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【音が香りをつくる鍵になる?】

普段はデンマークの大学院生なので学業が半ば本業です。最近は学業の方が忙しく、というのも今日大きなプレゼンがありました。グループでフィールドワークをして、そこで経験したことをレクチャーで学んだ理論と紐付けながら考察するというような内容でした。


そんなプレゼンでの話です。他のグループのプレゼンを見ているときに、ハッとした事がありました。これ自体はまだまだ生煮えなので、今日はだいぶ表面的なところで終わります。


一般的にプレゼンと聞くと、パワーポイントに文字や図を書き込み、聞き手が理解しやすいように作り込んだ物を想像すると思います。ですが、本来プレゼンの仕方というのはそれぞれで、特に海外にいると「おい、こんなのありかよ!」って突っ込みたくなるようなトリッキーなプレゼンをする人もいます。今日まさにそのグループがいて、パワーポイントは一切使わずにプレゼンするグループがいました。


彼らは何を使ったのか?動画です。フィールドワークがベースのプレゼンなのですが、彼らは訪問先の施設にて動画を回し、当事者の方へのインタビューの際も動画に記録していたようです。


それで彼らの声を繋げてある種ドキュメンタリーフィルムを作って流していました。訪問先について少し踏み込んで説明すると、ホームレスの方々を支援する団体(教会)です。


サービス提供者へのインタビューはもちろんのこと、ホームレスとしての当事者の方にもインタビューをしていたようです。動画内では、匿名性を担保するために彼ら(ホームレス)の顔は映されていませんでした。


動画内で聞こえてきた声。ホームレスの方の声です。


それで、今日のトピックです。ホームレスの方の声を聞いたとき、僕の鼻はどういうわけか臭さを嗅ぎ取ったのです。もちろん教室なので匂い(ひいては臭いなんて流石にありえない)なんてあるはずないです。


だけれど、不意にかすかなる臭さが鼻を過ぎるのがわかりました。これ自体はおそらく妄想の範囲内での話です。


じゃあなぜ、ほのかにホームレスの匂いを嗅ぎ取ったのか。結論、音が匂い(臭い、香り)を生み出したとしか思えません。その場にホームレスの方がいた訳ではないので。


ホームレスという言葉/音に潜在的なその臭いが搭載されているようです。


「なるほど!」と思いました。


何かしらのサービスをしたときに大切にすべきはいかに自分たちを思い出してもらえるとということです。その回数が多ければ多いほど、脳ミソはそれが安全なものだと錯覚します。だからこそ球場内の縁にスポンサーのロゴが並んでいるし、アスリートのユニフォームには企業スポンサーが貼り付けられています。


サービスを流行らせるには脳ミソの海馬を通る回数を増えしてあげれば良いです。


じゃあそれが視覚だけじゃなかったら?夕暮れ時、家路につく途中でおでんの香りを嗅ぐと、途端におでんを食べたくなる。こんな経験をしたことのある人も多いかもしれません。


今回は、僕は「匂い/臭い」を思い出した訳ですが、もしかしたら匂い/臭いは音との相性が良いのかもしれません。


「焼肉」であれば、ジュージューという音を聞くと、その音が本物に近いほど当事者は頭に無意識に焼肉を思い浮かべるはずです。


という感じで、これは単なる仮説なのですが、音と香りは密接に関わっているかもしれないなと思いました。

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