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Visual Thinking Strategies 008

1:何が描かれているか

草原に立つ1人の女性。4等身くらいなので、おそらく少女だと思われる。白い仮面のようなものを被っている。仮面の目と歯の一部は黄色。目尻には皺が、目の上には細い眉毛が描かれている。耳のあたりには赤い紐のようなもの。
少女が立つ左下には仮面のようなものが置いてある。その仮面のようなものは白目で、口の周りが赤くなっている(血だろうか)。歯並びはバラバラで整っていなく、舌が出ている。
少女が着ているのはピンク色のワンピース。左後ろの方で赤いリボンのようなもので、結んでいる。腰の辺りに、右手で黄色い花(たんぽぽのようにみえる)を持ち、左手で添えるようにしている。足は何も履いてなく、裸足。
うしろには山々がみえる。山の上の方はうっすらと白くなっている。雲があるが、空は青い。

2:絵の中で何が起きていて、これから何が起こるか

少女は仮面を通して、何かを観ている。目の前に広がる草原、高く広がる空を観ている。絵の中で少女はずっと景色を観ているが、仮面というフィルターを通して観ている世界ではどんなことが起きているのだろうか。

3:どのような感情や感覚を受けるか

絵の中で描かれる2つの対比。
若さと老い。(少女そのものと少女がしている仮面)
平和と残虐。(穏やかな景色、気候と下にある仮面)
一見穏やかそうに見える中で潜む憎悪や恐怖。
内面にある弱さ、ずるさ、凶暴さ。
自分自身の目で世の中の景色を観たことがあるのか、という問い。

製作者:フリーダ・カーロ(メキシコ)1907-1954
作品名:死の仮面を被った少女
製作年:20世紀初頭

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