだKPIや間違ったKPIとどう戦っていくかを聞いてみたい。広告収入モデルのメディアに顕著だが、PVをKPIにしていると、記事が8分割されたり、記事のタイトルに「3つの〜」だとか。A/Bテストして優位性がある結果が出ても譲っちゃいけない点があると思う。そもそもPVを見ないようにしたら良いのか?


武市:日経新聞の編集局側は140年の歴史もあるのか、「アクセスが多けりゃ良いってもんじゃない」という文化がある。一方で事業を考えるとビュー数も無視できないので議論している。A/Bテストによる優位性を説明しても自浄作用が強く、有利なタイトルで占められるような事はない。なので、デジタル側はビジネス視点に振り切っている。


:うちはもう…エロ!エロ!エロ!って感じですね(会場笑い😂)
動画が伸びるのは完全にエロですね、歪んでます(笑)それで良いのかという議論もしますが。
ニュースに関してはその後、オウンドメディアで記事で展開する。記事側でPVが増えるのは嬉しいが、動画に回帰してもらえる方法を今は探っている。

池田:ウチはまだマネタイズというフェイズにない。ユーザーファーストで取り組む事ができる。ニュース映像をアーカイブ化し、必要なときに見ることが出来るようにしておくことはすごく重要。Webでアーカイブされているため、後日何かのきっかけで再度視聴数が増え、TVを見ることが出来ない層に届けられている。


こばかな:アーカイブを残せる期間はどれぐらいなんでしょうか?


池田:報道局デジタル編集部では、残せるものは出来る限り残そうという方針です。


深津:「忘れられる権利」で消さないといけない映像もあるのでは?

池田:はい。事件系のニュースは消すのですが、企画モノに関しては、削除要請が無い限り残しています。


後編へ続きます。

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藤井 烈尚(デザイン組織作ってます)

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UI/UXデザイナー スタートアップや一部上場企業でデザイン組織をいくつか立ち上げています。