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彼と共に拳を天に突き上げる日を信じて #fctokyo

#すごい選手がいるんです

私の愛するFC東京で記事をつくってみよう、このお題が出てすぐに決めたのですが、どの選手で?と迷いました。

FC東京には個性あふれるすごい選手が沢山います。例えば、凄まじいスピードで駆け上がる永井選手。オフェンスはもちろんのこと、ディフェンスでも相手のボールホルダー目掛けて猛スピードでプレス。そのスピードと献身にはいつも感嘆させられます。

また、今季新加入のルーキー、紺野選手。J1でのリーグ戦でのキャリアは1試合だけですが、そのドリブル突破にはワクワクさせられます。

他にも挙げたい選手はいっぱい、というか、全ての選手が「すごい」んです。

でも、誰か一人を選ぶなら・・・やっぱり、彼しかいません。

FC東京でリーグ戦だけで 

312試合、

27,727分、

出場している選手が、とにかく「すごい」って思いました。

だから、彼のことを書こう、と。

2010年10月3日、国立競技場。家族4人で初めてのJリーグ生観戦。

その年の南アフリカW杯をきっかけに、小1の長男がFC東京のサッカースクールに通うようになりました。サッカースクールではスクール生を対象に試合への招待があって、それで訪れたのです。当時、FC東京がどういう状況なのか、どんなチームなのか、ほとんど予備知識はありませんでした(非常に苦しいシーズンであったことさえ知らなかったのです)。

相手は湘南。大黒選手、石川選手、リカルジーニョ選手のゴールで3-0で快勝。サッカー観戦って楽しいやん、と感じました。

その試合の記録ページです。

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この試合のメンバー。今も現役の選手は何人もいます。

でも、このメンバーで今でもFC東京のユニフォームを着続けているのは

森重選手、ただ一人となりました。

石川さん、羽生さんは既に現役引退、FC東京のクラブのスタッフとして活躍されていますが、今現在、石川「選手」、羽生「選手」とは呼べません。そう、いつまでも「選手」と呼べるか分からないのがこの世界なのですね。上のメンバー表の中で言うと、徳永選手。彼も長くFC東京でプレーしてくれましたが、現在は長崎。それだけ、一つのクラブで長く長くプレーし続けることも難しいのもこの世界の常です。

私と家族がFC東京と出会った、2010年シーズン。FC東京はJ2降格に。

2011年シーズン。私はクラブサポートメンバーに申し込みました。

メンバーのカードの歴史です。

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財布に入れて持ち歩いているので、色が剥げているカードも。

時間の積み重ねを感じます。この間、選手としてずっとFC東京のユニフォームに袖を通し続けてきたのが、森重選手。この積み重ねが「すごい」ことだと思うのです。

過去のデータを見返すと、森重選手がFC東京に加入した2010年シーズン。イエローカード8枚、1試合で2枚もらっての退場2回だったようです。以来、徐々にカードは減ってきていましたが、ほぼ毎季、カードの累積での出場停止がありました。

しかし、昨季2019年シーズン。リーグ戦全試合出場をキャリアで初めて達成したのです。最終ラインの真ん中で守備の要。チームの勝利のために警告を覚悟したプレーが求められる場面が何度も訪れます。そのポジションで休むことなくピッチに立ち続けられたからこそ、昨季、最後の最後まで優勝争いができたのだと思います。

森重選手の存在の大きさを感じたのは、2017年シーズン。大型補強等もあり、まずまずの滑り出しを見せましたが、徐々に下降、シーズンを折り返そうというところで、森重選手が怪我で長期離脱となりました。その後、チームはどんどんガタガタになっていった記憶があります。

FC東京では、試合に勝つと、その試合の殊勲選手と喜びを分かちあう儀式があります。「シャー」です。

何度も勝利に貢献してきた森重選手。

でも未だ彼の「シャー」を見たことがありません。

多くのFC東京のファン、サポーターはこう想像していると思います。

J1優勝のシャーレを掲げるその日にこそ「シャー」を、彼は舞うのだろう、と。

ここまで書いてみて気づきました。森重選手の「すごさ」をあまり表現できていないですね、、、

森重選手は、きっと、ものすごく、FC東京でJ1優勝を渇望している、と思うのです。そんな「すごい選手」です。そして、ファン、サポーターの皆さんも森重選手と一緒にその瞬間を味わいたい、その場にいたいと、ものすごく感じていると思うのです。一緒にその瞬間を味わいたいと願った沢山の選手がFC東京を、現役を、離れる姿を目にしてきたから、だからこそ、森重選手とは何とかして味わいたい、って。

彼がちょっぴり恥ずかしそうに、拳を天に突き上げる。

その彼の目の前で、画面越しに、何千、何万の人たちが共に拳を天に突き上げる、涙を流しながら。

その瞬間を絶対に見たい、そう思わせてくれる「すごい選手」です。


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