Number 箱根駅伝エースにつなげ!
明日は箱根駅伝の区間エントリーが発表される。当日の朝に(戦術的な)メンバー変更が可能なので、明日のエントリー通りに走るとは限らない。しかし、ここで1~10区に入ったランナーが他の区間を走ることはできないので、偵察メンバーとして入れられるケースもある。エースをあえて補欠に置くこともあるので、各校の探り合いが始まる。毎年、12月29日の発表から翌年1月2日の朝まではファンにとって、最高に楽しい時間である。
Numberの2021年最終号は箱根駅伝特集である。学生スポーツで1冊特集が組まれるのは、他に高校野球の甲子園くらいなものだ。それくらいのコンテンツが存在すること自体がすごい。今回のNumberの最大の目玉は、大迫さんと田澤選手の対談であろう。片や箱根から世界へを体現し、オリンピックのマラソン競技で6位入賞。一方は、先日の記録会で10000mの世界陸上派遣標準記録を突破した、現状の日本選手で最もトラックに強い選手。ともに自分の考えをはっきりと述べるタイプだから、対談もさぞ面白いものとなった。
二人とも学生時代から学生レベルを超えた存在という共通点があり、そのような選手がどうやってモチベーションを保つか。その難しさは、傍から見ても想像に難くない。大迫さんは、レベルの高い選手たちを集めた練習会を行っているが、その活動に批判的な目もあるという。しかし、本人が現役時代に必要だと思ったことをやっているわけだから、今の選手たちはより恵まれた環境になっている。ある種、型破りな取り組みがこれからの陸上界を作っていくのだと思う。
田澤選手は12月の記録会で27分23秒で走っており、およそ1ヶ月後の箱根駅伝にどう合わせるかは、昨年と同じ流れだ(昨年は日本選手権が12月に開催された)。本人も難しさは理解したうえで、あえてその流れにしているわけだから、去年の取り組みを活かして、今年はどんな走りを何区で披露するのか非常に期待できる。優勝を狙うチームの主将のやることとしてはこれまた型破りだが、それを許せるくらいの分厚い選手層が今の駒澤大学にある。これで田澤選手一人に頼るようなことがあっては、他大学の後塵に拝するだろう。
Numberとは直接関係ないが、以下の記事も最近上がったものでは最も面白かった。さすが青学の前主将の視点である。
さて、明日のエントリーで各校のエースたちは、どこに配置されるのだろうか。すでに決まっているチームもあるだろうが、明日のギリギリまで悩む監督もきっといることだろう。明日の午後はTwitterから目が離せない。
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