NYで早速ワクチンの予約をしてみたら…
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NYで早速ワクチンの予約をしてみたら…

皆さん、こんにちは! 在米24年目、ニューヨーク在住の音楽家・文筆家、伊藤玲阿奈(れおな)です。

去る2021年3月30日、NY州政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けられる年齢を、それまでの50歳から30歳へと引き下げました。それにより私自身も対象となったので、さっそく予約を入れることに。

しかしながら、事前に噂で聞き及んでいたとおり、とにかく予約を取るのが至難の業。オンラインから可能であるはずなのに、いくらやっても「現在、予約できる日時・場所がありません」としか表示されないのです。NY州のウェブサイトのみならず、ワクチンが配給された民間の薬局サイトでも同じ。

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(上)NY市が提供しているオンライン・ワクチン・ファインダー。ワクチン接種できる場所を表示していて、たいへん見付けやすいが・・・
(下)どこを見ても「予約は取れません。他の場所を選んで下さい」の表示ばかり・・・

これには全米で非難ゴウゴウでしたが、よく考えると仕方ないのかもしれません。

なにしろ、アメリカではこれまで3ヵ月足らずの間に、のべ1億人がワクチンを接種しています(世界最短での到達)。会場と日時の手配・接種資格の確認・住所氏名の確認・注意事項への同意など、さまざまな事務作業が付帯することを考慮すれば、単純計算で1日111万人をさばいてきた事実の方が凄いのではないでしょうか?

たった5分を1人に費やしたとしても(実際は遥かに多くの時間がかかります)、1億人だと約950年分の事務作業になるのです。ヨーロッパでは、予約を取って会場に行っても受けられなかったという報告が相次いでいるくらいです。

それはさておき、オンラインではどうしようもないので、私はNY州が運営するホットラインに電話してみることにしました。

スピーカーフォンにして待つこと1時間以上。

まずは生年月日・性別・NY州で働いているか/住んでいるか・郵便番号を尋ねられます。

その次は、ビックリするほど長い時間をかけて、ネットにあるのと同じ注意事項を延々と係員さんが読み上げ、私に同意するかどうか聞いてきました。この辺はいかにもお役所仕事のようですが、電話ではこうするしかないのでしょう。

そして、いよいよ予約に入ります。

「1回目5月24日、2回目6月10日のスロットが空いています」

と、係員さん。

私は、心の中でほんの少し迷いました。

「今日が4月2日。約7週間待たされるのか。。。5月末には日本に帰りたいのに、これじゃ困るな。。。うう、どうしよう。。。」

それは時間にして10秒ほどでした。

しかし、もう仕方ないと思い直し、「OK、それでお願いします」と答えたところ、

「あれ…? Sir(サー:男性への敬称)、たいへん申し訳ありません。もうこのスロットは埋まってしまったようです。代わりのを探しますのでお待ちを」

と言うではありませんか。

え!? それって、NY州ホットラインも、一般のオンライン予約と同じく、早い者勝ちのシステムになってるってこと!? ウソでしょ!? それじゃホットラインの意味が無いじゃない!

「うーん、ここの接種会場は300マイル(約483キロ)離れている。ダメだ。こっちは・・・」

つぶやきながら調べてくれる係員さんでしたが、結局は「現時点ではスロットに空きが全然ありません。今日のちほどコールバックして頂けますか?」と言われ、泣く泣くあきらめることに。

オンラインも、NY州のホットラインもダメ・・・。普通なら万事休すとなりそうです。

しかし、私にはまだ希望がありました。それは、民間が運営している薬局や病院での接種です(公営と同じく無料で受けられる)。

民間においても、オンライン予約はほぼ不可能に近い状態であるのには変わりありません。それでも、誰かが都合悪くキャンセルしたところに電話をかけたら、その枠に入れてくれる可能性が高いという情報を友人からもらっていたのです。

そこで私は、ウェブサイトで薬局の情報を見ながら、片っぱしから電話してみることにしました。

すると十数軒目くらいだったか、CVSという全国チェーン薬局の、家からタクシーで行ける場所にある支店で当たりを引いたのです。しかも、わずか数日後、4月5日月曜日に空きがあったので、速攻で予約! 多少ヤケクソでも、やってみるもんですね。

こうして、思いがけぬ幸運に恵まれ、私はワクチンの予約を無事に済ますことができたのでした。

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(上)CVSのワクチン予約ウェブサイト。郵便番号か都市・州名で検索して、どの支店で予約可能なのか調べられる。
(下)このとおり、通常はCVSのウェブサイトでも予約は取れない。

ところが・・・ ここから先は余談です。

接種する前、私は大ボケをかましてしまいました。

さあ、今日はワクチンだ!

私は気合を入れて早起きし、ご飯もしっかり食べて入念に準備。時間どおり外に出て、ウーバー(タクシー配車アプリ)を呼びました。

すると、到着まで2分という時に、たまたま目が合った見知らぬ黒人のおじさんから、

Happy Easter(良い復活祭を)!

と、ニコやかに声をかけられました。私はスマイルで返したのですが、そこでふと気付きます。

「あれれ、復活祭(キリストの復活を祝う祭日)? 今日は日曜日か!!」

そうです。予約は5日月曜日だったのに、私は復活祭にあたる4日を、てっきり5日だと勘違いしていたのです。

あわててウーバーをキャンセル。お金も取られずに済みました。

それにしても、何という大ボケでしょう。ちょっと緊張していたのかもしれませんね。完全に5日だと思い込んでいましたから・・・。

そして、気付かせてくれたのは神様であるような気がなんとなくしたので、自宅の裏にあるカトリック教会に立ち寄り、復活祭ミサで賑わうなかで感謝の祈りを捧げたのでした。

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(上)間違いに気付かせてくれたお礼に立ち寄った、近所のカトリック教会
(下)復活祭はキリスト教では最大の祝祭であるため、中は人でごった返していた。ワクチン未接種の私は、ドアの外から祈りを捧げることに。

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執筆者プロフィール:伊藤玲阿奈 Reona Ito
指揮者・文筆家。ジョージ・ワシントン大学国際関係学部を卒業後、指揮者になることを決意。ジュリアード音楽院・マネス音楽院の夜間課程にて学び、アーロン・コープランド音楽院(オーケストラ指揮科)修士課程卒業。ニューヨークを拠点に、カーネギーホールや国連協会後援による国際平和コンサートなど各地で活動。2014年「アメリカ賞」(プロオーケストラ指揮部門)受賞。武蔵野学院大学スペシャル・アカデミック・フェロー。2020年11月、光文社新書より初の著作『「宇宙の音楽」を聴く』を上梓。タトル・モリエイジェンシーのnoteで『ニューヨークの書斎から』を連載中。
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Reona Ito(伊藤玲阿奈)

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