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ふんわり投資基礎3: アメリカ不動産が手堅い秘密

今日はアメリカの不動産投資について話します。みなさんの中にも「なんでみんな不動産投資なんてするんだろう」とか「一体どういった仕組みで儲けるんだろう」って思っている人もいるんじゃないでしょうか。この記事を読んだらそういった疑問が少しは解けるんじゃないかなと思います。全く同じ方法は日本の不動産には使えないと思いますが、考え方自体は多くの人の参考になる気がしたので投稿しました。

今日も3年前に友達に書いたメールのコピペなので引き続き文章がカジュアルです。その辺はご了承下さい ^ ^

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投資について3

じゃ、今日は不動産について、僕の知っていることを話すね。

アメリカの住宅ローンの利子は馬鹿にならない!

アメリカの住宅ローンは3−5%。これは結構馬鹿にならない。

ここからは話を簡単にするために円で話すね。僕もまだ大きい額になると円の方がピンとくるから。

もし5,000万円の家を4%の30年ローンで買ったら、支払い終わったときには8,600万円払っていることになる。利子だけで3,600万円(注)!

その点日本のローンはだいぶ安いよね。1%だとしたら、30年で利子はたったの790万円。

それなのになんでアメリカではみんな家を買うんだろう? なんで日本では買わないんだろう。

(注:どうやって3,600万円になったかっていう、ローンの利子の計算はちょっとややこしいから、ここでは割愛します。詳しくはhttps://en.wikipedia.org/wiki/Mortgage_calculator)

アメリカでは中古の家も値段が上がり続ける

多分その答えは、アメリカ特有の住宅事情じゃないかなと思う。
*中古の家を買うのが一般的 (85-90%の人は中古を買う)。
*中古の家も値段が上がり続ける。

つまり、家の値段が4%で上がってくれれば、いつか売るときには、今まで払っていた分が全部戻ってくるということ。

日本ではこうはいかない。「家を買うぞ!」と決めて中古の家を買うことはすごく稀な気がする。つまり、売るのはアメリカと比べると難しい。中古の家の値段もはたして上がるんだろうか。そのへんもよくわからない。

こういった家の事情の違いから、アメリカでは「5年住むなら買ったほうがいいんじゃない?」なんて感じで気軽に買う。僕も買ったし。


自分の家は投資じゃない

“Rich dad, poor dad” (金持ち父さん、貧乏父さん)って言う本によると、「資産とはお金を生み出すもの」と定義されている。

つまり、銀行からローンして月々自分で払っているうちは、資産とは言えない。家の価値が上がったり、ローンが払い終わったりしたら、賃貸に比べるとだいぶアドバンテージがある気はするけどね。それでもまだ税金を払ったり、住宅保険を払ったりしないといけない。

住む家を安く買うという意味ではいい例が1つ身近にある。友達がリノでリーマンショックで家の値段が暴落した 2008年に、まだ学生だったにもかかわらず大きな家を買ったんだ。なんと1−2年でマーケットが戻り、家の価値が倍になった。大成功!

これは安く大きな家に住むことに成功した、という意味で大成功。ただ、これでさえもお金儲けの役にはたっていない。確かに家の価値が戻って倍になったから、売ったら得をする。ただ、自分の住む家がなくなる。「もう生活水準が落とせないから、また同じレベルの家をかいましょう。」すると、もうマーケットは戻っていてもう安くは買えない。つまり、また同じレベルの家を買い、増えたお金はまるまるなくなっちゃうんだ。もちろん、もともとその価格の家を買う資金力はなかったのだから、そういう意味では大成功なんだけどね。でもRich Dad の定義からすると資産ではない。

安い時に買って、高い時に売る。これで利益を生むのは、自分の家以外でやるときなんだ。自分の家は他にあって初めて、家の売買の差額で確かな儲けが生まれる。

でも、不動産でお金を作るって言うのは売買だけじゃなく、どうやら「ローンを組む」ってことと「人に貸して、ローンを払ってもらう」ってことが大事な鍵になってくるみたい。

銀行にお金を借りれば利益率は20%以上

まず、全く銀行にお金を借りずに家を買った場合、利益がどれくらいになるか考えてみよう。

3,000万円の家をでローン無しで買って、それを月々15万円で人に貸し出したとする。つまり家賃収入で月々15万円入ってくる。

税金や保険で1万円なくなるとすると、月々14万円の収入だから、年の収入は14x12=168万円。自分が出した資金は3,000万円だから、年の利益率は 168/3,000=0.056 つまり5.6%。もし、家の価値は年に4%増えていくとするなら、資産は年に約10%増えることになる。悪くない。

でも、たとえお金があっても、家は全額自腹で買っちゃいけないんだ。頭金以外は、銀行に払わせた方が利益率は上がるし、家がいつでも売れるアメリカではこの方法はより安全でさえある。

銀行でローンをするとき、頭金を5−20%払う。払うのはそれだけが理想。そうすると具体的にどう得するかやってみよう。

10%の頭金を払った場合、自分が払うのは300万円ぽっきり。ひき続き、人に貸して家賃収入が月々15万円入るとする。でも、今度は家の税金・保険の(1万円)の他にローンの返済が出てくる。ここでは計算を楽にするために、残りの14万円のうち半分の7万円がローンの元金(7万円)に消えて、もう半分がローンの利子(7万円)にいくとする。すると、家を借りている人がローンをすべて払ってくれることになる。ここで大事なのは、自分は何も払っていないのに、ローンの残りは月々7万、年に84万が減っていくということ。

さらに、仮に年率4%で家の価値が上がっていくとすると、10年後に売るとしたらその時の家の値段は、

3000*1.04^10=4440.73万円

になっている (計算はGoogle で3000*1.04^10を検索してみてね)。

年に84万円減っていくから、その時に銀行に返さないといけない残りの元金は、

3,000-84*10=2,160万円。

ということは、売ったお金で残りの元金を支払うと、自分の手元に残るのは、4440.70-2,160=2280.70万円。つまり、300万円が10年間で2280.70万円と7.6倍になったということ。これを年率に計算し直すと、

(7.6)^(1/10)=1.225

これは年率22.5%ということになる。株の平均が年率9%ということを考えるとこれは驚異的な利益率。

どうしてこんなに利益率が上がったかというと、自分の支払う額は10分の1に抑えたのに、月々の利益はたったの半分にしか減っていないということ。(銀行に借りたケースでは、月々の家賃収入から直接自分の懐には入らないけど、借金の元金に返金される額の7万円は利益として考えられる)

あと、もう1つ大きいのは、家の価値が上がって得する額は自分が払った額ではなく、家の価値によって決まるということ。つまり、上の例のように48% 上がったとすると、自分で払った額が3,000万円全部であろうが、頭金の300万円だけであろうが、家の価値の上昇による利益は、同じ3,000x0.48=1,440万円だということ。それだったら、頭金だけの方がいい。

(実際には、売る時にエージェントに6%払ったり、月々の支払いの元金と利子の割合は少しずつ変わったりするんだけど、ここでは割愛します。)

まとめ:

不動産でお金を作るには
1. 自分の住む家とは別に家やアパートを買う
2. ローンを組み、頭金だけ払う
3. 人に貸して、頭金以外のローンはその人に払ってもらう。
上で挙げた例では 22.5% になったけど、具体的にどういう利益率になるかは、ここに出てきた数字が全て関係する:
• 頭金は何%か
• 毎月いくら元金が返せるのか
• 毎年、家の価値がいくら上がるのか

なかでも、「毎月いくら返せるのか」は、設定する家賃、銀行の利率、元金にいく割合、家にかかる税金、保険などによって変わってくる。やりくりによっては、自分の月々の収入まで作れる。

もし、仮に3,000万円あるなら、1戸の家を自腹で買うんではなく、銀行に頭金を払って、3,000万円の家を10戸買って、貸すほうがよっぽど利益率はいいんだ。

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と言うことです。どうですか、なんとなくアメリカの不動産投資の魅力が伝わりましたか?もちろん良い面ばかりではなく、高額だし、エージェントを通さないといけないし、家を売ればいつでも返せるとはいえ借金も負うので、株よりも難しい側面も多いですが、分散投資という意味では株だけではなく不動産もやったほうが、よい投資方法なのかなと思います。

ただ、日本だとこのキャピタルゲイン狙いの不動産投資は難しいのかなと思います。理由は先にも述べたとおり、「中古の家が売りにくい」のと「中古の家の値段が上がらない」ということです。なので、きっと日本でやる場合は、安い家を頭金だけで買って家賃収入自体からの不労所得(キャッシュフロー)狙いなのかなと思います。日本の銀行の不動産ローンの利率は1%を切るなんて話も聞くので、月々の返済額は小さくなるので十分不労所得を狙えるとは思います。ただ、その方法で米国株より良いリターンが期待できるのかはわかりません。

次回は、米国株投資について知っていることを書きたいと思います。

ちなみに、米国株に関しては最近 YouTube にもまとめ始めているのでそちらも興味のある方はどうぞ。

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