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クラシック音楽を通じて私が得られた力

こんにちは。RENEW LABメンバーのピアノ弾き、河本美和子です。

私は5歳からピアノを始めて音高、音大へと進みましたが、諸事情あって一時は完全にクラシック音楽から離れました。そして今は、音楽とは関係ない仕事をしながら自分なりにクラシック音楽でどう社会貢献できるか、模索している最中です。

今回は、いったん離れたからこそ気づけた「クラシック音楽を続けることで得られた力」について紹介したいと思います。

自分を表現するための力

人は多かれ少なかれ、自分という人間を何かで表現したい存在ではないでしょうか。私の場合、その手段がピアノであり、クラシック音楽でした。文章を書くことも自己表現につながりますが、文字で伝えきれない、言葉にならない自分の思いを表現するには、微妙な音色の変化や豊かな表現力が求められるクラシック音楽がとてもしっくりくるのです。

クラシック音楽は、楽譜に書かれたことを正確に読み取って再現しなければならないので、一見きゅうくつそうな感じもありますが、決められた形や約束ごとがあるからこそ、その中でいかに自分がイメージを膨らませて表現するか、それがチャレンジでもあります。

たとえば、私が大好きなリストの「森のささやき」という作品。私がイメージするのはこんなストーリーです。「朝、森が目覚めると、次第に空がかき曇り、やがて嵐がやってくる。森全体がうねるような激しい雨や風が吹き荒れるが、嵐が去ったあとには太陽の光に照らされてキラキラと輝く森の姿が戻ってくる…」このストーリーを「さあ、どうやって自分なりに表現しようかな?」と考えながら弾くことは、私にとってとてもワクワクすることなのです。

自分が望むように表現するには、そのための手段が必要です。私は、クラシック音楽を演奏するための基礎的な知識や必要なテクニック、表現力などを、子どものころから徹底的に鍛えたことで、ある程度自由に表現できるようになったと思っています。自分という存在を表現する力を手に入れられたことが、クラシック音楽を続けていて得られた最大のごほうびです。

社会に通用する力

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ピアノを通じてクラシック音楽を学ぶなかで、子どものころから毎日数時間、コツコツと長い年月をかけて培ってきた「自分を表現するための力」は、社会に通用する力を強化することにもつながりました。それは特に仕事の場面において顕著に表れているようです。

たとえば「集中力」。1つの曲を仕上げるためには、譜読みから音取り、両手でスムーズに弾けるようにして、さらに表現力を磨き、暗譜して完成と、いくつかの行程があり、そのどれもがかなりの集中力を要するものです。この集中力は、仕事のスピードアップに役立っています。1つ1つの仕事にとりかかるときに、一気にグッと意識を集中させて取り組むことで、結果として仕事の仕上がりが早くなります。私としてはごく普通に仕事しているのですが、よく人から「仕事が早い」と言われるので、おそらくこの「集中力」が役立っているのだと思います。

クラシック音楽を学ぶうえで、「集中力」とともに身につけた力が「忍耐力」です。ときに難解で複雑な譜面を読み解くのに苦労したり、何度練習しても同じフレーズがうまく弾けなかったり、なかなか暗譜ができなかったりすることがあります。さまざまな壁にぶちあたってもあきらめず、ねばり強く、ひたすら練習する習慣が、どんなことにもめげない「忍耐力」を育ててくれました。

仕事では、ときに煩雑な量をこなしたり、細かいデータチェックなどで神経を使ったり、なかなか当初の計画通りに進まなくてイライラしたりと、心身ともに疲弊しそうなときがあります。それでも、最後までねばり強く仕事を進めていくことで、他人からは「安定して仕事をまかせられる」と思っていただけるのは、「忍耐力」のおかげです。

ほかにも、「注意力」「分析力」「理解力」など、社会で必要とされる力はたくさんありますが、私の場合はすべて、クラシック音楽を学ぶことを通じて身につけたように思います。

あくまで私の主観ですが、クラシック音楽を学ぶことは、音楽に生きるための力だけでなく、音楽以外の社会で生きる力にもつながります。将来どんな道を選ぶか、それはその人次第ですが、クラシック音楽を学んだことで身につけた力は、必ずその人の人生の助けになると思います。

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