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機動隊に連れて行かれた話

泥棒を捕まえた話を、2回に渡ってお届けしましたが、

今回は、以前、自分が機動隊の方に連れて行かれた時の話をします。


と、言っても、何か悪いことしたわけじゃありません(笑)。

沖縄の基地建設問題で、辺野古の海を埋め立てる工事が開始されることになり、沖縄が大変な時がありまして、

あ、もちろん、今も大変ですが。

沖縄県知事が、玉城さんの前の、翁長さんだった頃、

県民の皆さんの意見を無視して、埋め立て工事をゴリ押しで行おうとしている状況で、沖縄にいる仲間のお坊さんも、無抵抗の反対活動をしているので、応援に行った事がありました。

辺野古のヘリポート建設のための、埋め立てるための土砂を積んだダンプを、ゲートの中に通さないように、沖縄に住む、おじい、おばあ、皆さんが、座り込んでいました。

そこを、全国から集められた機動隊員が、『ゴボウ抜き』と称して、お年寄り一人一人を抱えて排除していき、ゲート前を開けるのが、毎日の日課のようでした。

自分たちは、道路を挟んで、ゲートの正面に座って、団扇太鼓(うちわだいこ)を叩きながら、お祈りをし続けていたのですが、

明日、沖縄を発つという時に、ゲート前に、皆さんと一緒に座り込むことになりました。

大声で叫んだり、取っ組み合いをすることはなく、ただジッと、隣のおじさんと腕を組んで座り込んでいました。

機動隊の人たちは、はじめは声をかけて割と穏やかな感じで来るのですが、
ダンプが通れなくて道を行列することになってくるので、最終的に、その時も『ゴボウ抜き』になっていきました。

『連れて行かれそうになったら、体の力を抜いて、ダラーンとしているように』言われていたので、どんな感じで機動隊の皆さんがやってくるのかと思っていたら、

一人、また一人と『ゴボウ抜き』か行われて、自分のところにもやってきました。

『大丈夫ですか?』と声をかけてくるのですが、特に返事をすることもなくジッと座っていたら、屈強な機動隊員に囲まれて連れ出されそうになったけれども、人より体が大きい私は、流石に一人では連れ出せなくて、片方ずつ腕を取って抱えられ、足元にも1人きて、3人の機動隊員を、独り占めしてしまいました。

3人がかりで運ばれたといっても、機動隊員の乗ってきたバスと、道に置いてある柵で仕切られた、簡易の隔離場所みたいなところに運ばれるだけなので、痛くも痒くもないのですが、

事が済んでから、『3人がかりで運ばれたとは、大したもんだ❗️』とよくわからない褒められ方をされました。

沖縄には、もう何度も行っていますが、観光やレジャーで行ったことはなく、最初から戦跡を巡り、御供養が目的の旅だったので、いくら青い空に白い砂浜が綺麗でも、

その昔、青い海が全く見えないほど、敵の軍艦が取り囲んだ、という話を聞いたりしていると、遊びたいとは全く思わなくなって、実はまだ、戦争は続いている事を実感させられます。

たくさんの問題を抱えている沖縄…。

いや、沖縄の問題ではなく、日本という国の問題であり、そこに住んでいないだけであって、実は誰にもが深く関わっている事だと自覚する事が大事だと思う、今日このごろです。


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