新しく作られた道を走るのは気持ち悪いが、そのうちに慣れた。
四半世紀におよぶ工事を経て、わが田舎町から少し都会の町近くへ、山の中をくり抜き谷を埋めた、長く平坦な道ができた。これまでは、その都会町へ
行こうと思うなら、山の中を曲がり谷を越して向かうしかなかった。その道は上がり下り、右へ左へと臓物を偏らせる、厳しい道のりだった。
新道路ができ、町民は喜んだ。これでわが町のぬるい瓶ビールの並んだ商店で地域振興券を浪費するだけではなく、ハイカラなモルグ、もといモールで昼間から酔いつぶれることができると。穴ぼこだらけの道路で隔離された町民の怒