お寺での不思議体験 その2

さて、今回は頭打ちになったお話しですが…。

修行にも色々な種類がありまして、法話の組み立てや、効果的な話し方など、様々なテクニックを身につけるような研修の場があったり、冬の100日間、寝ないで食べないで、水を被って身を清め、祈祷の方法を身につけるものもあったり、
そんな修行にも参加してきましたが、いざ、自分が御祈祷をして、本当に祓えているか、なんとも心許ない感じで、自分が自信を持って出来ないなら、しない方がいい、と思っていたのですが、

次第に御祈祷を依頼される事が多くなり、その方にまつわるものを祓ったり、御供養したりを積み重ねていくうちに経験値が上がり、しっかりとお祓い出来ている実感を味わえるようにもなってきました。

そうすると、ついつい油断する気持ちが出てきて、いつのまにかやれた気になって、次第に努力しなくなっていました。

そんなある日、大学に通う女の子のお祓いをすることになりました。

ある日突然、男の子の声が聞こえて来るようになり、学校にもいけなくなって、普通じゃないことはわかるけれど、病院に行って診てもらうのは違う気がするけれど、どうしていいかわからない、と相談に来られたので、お話を伺った後、いつも通りお祓いをすることにしました。

修行してきた成果を発揮しながら、一生懸命お祓いをするのですが、なかなか離れません。

少しずつ状態は良くはなっているのですが、その女の子の体力のことを考えると、このまま続けては疲弊してしまうので、その日はひとまず帰っていただき、また後日改めてお祓いすることにしました。

この女の子が相談にきた場所というのが、今、私がお付き合いをしているパートナーの所だったので、彼女も出家はしていないものの、数々のお客様に浄霊をしたりお祓いをしてあげたりする力がある人なので、その時も2人で向き合ってお祓いをしたのですが、

その女の子が帰った後で、
「何故一度で成仏させられなかったか?」
という話し合いになり、
その時に、自分は修行をしてきたから、もうそれで終わり。自分はできている、という慢心があったことに気づかされました。

「次回、その女の子が来られた時に、お祓いし損ねたらどうする?。次に失敗は許されないよ」

という話になり、今までやれていた事では太刀打ちできないこともあるのだと気づく一方、

さて、自分はその子のために何が出来るのかを、必死に考えました。

そして、次にその子が来るまでの間、思いつくまま、これまで行なってきた修行の方法をもう一度やり始めました。

早朝と夜に1時間ずつ、ずっと正座をして文言を唱え続けていました。

その女の子をお祓いしている時、とても苦しそうに咳き込んでいて、大変そうな様子だったことを思い出しながら、どうしたらその子にまつわる存在が、離れてくれるか、ずっと考えながら修行を続けていたある日、

その日は泊まりがけで、出かけたのですが、当然ホテルで朝を迎えた時も、いつも通りに1時間、修行を始めたところ、自分自身が激しく咳き込み出して、まるで先日の女の子のような状態になったのでした。

咳き込んで苦しく、吐きそうにながらも、とりあえずトイレに入って、心の中で、いつも唱える文言を唱えながら、
自分の体に現象を表しているなら、自分の体から出てくることによって楽になれるなら、早く出てきて❗️と思いながら呼びかけていました。

咳き込んでいる声や物音を聞きつけて、パートナーが来てくれて、手助けをしてくれましたが、やっとなんとか落ち着いたものの、体はすっかり疲れてしまいました。

それからすぐに、その女の子がやってくる日が来て、さて、今回はどういうことになるだろうと内心ドキドキしながら、お祓いを始めたところ、先日とは打って変わって、スッキリとお祓いが無事に終わり、その女の子も元通り、元気になりました。

先日の朝、ホテルで具合悪くなった時に、自分の体に入って、そこから
外に出て行ったのでした。

何より女の子が無事に元気になった事が嬉しく、また、その時の教訓として、日頃から、油断せず積み重ねていくことの重要性を痛感しました。

やはり、積み重ねは大切ですね。

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