見出し画像

2012年7月8日、ボランチ・遠藤航が生まれた日。“当たった”曺貴裁の予言


※本文の無断転載、スクショによるSNS等への投稿はいかなる理由であろうと禁じます。
※単発での購入も可能ですが、月刊で「国内サッカーの現場より。竹中玲央奈のここだけの話」を定期購読していただくほうがお得です。


いきなりだがサムネイルに写っている場所はどこかわかるだろうか。Jリーグの試合観戦で平塚駅に降りたことがある人でもすぐには分からないかもしれない。

平塚駅西口の階段を降りて左手の駐輪場内にあるレンタサイクルだ。1日200円で借りることができる。ここには月額のプランもあって、2000円で1ヶ月借りれたはずだ。湘南の番記者をしていた2012~2013年にはかなりお世話になっていた。

このレンタサイクルはトップに参加している湘南ユースの選手や、ユース上がりの若手も利用しているのだ。


遠藤航もその一人である。


いつかの練習後、取材を終えて馬入から平塚駅へ戻って自転車を戻そうとすると、返し終わって家に帰ろうとする遠藤と鉢合わせたこともある。自転車を借りる時、窓口においている名簿に氏名と住所を記入するのだが、自分が加工とした欄の数行上に「遠藤航」の3文字が並んでいたこともあった。

完全に余談だが、練習場に実家から平塚駅まで移動しそこからレンタサイクルを使っていた彼がブンデスリーガでもトップクラスのボール奪取率を誇り、日本代表の外せぬ主軸を担っているのは驚きだ。

「ドイツの2部はサッカーではないからな」

今年からセレッソ大阪の技術委員長を務める風間八宏氏が川崎フロンターレ時代にこんなことを言っていた。どのタイミングでこの話になったかというと、田坂祐介がドイツから川崎へ戻ってきた2015年である。かなり体つきが良くなって返ってきた田坂の話題を振ったときに、こう言っていた。そんなドイツで日本人がデュエル勝率1位になったのだから、それは凄いことである。

ここまで活躍することを予想していた人はそう多くはないと思う。「日本人はフィジカルで戦えない」という通説を覆したともいえるのだから。

ただ、ボランチで彼が躍動することを遡ること9年前に見抜いていた人物がいる。

現京都サンガFC監督の、曺貴裁氏だ。

ここから先は

1,692字
この記事のみ ¥ 300

読んでいただきありがとうございます。頂いたサポート資金は、より面白いコンテンツを届けるための遠征費や制作費に充てさせていただきます!