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日本はどこへ向かう?

こんにちは。
蕎麦と味噌汁の組み合わせは最強だと思っていたのですが、毎回蕎麦湯を飲むので食べ終わった後お腹がたぷたぷになるのをどうにかしたい松木蓮です。

(3823文字 / 約8分で読めます)

さて、今日は日本を俯瞰してみたときの「キーワード」について思ったことを書いてみようと思います。

日本の外からみたイメージとしてよく耳にするのが「テクノロジー」「礼儀正しい」「食」あたりです。特にヨーロッパからみると極東に位置するので、なかなかにエキゾチックな印象を持っている人も多いと思います。

それこそ、東京なんかは渋谷や新宿に見るメトロポリタンな一面もあれば、浅草に代表するような古き良き江戸の名残を感じられる場所もあったりして、そんな新旧の共存があるのが特徴的だったりします。これは他の国の首都でも言えることですが、東京はとりわけ極端だなと思います。

話は少しずれて、会社や組織には「理念」というものがあると思います。哲学的な思想ですね。「こうであろう」みたいな像を掲げることがよくあると思います。僕が管理している北欧情報メディアNorrという媒体の哲学は「Paint Your Life」で、彩りのある生活をできるようなマインドを持とうみたいな感じです。そして、それに対して僕たちには何ができるかを模索しています。

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つまるところ、理念(ミッション、フィロソフィー)は向かうべき『方向性』であると言い換えられると思います。国としての方向性を考えたときに、「はて、日本はどこに向かっているのか」あるいは「日本は国として何を大切にしているのか?」が少し見えにくいと思いました。

少しわかりにくいと思うので、他の国・地域を例に取り上げてみます。


▼ヨーロッパの合言葉

例えば、大きくみてヨーロッパはどうでしょうか?どんなイメージを持ちますか?国や地域としてのマインド、思想、気質はどんなものが浮かんできますか?

僕の中で、ヨーロッパは「平等」「人権」「自由」のイメージが強いんですね。人権の歴史は1215年のイギリスの大憲章マグナ・カルナに見ることができるようで、以降権利章典、フランス革命での人権宣言などに引き継がれていきます。

今をみても、これは結構感じることです。僕はデンマーク在住ですがロックダウンが数ヶ月間ずっと続いています。政治的権力の行使によって自分たちの行動が制限されるのはおかしいと、デモが起きています。僕が住んでいる町でも時々ダウンタウンでデモ活動があり、少し前にたまたま出くわしたので、参加者の方にお話を伺ったら上記のようなことを言ってました。

首都コペンハーゲンでもたびたびデモへの注意喚起の連絡が在デン日本大使館より届くくらいです。

フランスもコロナ禍で窮屈な生活に辟易として、デモが普通にあるようです。デモを起こすのは個人の権利として保証されているので、ロックダウン中であれそこは規制できないとか。

■個を守る文化

それから、ヨーロッパは「個」が守られている、確立していることを好む傾向にあります。個人レベルでもそうですが、国・地域レベルでもその気質が強いです。個人のプライバシーに関することでいえば、アメリカのITテックに対する規制があったりします。検索履歴を吸い取られたりしないようそこに抗っている様に見えます。

僕自身、ウェブブラウザでいえば、GoogleのChromeを夏頃まで使っていたのですが、ノルウェーのVivaldiというウェブブラウザを開発する企業に取材をさせていただいてから、ユーザーのプライバシーを第一に考える使命に共感して、今ではヘビーユーザーです。お世辞抜きにVivaldiはめちゃくちゃ使い易いのでオススメです(↓)。

ついでなので、Vivaldiの特長としては
・広告がでない(YouTubeとかでも広告なしでみれる)
・トラッキングされない
・カスタマイズできる
あたりです。ぜひ!

■ユニバーサリズムとしての北欧

ヨーロッパから少しクローズアップしてみると「北欧」という地域があります。スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランドの5カ国が一般的にいう北欧です。

何と言っても北欧のイメージは「福祉」だと思います。全ての人々を平等に扱う社会民主主義が思想としてあるわけですが、これは北欧社会が目指している世界観でもあります。高税率によって高福祉を担保し、マイノリティーにも手を差し伸べる、こうした構図がシステム上入念にデザインされているのが北欧であると思います。

それから北欧に限らず、欧州全体的に「サステイナブル」も合言葉になっています。SDGsに見る様な持続可能な社会実現へアクセルが強く踏まれているのも北欧、並びにヨーロッパの特徴なのかなと思います。


▼リベラルを愛するアメリカ

アメリカといえば「自由」が一番似合う国だとよく耳にしますよね。結果が出れば何でもオッケーと言わんばかりに沢山のことにトライして、突き進む様なフロンティアスピリットは今を生きるアメリカ人の血にも流れているのかもしれません。

アメリカの歴史そのものが「自由」です。イギリスの圧政から逃れるべくメイフラワー号に乗り込んだ人々はピルグリムファーザーズと呼ばれます。その後を追うようにアメリカへ移り住み、それでもなお彼らを統治しようとするイギリス王政。痺れを切らした移住者らはボストン茶会事件を皮切りに、独立へ踏み切りました。

この「アメリカ=自由」は僕の主観的なイメージでしかありませんが、これまでの知識上そう結論づけさせてもらいます。


▼少数精鋭の機動隊シンガポール

アジアの小国シンガポールなんかも国としての方向性、フィロソフィーがわかり易い例かなと思います。元々マレーシア連邦の一角としてあったシンガポールですが、マレー系と中華系の対立から独立するという歴史的背景がありますよね。独立は1965年だそうです。

資源に乏しい上に、何と言っても国土が東京23区よりやや大きい程度。それでも国として成長するために外国資本の誘致に舵を切って工業化を推し進めます。優秀な人材をどんどん海外より招き入れ、今に見る様な発展を遂げた面白い例です。シンガポールにいくとすぐにわかりますが、他の東南アジ諸国と比較にならないくらい整頓されていて、綺麗です。

ここからみて取れるシンガポールの気質は少数精鋭で、ある種鎖国的であることです。機動力があるがゆえに最短距離を走っている印象さえ感じます。


■世界へ羽ばたく大韓民国

おまけ程度に韓国も国の姿勢がわかり易いので簡単にみていきます。よく言われる話ですが、韓国は国内市場よりも国外に売り出すことにかなり力を入れています。昨年ブームになっていたBTSが良い例ですが、K-POPが世界で盛り上がっている背景には国総出で(国策レベルで)注力しているからですよね。人口規模、人口構成から見ても国内市場は頭打ちなので、海外市場に投資しているのはすごく面白いと思います。


▼秘密の管理統制国家「中国」

最後に東アジア、世界の大国です。現在GDPはアメリカに次いで世界第2位。確か僕が中学3年生頃に日本を抜いたのを覚えています。強力な中央集権国家で内部については事細かにわからないということもあると思います。アメリカ企業の参入を拒み、どころかそれをコピーして中国人同士の経済ネットワークを確立させているのも面白いです。アリババとかが良い例です。市場規模が14億人なので、中国市場だけで十分です。

管理国家は敬遠されがちではありますが、昨今のコロナ騒動の収束具合を見ると強力な中央集権が上手くワークしている様な事例も出ているので、「おやおや、、」という感じです。こうした有事の際には、個々人のデータを全て管理できる様なシステムが今回出たので、ある種良い一面とも言えるのかもしれません。

とかく中国の姿勢としては「管理」「模倣」「大資本」あたりかなと思います。


▼日本はどうだ!

こうして色々な国のフィロソフィー、方向性を見てきましたが、最初に戻って日本はどこに向かっているのでしょうか?世界では高齢社会のトップランナーです。平均年齢も50歳弱。少子化も進む中で、生産年齢人口は減り続け、、という負のスパイラルがすでに来ていて、今後加速することはわかっています。

こうした喫緊の課題を打破するための施策が国民レベルで浸透していない様な気がします。

もちろん、こうした社会問題からかけ離れて、日本として大切にしている共通言語があれば同じに舟に乗れますが、これについてはどうでしょうか。「和の文化」というのはかつての形骸化した遺産に成り下がっている様な気がします。つまり、協調性というのが負のベクトルへ向いていることがよく起きていると思うのです。

これはまさに「出る杭は打たれる」で説明できることだと思うのですが、社会全体が上向きでなく、下向きに引き下げようとしている危機感さえ感じます。「俺たちが苦しいんだから、お前も我慢しろ」みたいな。ロープで上へ上へ必死に登ろうとする人たちをこぞって揶揄して足を掴み、妨げようとする様な風潮が漂ってきます。

山口周さん著の「ニュータイプの時代」でいうところのオールドタイプがあまりにも多い様な気がします。かつてはそれで社会が回っていたのかもしれませんが、激動の今はそれは通用していないことは様々な指標を見ても明らかです。

日本の気質として「協調性」「調和」というのは間違いなく潜在的にあると思います。これを上方修正して上向きにすることが必要なんじゃないかなと感じます。



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