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元カフェプロデューサーの新卒が半年で10人のチームマネジメントをして、CEOも驚く成果を出した話

はじめまして。
Retty株式会社の新卒プランナー、和田夏凜です。

この記事では、栄養学を専攻し、入社するまでIT企業がどんなものかも知らなかった新卒1年目の私が、プロジェクトをスタートさせて、目標に対してハイ達成でプロジェクトを終えるまでのストーリーを具体的な学びと共に書いています。

興味のある方はぜひ覗いていってください。

👾「毎日自分のカフェのメニューのことばかり考えていた」、IT企業とは程遠かった学生時代の自分👾

大学時代、私は千葉県にてカフェを運営しておりました。
カフェの責任者として毎日せっせとお菓子を焼いて、メニューを考えて、飲食業に染まり切っていた私の元へ「Retty」というグルメサイトが取材にやってきました。

このことがきっかけで「食」という文化を盛り上げていくメディアに興味を持ち、
そして時は3年生後期...
就職活動をそろそろ始めようかという時、Rettyのことを思い出しました。

学校の就活説明会など1度も行ったことのなかった私は、とりあえず会社の問い合わせフォームから「就活しないといけないのですがRettyのお話聞かせていただけませんか?」といった内容のメールを送り、
紆余曲折を経てRetty株式会社でお世話になることになったのでした。

👼配属2ヶ月で新プロジェクトのリーダーになるという無茶振り👼

Rettyにプランナーとして入社し、2ヶ月間のセールス研修を経て、プロダクト改善のチームにプランナーとして配属されました。

社内のみんながどうやって動き、どんなことをしているのか観察して吸収し、少しだけ慣れてきた頃、マネージャーからこう言われました。

「アルバイトさんを集めて架電チームを作るんだけど、かりんちゃんがリーダーとして動かしてほしい!」

突然の話に、最初は不安でいっぱいになりました。

・学生時代は個人で活動することが多く、チームワークを意識したことがあまりなかった
・Rettyのプロダクトに関して、1つのプロジェクトを動かしていけるほどに理解している自信がなかった
・今まで自分が後輩という立場にあることが多かったため、年上のメンバーも含めたアルバイトさんをまとめていける自信がなかった

フォロー架電に関しては私も営業研修で経験していたため、業務概要は把握していたものの、自分がそのチームを動かすとなると多くの準備が必要でした。
そのため、自分自身もRettyというサービスやミッションと、今自分が所属しているチームがどのようにリンクしているのかを理解できるよう必死にキャッチアップしました。

🐣いきなりつまづいた採用期間🐣

このプロジェクトは、チームメンバーの採用から始まりました。

当初の予定では、「フルタイム週5出勤リモート不可のメンバーを5名採用する」という目標を持っていましたが…会社の採用チームとのミーティングで、すぐにその条件で1ヶ月以内に目標人数を採用するのが難しいということを認識しました。
そこで、シフト制にし、一人当たりの出勤日数を減らし、採用人数を8~10名まで増やすことにすぐ変更しました。

ここからは、本当に多くの人に助けられながら採用を進めていきました。

採用チームで募集をかけていただいたり、新卒入社同期が大学の後輩に声をかけてくれたり。
結果、計10名のチームが結成されました。

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🦄事前準備は「いかに早く気付けるか」🦄

このプロジェクトは納期重視。期間は1ヶ月半のため、研修にそこまで時間をかけられません。
しかし、メンバーはみんな「ネットで飲食店の検索や予約はあまりしない」「Rettyって今回初めて知った」という人が多く、いかに業務スタートまでに知識をキャッチアップしてもらうかが最初の課題になりました。

ちなみに、今回の業務に必要な知識は現在の新卒メンバーであっても、完全かは危ういほど膨大。更にアルバイトメンバーは何もかもゼロの状態から始めるので、

・わかりやすく具体的な事前資料
・初日からでも不明点/疑問点を出しやすくする環境

が必要になると予想し、面接の前に簡単な資料を作成して配布したり、面接の際もキャッチアップのスピードがありそうかどうかを重視しました。
(事前の面接でその点について聞くことができて良かったと今でも思っています)

🎨スタート直後は過程もとにかく評価する🎨

そして、プロジェクト期間がスタート。
ここからは、1ヶ月半という期間でいかに成果をあげられるかという勝負になってきます。

みんなの認識や理解度にばらつきがあるという状態を避けるため、各メンバー全員に丸1日かけて研修を行いました。

研修では「居心地の良さ」や「安心感」など心理的安全性を重視し、出来るだけフレンドリーに、かつ伝えたいところはしっかり伝わるように話し、疑問点やわかりづらかった部分の資料はわかりやすく作り直しました。

初日は3名から架電スタート。
電話の仕事やPCを使用する仕事をしたことのない人が大半なので、まずは低い目標設定でだんだんと慣れていけるようにします。

最初の方は目標達成できなくても、頑張った過程をとにかく評価することで、「頑張り慣れ」してもらうこと、加えてやる気を高めてもらうよう工夫をしました。

数日やってみてからは、毎日のチーム会で「なぜ私たちはこの仕事をしているのか」「目標は何のために設定するのか」などしっかりと伝わるように話し、架電終了後には振り返り(簡易的な日報みたいなもの)を送ってもらうようにしました。


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伝えてもらった疑問に対しては相手がわかるまで、また他のメンバーも理解を深めていけるようにしました。

🌃「ネガティブな気持ちは伝染する」🌃

話は少しそれますが、今回のチームを動かすにあたって最も重要視していたことは
メンバーのモチベーションをブラさず、最終日に近づくにつれてピークに持っていくことです。
「嫌だな」「やりたくない」「少しくらい手を抜いても...」という気持ちを少しでも持ってしまった時点で伝染することはこれまでの経験上わかっていたので、各メンバーとこまめに接し、お互いに信頼関係を作ることによってモチベーションを崩さないように動きました。

具体的には、
「私は業務・チームを通してこういう結果が得たい。
そのためにはあなたの力が必要だし、結果を出してくれると信じています。そのために私は本気でサポートするし、しんどいなと少しでも思ってしまった時は助けます。」
というスタンスを崩さず、かといってみんなが気負いすぎて嫌になってしまえば元も子もないので、架電が終わった際には声をかける、小さなことでも何かできたらみんなで喜ぶ・褒めるなど、そういう機会を大切にしていきました。

🤖助け合えるチームは自立する🤖

だんだんと業務に慣れてきて、緊張感やメンタルも落ち着いてきた頃を見計らい、このような表を設置しました。

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この表は、メンバーそれぞれが1つ目標を達成する度に磁石を貼り、進捗を見える化したものです。

これを設置することで、できる子は誰よりもやってやろうとモチベーションが上がり、伸び悩んでいる子にはすぐに気づいてみんなでサポートできるような環境ができました。

メンバーみんなの人柄もあり、「できる人を参考にし、できない人はみんなで助ける」空気がどんどん醸成されていくことに自分でも毎日感動していました。

そして、ここからはこの雰囲気を崩さずに、目標達成重視にシフトしていきます。

当たり前のことではありますが、「多少気を抜いてやっても意外と大丈夫」という楽さではなく、部活のように目標に向かってみんなで進む楽しさを働く動機にして欲しかったため、目標達成に関しては多少うるさいくらいに言いました。

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しかし、様々なことが順調に進んでいたこのタイミングで、私自身が胃腸炎になってしまいました。
私が毎回回していたチーム会や、目標設定や振り返りなどどうなるのか心配したのですが、実際にはチームメンバーのみんなだけでしっかりと回せるようになっていたのです。

このプロジェクトが動き出して最初の1週間は他部署の人にもたくさん迷惑をかけてしまい、私1人でチームを回していけるのだろうか...という不安もありましたが、ここまで成長したチームメンバーみんなに対して猛烈な胃痛の中また感動していました。

(この時ずっとサポートしてくださっていた先輩には頭が上がりません)

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🐼目標達成に向けて順調だった頃...🐼

チームが回り始めたことに感動したのも束の間、もう1つ大きな問題が起こります。
最終日までに全リストに架電をし、余裕を持ってハイ達成できるよう動いていたのですが、リストに対象店舗が全て含まれていなかったことが発覚。急遽、抜け漏れを洗い出しリストを追加作成することになりました。

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しかもそのリストは、これまでのリストよりはるかに架電内容の難易度が高いもの。業務終了までに残された時間は2週間。
リストの作成にかかる時間が1週間、実際に取り掛かれるのはラスト1週間のみです。

先輩方は、期間があまりにも短いなら目標は変えなくていい、と言ってくださいました。
一方、私自身は周囲の言葉に甘えて妥協したくないvs無茶振りをしてチームのモチベーションを下げたくないという葛藤に苛まれました。

しかし、いずれにせよ問題の原因は自分の確認不足です。
結果、考えた末に「ここまできて半端な結果で終わらせるのは自分自身が納得できないし、今まで目標に向けて頑張ってくれていたチームのメンバーに失礼だ」と思い、正直に話すことにしました。

みんなやはり「新規リスト全てに架電し、再度目標達成する」という内容に不安そうにはしていましたが、それでもその日から全力で動いてくれました。

🏅信頼関係が花開いた瞬間🏅

旧リストの目標達成がギリギリできるかどうかというところで、チームワークが最高潮に醸成されていることを信じて、皆に「どうしても達成したい、あと3日で...」とまさかの前倒し達成のお願いをしました。

すると、それまで70%台に留まっていた進捗を全力で伸ばしにいってくれました。

それまでも全力で業務をしてきたこのチームですが、これまでの知識やいい意味での慣れ、お互いに助け合える関係性などが作用し、みるみるうちにリストは減っていきます。

そして、なんとラスト4日を残しall done!
すごい。

🚩やる気保持のミソは「達成できるギリギリ」🚩

こうして無事に目標は達成したものの、私自身与えられたものはハイ達成したい、という気持ちが強く、先輩方に対して「180%達成できます」と言ってしまいました。

みんなが達成してくれた目標を自分の一言でさらに引き上げてしまったことに一瞬後悔したものの、勝手に設定したかなり高い目標は、最後までみんなの気を引き締めることに一役買ってくれました。

そしてその結果、最終日に無事目標181%達成!!

最終日にはチームのみんなで打ち上げを設定していたため、
「中途半端に後悔したまま打ち上げたくない」「達成するまで帰らない!」
とみんながみんな、目の色を変えて必死に架電していました。

ギリギリの目標を再設定したからこそ、なんの後悔も残らない状態で今回のプロジェクトの幕を閉じることができました。

🌏おわりに🌏

打ち上げをもって、このチームは解散です。
「ここで働いて楽しかった」「他チームでアルバイトとしてこれからも働くことにした」「就活の時期になったらまた来たい」
とみんなが話してるのを聞いて、未熟ながら今回のプロジェクトは大成功と言って良いと自分の中で確信しました。。

サポートしてくれた先輩や同期、
難しい内容や目標でもいつも全力で一緒に働いてくれたチームのメンバー
みんなの助けと頑張りで最後まで心残りなく頑張れました。

新卒のこのタイミングで、こんな素敵で自分の殻を破る経験ができてよかったです。

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